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トップバリュの讃岐そうめんはムニっとした締まりのない機械麺そうめん~黄色トップバリュそうめんとの比較・讃岐そうめんのあれこれ

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イオンのプライベートブランド・トップバリュ(TOPVALU)の讃岐そうめん。2025年春に新発売となった商品です。

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イオンスタイル碑文谷で購入しました。267円/400gでした。

そうめん/手延べそうめんを約200種食べてきた筆者が、このトップバリュ讃岐そうめんをちゃんとレビューしてみます。そうめんについての重要なことも書いたつもりです。ぜひぜひ読んでみてください。

機械麺そうめんと手延べそうめん

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そうめん(広義)には2種類あります。

  • そうめん(狭義)=機械麺そうめん
  • 手延べそうめん

機械麺そうめんと手延べそうめんの違いは、機械製か手作りかではありません。

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機械麺そうめんは生地を薄い板状にして裁断し、一本の麺にします。手延べそうめんはよりをかけながら生地を延べて、どんどん細くしていき麺にします。

もともとは(奈良時代以降)、手延べそうめんしかありませんでした。明治になって製麺機が登場し、その後、うどんや中華麺のように裁断する機械麺そうめんが誕生しました。

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こんなに細く機械で裁断するのは無理がある(と私は思ってる)。各メーカーは工夫を凝らしているようですが、これでおいしい麺が作れるわけがありません。実際、機械麺そうめんはおいしくありません。いろいろ食べましたが、おいしいと思えたのは片手で数えられる程度です。

逆に、乾麺の機械製うどんやそばって、なかなかおいしいものがいっぱいありますよね。なぜかというと、これらはそれなりに太さがあり、そもそもが裁断して作られる麺だからです(手打ちうどんを思い出してください)。

うどんは手でやっていることを機械におきかえているだけです(※)。けど、そうめんにおいては手か機械かではなく、製法が根本的に違うのです。そして、手延べであるがゆえに生み出される、他の麺にはない独特なコシが、切って作る機械麺そうめんにはない、すなわち、味においても機械麺そうめんと手延べそうめんでは雲泥の差があるというわけなのです。

※手打ちうどんを蔑んでいるわけではありません。「切麺」という意味では同じと言っているだけです

讃岐そうめんはおいしくない

「讃岐うどん」というものがありますから、「讃岐そうめん」と聞くと、なんだかよさそうに思うかもしれません。けど、多くのメーカーが讃岐そうめん・讃岐素麺という商品名のそうめんを製造・販売していますが、そのほぼすべてが機械麺そうめんです。

ですから、

  • 機械麺そうめんはおいしくない
  • 讃岐そうめんは機械麺そうめん
  • 讃岐そうめんはおいしくない

という三段論法。

私は目にしたことがありませんが、香川県(小豆島以外)にも手延べそうめんがあるかもしれません。もしあるとするなら、おそらくそれは「讃岐そうめん/讃岐素麺」ではなく「讃岐手延べそうめん/讃岐手延素麺」といった商品名になっているはずです。

以上がそうめん基礎知識。以下はトップバリュの讃岐そうめんについてです。

トップバリュの2種のそうめん

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2025年5月現在、トップバリュには2種の機械麺そうめんがあります。

  • そうめん(トップバリュ ベストプライス)
  • 讃岐そうめん(トップバリュ)
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ピンクのトップバリュがいわゆるトップバリュ。黄色のベストバリュはトップバリュの廉価版。

黄色のトップバリュ ベストプライス そうめんに関しては、以下をご参照ください。

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さて、黄色のそうめんもこの讃岐そうめんも製造者は中尾食品株式会社です。機械麺そうめんの生産量が日本一の香川県において、最大手のメーカーのひとつです。

値段は

  • そうめん:213円/600g
  • 讃岐そうめん:267円/400g

でした。一般的なそうめんの量・300gに換算すると、

  • そうめん:106.5円
  • 讃岐そうめん:200.25円

そうめんは機械麺そうめんとしてもなかなか安いです。この讃岐そうめんは大量流通しているような機械麺そうめんとしては少し高めかもしれません。

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それにしても、製造所を工場単位で明記したり、アレルゲンをパッケージ表にわかりやすく表示したり、こういうところはトップバリュすばらしいですね。

なお、中尾食品は工場単位で子会社化させたりしていて、とても面白い。詳細は以下をどうぞ。

どうにも締まりのないそうめん

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開封。小麦の甘くて香ばしい香りがとても強い。だからといっておいしいとも限らないのですが。

麺は機械麺そうめんとしては細いかもしれません。ポキポキと折れやすく、こうしたそうめんはおいしくないことが多いので、不安がもたげてきました。

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茹で時間は約2分30秒と表記されています。手延べそうめんであれば、だいたい15秒~30秒マイナスして茹でると個人的な好みになるのですが、機械麺そうめんは表記通りに茹でるのが正解です。

2分30秒茹でて、しっかりと冷水で締めました。

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まずはひと口。

うーん。微妙。

吸うと唇や舌にヒタッと吸い付くような感じがします。ツルリという感じじゃない。不快というわけではないのですが。

噛むとムニッ。鈍い弾力。いや、弾力というほどのものじゃないか。麺がムニッと押しつぶされるだけ。

ただ、風味はバツグンにいいです。小麦のおいしさがしっかりと感じられます。香川県産小麦だから? どうなんでしょう。

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なんだかパッとしない。締まりがないというか、キレがないというか。あとほんの少しでいいから弾力があれば、それなりに食べられるそうめんになっていただろうなぁ。

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どちらかと言われれば、私だったら黄色のトップバリュ ベストプライス そうめんを選ぶかな。

それに300gにはなりますが、これと同じ値段(200円台)でちゃんとした手延べそうめんが買えるわけですからねぇ。おいしくない、そして安いわけでもない機械麺そうめんを選ぶ理由はありません。

コシなんていらない。柔らかくて細めの麺を食べたい、ということであればいいかもしれませんね。いや、だったら黄色を買うか。

黄色よりよさげなイメージなので、ちょっぴり期待していたのですが、残念。星1じゃ低いか。けど、さすがに星3には到底届きません。星2で。

DATA
名称讃岐そうめん
原材料名小麦粉(香川県産)、食塩
販売者イオン株式会社
製造者中尾食品株式会社
評価★★☆☆☆