学芸大学駅から徒歩1分。西口の日高屋の角を曲がった先にAnother8 Corner(アナザーエイトコーナー)というクラフトビールのお店があります。2022年5月26日にオープンしました。
運営は京都の株式会社酒八(さかはち)。DIG THE LINE BOTTLE & BAR(京都)、DIG THE LINE DOORS(原宿)、Hachi Record Shop and Bar(京都)、BEFORE9 Craft Beer & Sake(京都)、ANOTHER8 Craft Beer & Sake(目黒)を運営しています。
美容室だったこの建物は株式会社上昇気流が抑え、フロアを分けて飲食店用物件に仕立てました。1階のAnother8 Corner、2階のびゃくは上昇気流の独立・開店支援パッケージを利用しています。
クラフトビールは常時8種。この日はすべてのクラフトビールが日本のものでした。
酒八は現代表の祖父の代まで日本酒の蔵元でした。そんなこともあって、日本酒にもこだわっています。この日はちゃんと確認できなかったのですが、日本酒も8種置いているのだそう。
おしゃれなタップ。画面左上に写っているグラスが左からsmall、medium、large。
Another8 Cornerはキャッシュオン。入口のカウンターで注文・支払いをします。追加の注文・支払いもここで。ということもあって、時に店外へと行列になることも。
カウンター席、テーブル席、テラス席。壁一面の窓は全開。開放感のあるこざっぱりとした店内です。
客層は若者が7割、中高年が3割といったところでしょうか。活気に溢れています。
NO BEER, NO SUMMER(アンドビール/高円寺)はNazy IPA。爽やか。
同サイズのビールをもう一杯飲む場合は空いたグラスをカウンターへ持って行きます。そうすると、そのグラスに注いでもらえます(違う種類のビールであっても)。
イタリアンモツ煮。
ハチノス(牛の胃)と豚の白モツ(大腸)が使われています。とても柔らかい。
「ご近所にお住まいですか?」
「ええ」
「この辺りではよく飲まれるんですか?」
「いろいろ回ってますねぇ」
「学芸大学は飲食店がいっぱいあって楽しいですね」
「そうですね」
梅雨前。気持ちのいい風が入ってきます。Wiener Lagerの百年麦酒(ベアレン醸造所/岩手)を飲みながら、周りの若者たちを眺め、彼ら・彼女らと同年代だった20年前のことを思い出していました。
その頃、私は恵比寿に住んでいました。ちょうど立ち飲み屋がブームでした。2003年 立呑、2004年 18番、2005年 buri・Standing Wine Bar Q、2006年 ガポスがオープン。
こんなにおしゃれでもイケメンでもないし、こんなにスマートな飲み方はしてなかったけど、新たに押し寄せる飲食トレンドに胸を躍らせていました。まさにいま目の前にいる彼ら・彼女らがクラフトビールのお店を巡っているのと同じように。
ただ、20年が経って変わったのは、主役たちをはたから眺める脇役側になったということ。
ほんの少しの居心地の悪さが胸をチクッと刺します。けど、この痛み、嫌いじゃない。
※筆者が勝手にそう感じたというだけです。店は何も悪くありません。人・雰囲気・料理・ビール、どれもよかったです
街行く人が気軽に立ち寄れる、街の酒場(赤提灯)として育っていくことを目指します。
赤提灯という自認なのか。面白いな。
どこかで食事をして飲みに行く、そんな間のブリッジとして。あるいはこれから居酒屋か何かへ行く前のアペリティフとして。待ち合わせ予定時刻までのちょっとした時間潰しに。家に帰る前にサクッと一杯。
いろいろな使い方ができそうですね。
SHOP DATA
- ANOTHER8 CORNER
- 東京都目黒区鷹番3-8-10 大根ビル 1F
- 03-6303-1642