都内では珍しい三輪素麺
株式会社マル勝高田商店の手延三輪素麺。
イオンスタイル碑文谷で購入しました。354円/250g。一般的なそうめんの量・300gに換算すると424円。揖保乃糸が約300円/300gですから、少しお高めです。
ただ、都内では三輪素麺になかなか出くわしません。仮にあったとしても高額になりがち。ですから、売っているだけでもありがたいですし、都内の三輪素麺相場に比べれば高くはない気がします。
余談ですが、こちらはイオンスタイル碑文谷のそうめん売り場です。この中で買う価値のあるものは揖保乃糸(赤束紙/上級)、島原手延素麺(川﨑)、手延三輪素麺(マル勝高田商店)の3つです。
三輪素麺はすべて手延べそうめん
三輪素麺は奈良県三輪素麺工業協同組合の登録商標です。同組合に所属する多くのメーカーが三輪素麺という商品名のそうめんを製造・販売しています。
三輪素麺は同組合が定めた検査基準に基づき作られています。ですから、どのメーカーのどの三輪素麺でもクオリティが安定しています。もっと言えば、どれもおいしいです。
なお、三輪素麺はすべて手延べそうめんです。ですから、今回紹介しようとしている手延三輪素麺は言葉としては冗長でしょう。三輪素麺はすべて手延べなのですから、「手延」とつける意味はありません。
ただ、三輪素麺がすべて手延べであると知っている消費者は少ないでしょうし(機械麺と手延べそうめんがあるということ自体を知らない人も多い)、手延べであることをアピールするという意味においては、これはこれでアリなのかもしれません。
三輪素麺はGI
三輪素麺のもうひとつの特徴は農林水産省が定める地理的表示(GI)保護制度に登録されているということです(登録番号:第12号・登録日:2016年3月29日)。三輪がそうめん発祥地であるという歴史や、三輪素麺は登録商標で、かつ厳格な基準によって製造されていることなどがGIに登録できた要因です。
三輪素麺の3大メーカー
私は池利、三輪そうめん小西、マル勝高田商店を勝手に三輪素麺3大メーカーと呼んでいます(三輪山本は違う)。知名度、生産量/流通量などから、そうしました。実際、都内でもっともよく見かける三輪素麺はマル勝高田商店の商品じゃないでしょうか。
前置きはこのあたりにしておいて、星5のそうめんを確認しますか。食べる前からわかっています。三輪素麺は基本的に星5です。
NIPPON FOOD SHIFT
2008年、日本の食料自給率向上や食の安全などを目的に農林水産省が開始した運動「FOOD ACTION NIPPON」。2021年、NIPPON FOOD SHIFTへと移行しました。ですから、このマークは古い。マル勝高田商店さん、変えましょうw
いずれにせよ、NIPPON FOOD SHIFTに賛同していれば、誰でもこのマークをつけることができます。つけたからと言って何かがもらえるわけではありません(助成金などはない)。
安っぽいパッケージ
こちらは同じマル勝高田商店の三輪素麺・三輪の神糸です。パッケージが上品。そしてマチがありますよね。多くのそうめんはマチのある袋に詰められています。
一方、手延三輪素麺のパッケージはちょっとダサいw そして、この写真ではわかりづらいかもしれませんが、マチがありません。
そのため、右端と左端の束がちょっとよれてます。
開封したらよくわかります。麺が湾曲してますよね。折れてる麺もあります。結束もゆるゆる。
太さもバラバラ。三輪素麺にしては雑な印象です。
そういえば、三輪素麺の多くについている鳥居マークがこの手延三輪素麺にはついてないなぁ。この雑さと関係あるのかな。大手スーパーに安く買い叩かれコストカットした結果かも?とも想像させます。
ただ、雑ではあっても味には影響ないとわかっています。なぜわかるか。私にはマル勝高田商店への、三輪素麺への信頼があるからです。
表示通り2分茹でました。少し太めの麺があるためか、1分半では早すぎました。
強くて楽しくておいしいコシ
ピンと張りのあるツヤ。口に入れると、プリプリプリっとコシが歯を連打してきます。そしてプツッという小気味のいい歯切れ。気持ちいい。うまい。
口内が楽しくて箸が止まりません。三輪素麺にしては少し太めにも感じるのですが、それがかえって小麦の風味を一層豊かにしている気もします。
私の三輪素麺への信頼感がより強まりました。三輪素麺は間違いない。もちろん星5です。
ぜひぜひ一度、食べてみてください。これがいいそうめんなんですよ。これがおいしいそうめんなんです。そして、これが三輪素麺なんです。
名称 | 手延三輪素麺 |
原材料名 | 小麦粉(小麦(国産))、食塩、食用植物油 |
製造者 | 株式会社マル勝高田商店 |
評価 | ★★★★★ |