学芸大学駅から徒歩5分。駒沢通り沿いに、ゆぎょんという韓国料理店があります。
2019年7月29日、駅近くの十字街で三多島(サムダド)としてオープン。2023年4月20日にいったん閉店し、6月2日、店名をゆぎょんに変え移転リニューアルオープンしました。
以下は三多島時代に書いたものです。
学芸大学駅から徒歩3分。十字街に三多島(サムダド)という韓国料理店があります。2019年7月29日にオープンしました。
三多島は韓国の済州島(チェジュとう/さいしゅうとう)のこと。済州島は石・風・女の3つが多いということで、三多島とも呼ばれるそう。なぜ店名が三多島かというと、店主が済州島のご出身だから。
※三多島と三多道のことに関しては略。
※サムダドは移転します。十字街での営業は2023年4月20日まで。新店舗は6月2日オープン予定。場所は駒沢通り沿い、やとんの隣、サイクルスポットはす向かい(東京都目黒区中央町2-40-11)。また、移転に伴って店名が「ゆぎょん」に変わります。
お店の二人はご夫婦でしょう。テーブル席のほか、カウンター席もあります。カウンター席のある韓国料理店って学大にあったかな。たぶんなかったような。
韓国料理店というと、メニューが多いというイメージですが、三多島は種類を絞っています。私が訪れた日は一般的によくあるビビンバやスープ類がありませんでした。済州島の郷土料理がウリとのことなので、済州島ではあまり食べられていないのか、あるいは何らかの店の方針なのか。
いずれにせよ、わかりやすかったですし、注文もしやすかったので、韓国料理の素人としてはメニューの少なさをマイナスには感じませんでした。
定番物もありますが、日によって、季節によってメニューは変わるようです。
マッコリや韓国焼酎もおいしそうなのですが、前日、飲み過ぎたので、おとなしくハートランド。
自家製キムチ盛り合わせ(3種)。白菜、高菜(おそらく)、大根。白菜、大根は定番で、あとは季節の野菜を使ったキムチがあるのでしょう。
このキムチが面白い。大根はかすかに甘みがありましたが、白菜、高菜は調味料由来の甘さがほとんどありません。変に強い"うまみ"もない。ピリッと辛くて、ほのかな酸味があり、あとは野菜の味わいだけ。
市販品や他店で食べるパンチのあるキムチとはまったく違い、あっさり、さっぱり、"うまみ"も控えめなキムチです。なのに、これがなんだか妙においしい。箸が止まりません。
ブルダック(激辛チキン)。注文時に「辛くしましょうか?」という提案がありました。私も一緒に来た友人も辛い物が大好きなので、「辛くして下さい」とお願いしていました。
多め(orプラスアルファ)で青唐辛子が使われています。どちらかというと甘みのあるタレのほうを強く感じました。辛い物好きとしては、ピリ辛程度。けど、辛い物耐性がそこまでない人には激辛かもしれません。
このブルダックも甘みはあれど、たるくはありません。くどさはない。同類の一般的な味付けよりも、グッと何かを抑えている、そんな感じ。
また、鳥肉がプリプリしていてジューシーなのも印象的です。こういう類は長時間漬け込まれ、肉にもガッツリ味が染みていたり、それがゆえに水分が抜けパサついたり硬くなりがちなんですが、そうなっていません。ちゃんと鳥肉自体がおいしいです。調理の加減が実にいい。
冬限定・カキのスンドゥブチゲ。スンドゥブは豆腐のこと。
プリップリな大きめのカキが5個も入っていました。
カキの風味がいい塩梅に溶け込み、それはそれは奥深い味わいになっています。いやぁ、すごい。二人で「これはやばいね」と言い合いながら食べましたw
そして、やっぱりスンドゥブチゲも変な甘みや"うまみ"はなく、尖っていません。慎ましさすら感じさせます。かと言って、物足りないわけではなく、控えめな味付けながらも、ナチュラルに素材のうまみが出ていて奥深く、あとを引きます。
先ほどのブルダックのタレをちょっと溶いてみたりね。
じゃがいもチーズチヂミ。チーズがたっぷりで、底のじゃがいもはパリパリ、サクサク、ホクホク。見た目以上にボリューミーです。
1人、2人ならつまみながら飲むといった感覚で行ってもいいかもしれませんね。4人くらいなら量も種類もたくさん頼めてコスパのよさを感じるかもしれません。エスニック系の料理屋はどこもそういう傾向なんですが。
素材のよさが感じられる、上品ながらも奥深い韓国料理店・三多島。サランバン、マンナのような日本人に馴染みのあるオーソドックスな韓国料理店とはちょっと趣を異にしているので、韓国料理に行き慣れてる人が行っても面白いかもしれませんね。