淡路手延素麺協同組合のブランド・御陵糸
星5段階評価の星6です。つまり、日本一おいしいそうめんです。ということは、世界一おいしいそうめんです。
大田弘製麺所の御陵糸。
淡路島洲本市アンテナショップ・日本橋室町すもと館で432円/250gでした。落語家・柳家小はだ君が買ってきてくれました。前日にそうめん話で盛り上がった際、おすすめを聞かれ、御陵糸を推していたら、仕事で日本橋方面へ行ったついででしょうか、買ってきてくれました。ありがとう!
淡路島には淡路手延素麺協同組合があります。兵庫県南あわじ市福良乙を中心とした12軒の生産者が所属しています(2024年10月現在の公式サイト上では)。
御陵糸は同組合のブランドなので、複数の生産者が御陵糸を作っています。こちらは金山製麺の御陵糸。
製造者は明かせないのですが、一昨年前に御陵糸を食べたことがあります。感動的においしかったので、今回も楽しみ。
茹で時間は1分10秒
開封すると小麦の甘い香りが強く漂ってきます。
チドリに「三」のロゴマーク。チドリのことや淡路島手延べそうめんの歴史など、詳細は上の記事をご覧いただきたいのですが、「三」は昔の行政区画・三原郡の「三」に由来するんじゃないかと想像しています。
具体的に茹で時間何分とは書かれていません。
以前の御陵糸にならい、差し水などはせず、様子を見ながら普通に1分10秒茹でました。
南関そうめん・大門素麺に通じる独特な強いコシ
あああ。
ひと口で崩れ落ちます。
やっぱりすごい。
いいそうめん、特に三輪素麺に顕著なのですが、コシの強いそうめんはブチブチっと歯切れます。あえて他の食品にたとえるなら数の子。数の子を噛んだ時と似た食感です。
けど、御陵糸は違います。ブリンブリン。
三輪素麺は中心に強い芯が通っている感じなのに対し、御陵糸は麺全体が強い弾性を持っています。歯を跳ね返すような弾力です。これがこの上なく気持ちいい。
これらに共通しているのは製造過程の小引という工程を手作業で行っているという点です。これによって独特なコシが生まれるんじゃないかと推察するのですが、実際のところはよくわかりません(御陵糸の生産者すべてがこうしているのかどうかは不明)。
太めのそうめんなら、似たコシのものがたくさんあります。とりわけすごかったのは北室白扇の半田手延そうめん。こちらも弾力が強かった。あの感じをそのままに、もっと細くしたのが御陵糸。
風味も豊かです。食べた後でも口内に小麦の香りが強く残ります。プルンと滑らかなのど越しもいい。
翌日は1分30秒茹でてみたのですが、こうするとプリッとコシが穏やかになります。もちろんこれはこれでおいしい。けど、これだったら星5止まり。茹で時間1分10秒なら、間違いなく星6です。
これまた世界一のそうめん・南関そうめんは入手困難で高額です。一方、御陵糸はネットで普通に買えます。お手頃です。ぜひ一度食べてみてください。世界最高のそうめんを。
世界一なのに知名度ゼロってどういうことよ!
以前の御陵糸の記事にも書いたのですが、世界一だってのにまったく知られていません。
Googleで「御陵糸」を検索してみてください(検索結果)。ヒット数は5ページ分しかありません。そして、ほぼすべてが販売サイトか製造者のサイト。まともにレビューしているブログ等は皆無です。
こんなことってあります?
いかにそうめんが軽んじられているか、そうめんに興味を持たれていないかを表す結果だと私には思えるのですが……。
なんて悲しい現実。そうめんマニアとしては、なんとかいい手延べそうめんを多くの人に知ってもらいたいなぁ。
名称 | 御陵糸 |
原材料名 | 小麦粉、食塩、綿実油 |
製造者 | 大田弘製麺所 |
メモ | 大田製麺所との表記もあります。公式サイトも大田製麺所となっています。 |
評価 | ★★★★★+★ |