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蛇崩の大山どり専門精肉店・鳥昌(祐天寺)のチキンロールは鳥のうまみを最大限に引き出す絶妙な味付けでした~橋本酒店と鳥昌の蛇崩晩酌セットが織りなすアウフヘーベン

先日、蛇崩の橋本酒店でEspresso Beer 目黒を買った際、ビールに合わせるつまみも一緒に購入していました。購入したのは橋本酒店の並びにある鳥昌です。

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祐天寺駅から徒歩10分強、野沢通り沿い、蛇崩交差点にある鳥肉専門の精肉店・鳥昌。読み方はとりまさ? とりしょう? 鳥専門というか、大山どり専門です。

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「大山どり」は鳥取の銘柄鶏。株式会社大山どりが生産していて、「大山どり」は同社の登録商標です。

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精肉もありますが、唐揚げや焼き物もあります。惣菜系は15時から。特に夕方ごろになると、店頭にお客さんが目立ちます。若めの家族連れが多い印象。この地域の台所を支えている存在なのでしょう。

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その日は唐揚げとチキンロールを購入しました。家に帰りさっそく頂いてみます。

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ふふ。蛇崩晩酌セット。

唐揚げは胸肉です。胸肉ですがパサついていません。かといって、過剰に漬け込まれている感じもしません。衣も調味料は控えめ。しっかりと大山どりのおいしさが味わえます。めちゃうま。

そしてチキンロール。しびれます。すごい。

こういう類の総菜は基本的に濃いめに味をつけます。濃い方が冷めても食べやすいから。そして、薄いと感じられるより濃いめに感じてもらったほうが無難だから。インパクトがあった方が「また食べよう」と思ってもらいやすい。

でも、鳥昌のチキンロールは違うんです。半歩右によろけると調味料が勝ちます。半歩左によろけると薄味になります。そのどちらにも振れない、まるで綱渡りをしているかのごとき味付けです。

なぜこんなアクロバットができるかというと、大山どり自体がおいしいから。大山どり本来のおいしさが前面に出て、かつ、薄いと感じさせない。肉の力、お店の経験、センスなんだろうな。今年で48年目という老舗の実力をまざまざと見せつけられます。

うん、このチキンロールならスーパードライより「Espresso Beer 目黒」だ。スーパードライなら普通に合うでしょう。でも「Espresso Beer 目黒」の香ばしさ、ほろ苦さは、鳥昌のチキンロールに激しくぶつかり、お互いを違う地平へと持ち上げます。まさに蛇崩アウフヘーベン。

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後日、胸肉で鳥のロールハムを作ってみました(なんとなく「ひとひら」オマージュ)。合わせるのは、懸賞で石川酒造からもらえたクラフトビール「TOKYO BLUES」

しっとりとした鳥、爽やかなねぎソース、そして華やかかつ深みのある「TOKYO BLUES」。これは全体が馴染み、まとまります。鳥肉とビールなのに、調理法によって、ビールの種類によって、こんなにも違うもんなんだなぁ。

中里通り商店街の信濃屋のチキンロールはガッツリでした。これはこれで超うまい。一方、鳥昌のチキンロールは繊細。これもまたいい。肉屋の総菜はたまらんですな。

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