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学芸大学飲食アニュアルレポート2023~今年オープンした店/閉店した店・学大飲食トレンド・学大飲食トピックスまとめ

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学芸大学飲食アニュアルレポートとは

2013年8月より学芸大学に住む、学芸大学で約500軒の飲食店を巡ってきた筆者・ひろぽん(後藤ひろし)。2022年までは「学芸大学飲食アワード」を発表してきましたが、2023年からは「学芸大学飲食アニュアルレポート」と題して、その年の学大飲食事情をレポートしてみます。

新規出店数

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2023年は70軒の飲食店がオープンしました。学芸大学の歴史上、もっとも多く飲食店がオープンした年です。

新店のジャンルに目立った傾向はありません。和・洋・多国籍・焼き鳥/串焼き・焼肉・寿司・カフェ・スイーツ・バーなどが、見事なまでに満遍なくオープンしています。

運営形態にも目立った傾向はありません。個人が初めて出店するというケース、他地域の人気店が学大に進出、学大の人気店が2号店(3号店)、既存店のリニューアルなどなど。

参考/これまでの年間開店数

2023年 70軒
2022年 64軒
2021年 59軒
2020年 47軒
2019年 54軒
2018年 47軒
2017年 50軒

2023年の学大飲食トレンド

これまでの学芸大学の飲食トレンドを振り返ってみると、

  • 2022年 立ち飲み
  • 2021年 リニューアル・業態変更
  • 2020年 学大ドミナント
  • 2019年 酒場
  • 2018年 重から軽

でした。

先述の通り、新規店のジャンル・業態が多様なので、これらすべてが一気に、というのが今年の印象です。

その上で、あえて今年の学大飲食トレンドを挙げるとするなら、「バーの年」と言えるかもしれません。バーはあまり目立たないので意外に思われるかもしれませんが。

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カラオケ・ダーツ・ゲームなんでもあるCANNON BALL

バー・スナック・ガールズバーの出店数は例年に比べて多く、出店比率も高かったです。コロナ前の2019年は7軒、2021年は1軒、コロナが明けた2022年は8軒、そして2023年は14軒でした。

バーの新規出店が多かったのに積極的な要因はありません。バー系の店に適した物件が妙な状況にあって、タイミングもなんだか妙な感じで、偶然、バーの出店が多くなったということだと思います。

"妙な状況"とは、たとえば摘発が入って前店が休業した(詳細後述)。来年には物件の取り壊しが決まっていてフットワークの軽い人でないと借りづらい(cano)。心機一転、店舗をふたつに分けてひとつをバーにしちゃった(CANNON BALL)。などなど。

偶然をトレンドと言ってしまっていいのかどうか、自分でも疑問なのですが、「バーの出店が多かった」という以外に、今年はこれといったことが特になく……。「学大飲食バブル」とかなんとかと言おうと思えば言えるかもしれませんが。

苦し紛れにこんなことを挙げることしかできない、それくらい新店が多種多様だったと捉えてやってください。

印象的だった飲食店

HÅN(ハン)

HÅN/ハンの前菜盛り合わせ

新店のジャンルは万遍なかったわけですが、であるがゆえに、ジョージア・トルコ・モロッコ料理のHÅN(ハン)の存在が際立ちます。

料理研究家・フォトエッセイストの口尾麻美さんが作り出すハイクオリティでエキゾチックな料理は学芸大学の他店どころか、日本中を探してもそう滅多に口にできるものではないでしょう。そんな異才をこの街で目の当たりにできることは幸せです。

もし今年も「学芸大学飲食アワード」を発表しているとしたら、HÅN(ハン)がもっとも受賞に近かったかもしれません。

麺也 時しらず

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ラーメン店の開店直後はラーメンマニアをはじめ、どんなものかとお試しでやって来る人が多数いるものの、その内、客足がパッタリということも多々です。

しかし、麺也 時しらずは2023年2月のオープン以来ずっと客足が絶えることはありませんでした。また、ネット上の口コミを見てみても評判は上々です。

わかりやすくパンチのある渡来武とは違う繊細なラーメンであるにもかかわらず、これほど評価が高いということは、それだけ実力があるということなのでしょう。素晴らしい接客にも感心させられました。

ゆぎょん

三多島のメイン画像・スンドゥブチゲ

2023年6月、十字街から駒沢通りへ移転し、店名も三多島(サムダド)からゆぎょんに変わりました。

三多島時代はほとんど噂を耳にしなかったのですが、移転してから、ゆぎょんの話をよく聞くようになりました。狭くなったことで店と客の距離がグッと縮まり、客の心をつかむ店になったからかもしれません。

よく話題に上がった飲食店

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魚へんに〇〇の刺身盛り合わせ

そのほか、飲み屋などでよく話題に出ていた店は以下の通りです(2023年オープンに限らず)。

過去最多の閉店数

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老舗名店・美好

2023年は67軒の飲食店が閉店しました(リニューアル/業態変更・移転含む)。学芸大学の歴史上、もっとも多く飲食店が閉店した年です。ちなみに、「閉店が多いね」と言われていた昨年でも閉店数は42軒でした。

閉店理由もさまざまです。「そもそもそりゃ無理だろ」と思うような店が早々に閉店。建物の老朽化に伴い建て直しが決まり閉店。店主が高齢になり、あるいは店主が亡くなり閉店などなど。

そしてもうひとつ、これは今年の大きな特徴とも言えるでしょう。街が盛り上がることで不動産価値が上がり、家賃が高騰。結果、そこで続けることが困難となり閉店、もしくは他所へ移転するというパターンも多かったです。

参考/X(twitter)@gokky_510 #学大開閉店情報

老舗・名店の閉店

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大人気店だったやきとん きんか

美好きんか田や(※)・おりぜ……。多くの老舗・名店が惜しまれつつ暖簾を下げました。

※田やの女将さんは亡くなりました。ご冥福をお祈りします

学大横丁で目立った閉店

学大横丁での閉店が目立ちました。

しま、かまくら、湖畔、和牛やは学大横丁になる前、東急ショッピングコリドール時代から続いていた老舗です。

2023年 学大飲食トピックス

「出没!アド街ック天国」で学芸大学が取り上げられる

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5月13日に放送された「出没!アド街ック天国」(テレビ東京)で学芸大学が取り上げられ(2004年以来)、飲食店も数多く紹介されました。

「出没!アド街ック天国~学芸大学編」のランキングは以下の通りです。

01位 学芸大学商店街
02位 圓融寺
03位 碑文谷公園
04位 町中華(東軒中華料理 二葉上海菜館
05位 カトリック碑文谷教会(サレジオ教会)
06位 路地裏の渋い酒場(さいとう屋久慈川RĀRO 不思義や
07位 碑文谷八幡宮
08位 リ・カーリカ
09位 蕎麦(手打そば 吉法師蕎麦 やっ古
10位 リュー・ド・パッシー(10月1日に閉店)
11位 個性派古着店(neiRo・endress)
12位 ネオ大衆酒場(鳩乃湯酒場 浮雲大衆酒場 レインカラー・鳥おき)
13位 ホーム商会
14位 A WORKS
15位 学芸大学はありません
16位 花たこ
17位 麺処 びぎ屋
18位 鷹番の湯
19位 Burger POLICE
20位 GAKUDAI KOUKASHITA(Chef's Marche海の家 あそなる~

「どうしてあそこが入ってないの?」

そんな声も多く見受けられましたが、取材を断っているお店も多数あったので、まあ妥当なラインアップかなというのが私の感想です。

参考/テレビ東京:出没!アド街ック天国

「東京カレンダー」の"奥目黒"に失笑

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雑誌「東京カレンダー 2023年7月号」が学芸大学を含むエリアを"奥目黒"と称し、人気飲食店を特集。そのトンチンカンなピンボケワードが多くの失笑を買いました。

※内容は面白かったです

中華料理 二葉が休業

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建て替えに伴い、中華料理 二葉が2023年いっぱいで休業します(休業中は久が原で仮店舗営業)。新店舗での営業再開は2025年春予定です。

ガールズバー摘発

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ゴージャスな雰囲気のROSSO GOLD

風営法違反容疑で8軒のガールズバーを運営するRealize代表らが逮捕されました。これを受け、同社(関連会社?)の学芸大学のガールズバー2軒が休業となりました(BUNNY GIRLSBAR RADIAS GAKUDAIは閉店。ROSSO GOLDはどうなっているのか不明)。

AWORKS人気が爆発

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AWORKSの美しいチーズケーキ

2023年から月3日営業となったチーズケーキのカフェ・AWORKS。「出没!アド街ック天国」「ニノさん」「マツコの知らない世界」などのテレビ番組でも紹介され、行列がさらに長くなり、時には4時間待ちにもなっていたそう。

夏ごろから記帳制になりましたが、それでもやはり営業日の店舗周辺は待つ人たちでいっぱいです。

ヒグマドーナッツとback numberのコラボ

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ヒグマドーナッツがback numberとのコラボカフェを期間限定でオープン。期間中は連日、大行列でした。

乖離・分断

オープンしてしばらくすると、その店の様子があちこちから耳に入って来るのが通例です。しかし、今年は様子が違いました。賑わっているのに、その店の話がまったく耳に入ってこない。インスタ上ではよく見かけるけど、行ったという人をほとんど見ない。そんなケースが増えました。

これまでは「地元民7:他からの客3」というのが学大飲食店のほとんどでした。最近は「地元民3:他からの客7」と比率が逆転している飲食店も増えている。その結果、住人たちからはほとんど話が出ない飲食店が多くなっている、ということではないかと想像します。

地元民が集う店・他から客を呼び込む店――くっきりと分かれ始めているように感じる1年でした。

2024年の学大飲食予想・展望

家賃高騰の余波

すでに10軒弱の閉店情報が入ってきています。

物件(orビル)のオーナーが変わり、次回(来年)の更新は家賃が跳ね上がるかもしれないと恐れている飲食店店主もあまた。

さらに「学芸大学が盛り上がっている」「学大がチャンス」と考え、少々無理して店を開いているように見えるケースもあります(or読み間違え)。その家賃で大丈夫? この街を過大に評価してない?と思うのですが……。

家賃が高いと原価率を下げがちです(原価を下げるか単価を上げるか)。そうすると「これでこの値段ですか……」というような飲食店が増えます。開店当初はいいでしょうけど、その内、客足が遠のきます。そして閉店。

空いたその物件に店がまた入る。家賃が高い。値段に比して内容がしょぼい(料理の見てくれや店の雰囲気でごまかす)。客が来ない。閉店。

空いたその物件に店がまた入る。家賃が高い。値段に以下略。

来年も引き続き閉店が多くなるのではないかと予想します。

学大発

2022年 学大飲食アワード受賞店・立呑み 鉄砲玉が2023年12月、自由が丘に姉妹店・立呑み中華 起率礼をオープンさせました。

ひとひらスタンドバインミーヒグマドーナッツなども学芸大学で創業し、他地域で2号店・3号店を出店させています。

学芸大学の飲食が盛り上がっているということが対外的にも知られるようになると、"学大発"という言葉がウリになりますから、学大の店が他地域に姉妹店を出店しやすくなるはず。

2024年は今まで以上に"学大発"の飲食店が各地にできるかもしれません。

動きがまったく見えない庄や跡

「業態変更のため工事をおこなう」との張り紙が出ていたものの……

どうなっとるんですかね。2023年中に何か動きがあるのではと予想していたのですが、見事に外れました。2024年はいかに!?

5月にビッグニュース

おそらく2024年5月。話題になること必至な飲食店がオープンします(学大飲食開店情報の範囲内)。個人的にも熱望しているジャンルです。待ちきれません。

あまりに大きすぎる閉店情報

閉店自体はもう少し先なのですが、来年早々には噂が出回り、この話で持ち切りになるはずです。あまりにも悲しい閉店情報……。

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「学芸大学の飲食店は入れ替わりが激しい」

と言われてきました。ですが、私はまったくそう感じていませんでした。これくらい、ないしはこれ以上の規模の街なら、だいたいこんなものだろうと。

ただ、さすがに今年は違います。70軒オープン・67軒閉店――はい、間違いなく今年は入れ替わりが激しかったです。そしてこの傾向はまだ続くでしょう。

来年はどんな飲食店ができるのか。街はどう変わっていくのか。引き続き注視していきたいと思います。

飲食店に限らず、学芸大学のさまざまな情報をみなさまからお寄せいただいています。ありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。

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