ため息まじりのオリーヴァ～学芸大学の地中海食堂オリーヴァ／Olivaで食べた濃厚パスタ、絶品アクアパッツァに感嘆

「仕事の山を越え、ようやくゆっくり食事ができる。だから、たまにはおいしいところへ食べに行きたい」

と相方。おう？　「ばん」だって「さいとう屋」だってうまいだろ！

「いや、そうだけど、そういうんじゃなく」

なんてことがあり、学芸大学の「Oliva（地中海食堂オリーヴァ）」へ行ってきました。「Oliva」はイタリアンを中心とした地中海料理のお店。「いきなりステーキ」の隣です。「いきなりステーキ」がランドマークというのもｗ

テーブル席がメインですが、カウンターもあります。地中海をイメージさせるような白壁がきれい。席につき、厨房へ目をやると、オーナーの萩原さんと目が合ったので会釈します。メニューを見ていたら、わざわざ出てきて下さいました。

「先日はどうも（笑）」

この話に関してはのちほど。

「いらっしゃいませ（笑）」

「シラスのブルスケッタはないんですか？」

「そうなんです。いいシラスがなかったんで」

「味心のマスターが真似して作ったのを食べたんですが、おいしかったから」

「"本家"のほうを食べたい、と（笑）」

「はい（笑）　なにかオススメはありますか？」

「渡り蟹がいいですよ。あとアナゴも」

「渡り蟹のリングイネはあとでお願いするとして、じゃあ、地ダコとセロリのマリネと、あなごのビール揚げをとりあえずお願いします」

「かしこまりました」

学芸大学の魚がおいしい居酒屋「味心」。そのマスター・野中さんが料理の道に進んだ最初の店の"師匠"が「Oliva」の萩原さん。お互いにお互いの店を行き来するような仲です。そして先日、私が「味心」で飲んでいたら、たまたま萩原さんとお会いした、というのが上の「先日はどうも」です。

「Oliva」は工事中の時から気になっていて、オープン日に行こうと思っていました。そして当日、扉まで開けました。でも、オープン時間前とのことだったので、その日は断念。それから約4ヶ月。行こう行こうとは思いつつ、なんとなく延び延びになっていました。萩原さんにお会いしたのがいいきっかけ。ようやく行けたｗ

という個人的なあれこれはどうでもいいとして、マリネとあなごが来ました。

なるほど。タコをこういう風にカットするのか。勉強になるなぁ。塩味（えんみ）も酸っぱさもちょうどいい。セロリの風味もいい。素材を活かすってのはこういうことなんだろうなぁ。うまい。

あなごは衣がカリッ、サクッ。中はフワッ、ハフッ。とても香ばしく、あなごの甘みを包み込んでいます。衣にはビール以外に何か使われてるのかな？　シンプルながらも奥深さを感じさせる一品です。

「Oliva」はイタリア語でオリーブのこと。店名はそのままコペルトにも表れています。

コペルトはオリーブ食べ放題！　じゃんじゃん食べてやるｗ　白ワインを飲み、オリーブをつまんでいたら、次に頼んだイトヨリのアクアパッツァが来ました。

バターのきいたスープがやばいくらいにおいしい。大ぶりのあさりも、もちろんイトヨリもうまい。本当はパンのようなものをもらってスープに浸して食べるのでしょうけど、このあとにパスタを2つ頼もうとしています。お腹が膨れてはいけないので、そのまま全部飲み干しちゃいましたｗ

最後はパスタ。おさかなのミートソースブシアーティと渡り蟹のリングイネです。

ブシアーティはシチリア州トラパニ近郊のパスタ。平たいパスタがドリルのようにねじれています。食感もいいしソースがよくからみます。ソースは数種の魚を煮込んだトマト味のソース。これがもうたまりません。濃厚。うますぎ。

渡り蟹のリングイネもトマト系かと思ったのですが、注文時に「ビアンコです」と聞いてびっくり。出てきたのを見てまたびっくり。渡り蟹がどーん！　味わいはパセリのきいたペペロンチーノみたいな感じ。なんですが、蟹のミソがすごい。パスタ全体が蟹です。もはやパスタではなく蟹です。そう思うくらい蟹感ズッシリ。脚にはちゃんと切り込みが入ってるので食べやすい。ああ、なんてうまいんだ……。