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木と/kito(学芸大学)はワインと繊細な料理がおいしいお店。優しくて温もりのある店主・空間に癒されます。

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学芸大学駅から徒歩3分。東口を出て右手、都立大学方面へ線路沿いを真っ直ぐ行くと、笹崎ボクシングビルの1階に「木と(kito)」というお店があります。2018年9月13日にオープンしました。

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カウンター約10席。コーナーテーブルがありスタンディングでも飲めます。詳細は後述しますが、ここは和系の店になる予定でした。けど、このテイストがナチュラルなワイン屋にもよく合ってます。

店主・ユミコちゃんはLESSON(レッスン)(現在はLittle ottoという店)から独立して自分のお店を構えるようになりました。ユミコちゃんの隣の大きな男は"いずみん"こと泉和成。本職はアーティスト。アトリエビーンズ(五本木)という絵画教室をやっています。今回、パートナーのユミコちゃんが開店するにあたり、木と(kito)も手伝うようになりました。

二人が並んで立ってるってのがまたいいねぇ。とてもいい。

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メニューはこんな感じ。ワインに合いそうなつまみ的なメニューが中心です。定番はあるのでしょうけど、料理・ワインともに日によって違います。

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オープン記念で1杯サービス。頂いたのは赤ワイン(Claude Val Rouge?)。飲み終えてから撮ってないことに気付いたというね。独特な風味はカシスやナッツを思い出させます。ちょっと変わってておいしい。

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二杯目の白ワイン・Claude Val Blancもうまかったなぁ。ワインはユミコちゃんがおいしいと思ったものを入れているのだそう。

この日はオープン日でバタバタだったし立ちだったので何も食べませんでした。後日、食べたこのがこちら。

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選べるおまかせ3種盛り(アンチョビとケッパーのポテトサラダ、豚ばらと煮たまごのベトナム風サラダ、いろいろ野菜のラタトゥイユ)。

一瞬、優しい味と感じさせるのですが、何かひとつアクセントを加えて締める。ラタトゥイユには唐辛子が使われているのですが、どうも不思議。唐辛子の味はするのですが辛くないんです。この香ばしいような風味はなんだろう、もしかしたら七味のような他のスパイスも入っているかなと思って聞いたら、普通に唐辛子とのことでした。面白いなぁ。

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大葉としょうがの和風ガパオ。何気にボリュームもあります。

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いずみんのミートローフ。めっちゃうまい! 添えられたユミコちゃん作のコールスロー、ポテサラもやばい。

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このふたつはLESSON時代の料理。牛ホルモンのトリッパ、春菊とローストポークのサラダ。味付けがいい塩梅で上手なんだよねぇ。ひと工夫凝らした繊細さがなんともニクい。

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オープン日ということもあって混雑していますが、おそらく今後もこんな調子でいくはず。LESSONがそうだったし。なぜこんなに人気かというと、料理がおいしいのはもちろん、なんといってもユミコちゃんでしょう。女の子もおっさんもおじいちゃんも、みんなユミコちゃんが大好き。だから立ちが出るほど賑わいます。

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ロゴマークやショップカードをデザインした前田浩志さんは天ぷら カブもデザインしています。字は落語家・入船亭扇辰さん。寄ってたかって、みんなこの店を応援しますw

※2018年10月17日追記:前田浩志さんによると、ひょうたんのようなマークは落花生とのこと。"木と○○"でふたつのイメージから。追記以上

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ところで、この物件。学芸大学の飲食事情に興味のある人であれば、誰しもが気になっていた物件です。さかえやのあとにオステリア・アイができ、その後、ある方がここに店を出そうと内装まで造ったんですが、諸事情あって開業できず、ずっとそのままになっていました。いったいここはどうなるんだろう……みんながそう思い、そして多くの人が狙ってたw そんな物件を射止めたのがユミコちゃんです。

本人はタイミングがよかったと言うのですが、そうかな。学大のランドマークにして由緒正しきビル。他の誰でも借りられたかっていうとどうだろう。大丸(不動産屋)だって人を選ぶと思うのよね。ユミコちゃんだから貸した、ということがあったとしても不思議じゃない。いや、実情は知りませんよ。

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カウンターだけの小さな店内は、木がたくさん使われています。木とワイン、木と料理、木と人 etc... その小さな空間に、木と、心地よい何かがいつもありますように、という想いで「木と」と名付けました。美味しいワインと、食事が楽しめる店を、作りたいと思います。皆さまのご来店をお待ちしています。

「妻を亡くして一人身になって、そんな折にこの店(正確にはLESSON)と出会って救われたんです」

と、隣の男性。ユミコちゃんの包み込むような優しさが、この上ない悲しみをも癒してくれたんだろうな。まったくレベルの違う話ではありますが、そしてこんなこと書くと嫌がるだろうけど、私はなんか母親のような温もりを感じるんだよなぁユミコちゃんにw

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チャージはありません。一杯飲んで帰ることもできます。私もいつも「一杯飲みに来た~」と言って扉を開けていますw

そこはかとないこの心地よさに一度浸かり、抜け出せなくなる人数知れず。機会がありましたらぜひ。

ああ、そうそう。西小山のやきとりハウス ウッディを思い出した。あそこもそうだし、ここもそうだ。木と○○じゃない。ユミコちゃん自体がまるで木なんだよ。客の悲喜こもごもを受け止めて優しさを返してくれる木。ここにはついでにいずみんという、これまた優しい大木もついているw

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