祐天寺駅から徒歩5分。駒沢通り沿いにあるもつ焼き屋「ばん」。
中目黒にあった頃(再開発前)から通っているので、もう25年になりますか。
とにかく安いです。飲んで食って3000円いったら高いほう。だいたいいつも2000円台ですみます。もちろん安いだけではありません。おいしいです。
店員さんも常連さんたちも楽しい人ばかり。しかし、こうした類の居酒屋になれてないと、初めて入るのには勇気がいるかもしれません。
そこで、初めての人でも安心して、落ちついて飲めるよう、”ばんマニュアル”を作ってみました。当たり前ですが、こんなもの参考にせず、普通に入ってもぜんぜん大丈夫ですよw
ばんで頼むべきメニュー
レモンサワー
ずっと昔、焼酎の炭酸割りはタンチュウ、酎ハイと呼ばれていたのですが、先代(旧中目黒ばんの創業者・小杉正氏)が「サワー」と名づけました。ですから、ある意味、ばんはサワー発祥の店。そしてばんといえばレモンサワーが名物です。レモンサワーはマスト!
※サワーというメニューもあります。サワーは焼酎、炭酸のみでレモンはなし
レモンサワーを頼むと、焼酎が注がれたジョッキ、ハイサワー(炭酸)、レモン1個(二等分さています)、スクイーザー(グループにつき一つ)がやってきます。
まずレモン半分を絞りジョッキに入れ、ハイサワーを半分入れ、軽く混ぜて飲みます。すべて飲み終わったら、「なか」と言ってジョッキを渡し、焼酎を入れてもらって、レモンと残りのサワーを注ぎます。あまりお酒が強くないなら、焼酎一回分でセットをすべて使いきってもいいかもしれません。
手元の焼酎やレモンがすべてなくなり、もう一回、頼みたければ「レモンサワー、セットで」と頼んで下さい。
見て、この中の量!w ばん中・上級者ならおわかりだと思いますが、ばんの焼酎(キンミヤ)はすごいです。若い頃は4回転(=4セット&中4回)ほど飲んでいましたが、この歳になると1回転で十分です。調子に乗って飲まないように。その場では大丈夫でも2軒目で一気にきますよw
※焼酎はコップで量って注いでいるので、実は量は同じ。氷との兼ね合い、グラスにちょっと残っていた分などによって多く見えるだけなんですけどねw
ばんサラダ
これで280円!?と思うような量が出てきます。数えたら11品目入っていました。ドレッシングはごまかしそを選べます。普通に頼めば聞かれるので、「ばんサラダ」とだけ伝えればいいのですが、通ぶりたいなら「ばんサラダ、ごまで」と言ってみましょうw
レバカツ
これも名物なのでぜひ。串に刺さった平べったいレバカツが、たっぷりのソースにつけられて出てきます。お好みでカラシをつけてどうぞ。
トンビ
ばんには普通のもつ煮込みもあっておいしいのですが、もつ煮込みはどこでも食べられます。初めて来たのならぜひトンビを。
トンビは豚のしっぽ。スパイシーな汁で煮込まれトロトロです。豆腐入りがよければ「トンビ豆腐」、汁と豆腐だけなら「汁豆腐」。「トンビ豆腐、一本」といった感じで注文します。「トンビ一本」と注文したら、「豆腐は?」と聞かれることもしばしば。いらなければ「トンビだけ」「豆腐はいらない」と伝えます。
トンビは骨があるので、口の中で骨だけ外して、ピッと出しましょう。豆腐入りを頼んだら、豆腐をグチャグチャに潰して食べるのがオススメです(トンビもホロホロにほぐしちゃうのもあり)。
なお、一枚目の写真ですが、自分でゆで玉子を入れてます。ゆで卵については後述。
コブ刺し
大ぶりでプリップリのコブ刺しもオススメです。「ニンニク、ショウガ、ゴマ油、どうします?」と聞かれます。好みの薬味を伝えて下さい。全部入れてほしければ「ミックス」と言います。私はいつも「ミックス」。
串焼き
一本100円。しかもゴツい。好きなものをどうぞ。私がいつも頼むのは、タン、カシラ、ナンヤワ、豚ナンコツつくね。
生ピーマンを頼み、豚ナンコツつくねを挟んで食べると超うまい。
※単に「つくね」と頼んだら鶏のつくねボールになります。お勧めは豚のナンコツつくね
もし、レバーをレアで食べたければ、「半ゴロ」と伝えましょう。「レバー半ゴロ、タレで1本。ニンニクつけて下さい」みたいに頼みます。ハツも半ゴロがオススメです。
焼く人によって加減がぜんぜん違います。この人はこう、みたいなことを覚え、しっかり焼くタイプの人には、失礼のない言い方で「激レアでね♪」と念を押すようにしていますw
※2015年、法律により半ゴロはできなくなりました。残念!
基本的には塩かタレ。一本ずつ頼めます。ただ……。
「俺はレバーと、レバーいる?じゃあレバー1本と、かしらを……2本、シロは?いる?じゃあシロ2本と……。ああ、かしらは塩でレバーとシロはタレで」
こういう注文の仕方は褒められません。できれば注文を言う前にまとめておき、シンプルにわかりやすく、スマートに注文したいところ。居酒屋マナーとして。
「串、全部2本ずつ塩で、タン、ハラミ、豚ナンコツつくねお願いします」
これがスマートw
あと、5本も6本も一気に頼まない! 一回に頼む量は、できれば一人3本以内、多くても4本くらいに留めておきましょう。
席
一人ならカウンター、二人以上ならテーブルです。基本的に二人以上だとカウンターにはつけません。テーブルは4席ずつなので、二人だと相席になります。
結構狭いです。ですが、それがまたいい。隣の人とちょっとした会話をするのも、ばんの楽しみの内のひとつです。
とにかく混んでます。19時、20時に4人で行こうとしないほうが無難です。というか、もし初めて行くのなら、開店時間にあわせて突撃! それくらいの意気込みでどうぞw
店の入り方
祐天寺のばんは2つの棟に分かれています。私は勝手に本館、アネックスと呼んでますw
入口は本館には2つ、アネックスには1つあります。
一人で行く場合
駒沢通りに面していない細い筋の扉をのぞきましょう。基本的にはここで大丈夫。メインカウンターが埋まっている場合は駒沢通り側の扉へ促され、裏カウンターに座ることもありますが。
逆に二人以上で行く場合は、駒沢通り側の扉を開けましょう。
二人以上で行く場合
駒沢通りに面した本館の扉を開け、人数を告げます。そのまま入ればいいのか、少し立ちカウンターで待つか、アネックスへ行くか、表に並ぶかを指示されます。列はふたつ並んだ扉のあたりからバス停側に向かって伸びます。通行人の邪魔にならないように並びましょう。
比較的遅い時間で3人以上だとアネックスになることが多いかもしれません。大人数で来ている客が多いのでアネックスのほうが賑やかです。
時に大声で騒いでいる若者もいますが、うるさ過ぎると他のお客さんや店員さんに注意されます。チェーン居酒屋ではありませんから、ある程度は分をわきまえましょう。まあ、おっちゃんたちに注意され、飲み屋でのマナーを学ぶってのも大事なことですな。
注文する量
ご覧の通り、席はとても狭いです。なのに、二人席で一気に5品も6品も頼んでしまってはテーブルに乗り切りません。
テーブルに乗ってる料理は3品程度。途切れるのが嫌なら、料理がなくなるタイミング、来るタイミングを推し量って注文を入れる。こういう居酒屋はそれくらいの居酒屋スキルを持って臨みたいものw
おまけ
- 火曜日はなぜかゆで玉子がもらえます
- 早い時間から入っていると、7時に柿ピーがもらえます
- ノーチャージですがお通しが出ます(ぬか漬けなど)
- メニューに書かれている価格は税抜き(ちゃんと書いてあります)
- 2時間半制です
- 他にオススメなのはハムカツ(分厚くてザクザクでうまい!)、マカロニ(生ピーマンに乗せて!)
- コロナ禍以降、テイクアウトもできるようになりました
- タイトルは「5つ」となってますが、結局、6品になっちゃいました。気にしないっ!w