学芸大学駅の東口商店街を歩くこと約2分。セブンイレブン 学芸大学駅東店を越えた先にプロヴァンスGU審美館というビルがあります。
その3階にあるのがBar ニューナポリ。2022年9月9日にオープンしました。
もともとここはBar sidewayというバーだったのですが、諸事情あってオーナーが店をできなくなり、その際、親交のあるカラオケバー・ZETABのオーナー・剛君に話をしたところ、剛君がここで2号店を始めることになったという次第です。
店を任されているのはZETABの常連だったナポリ君こと髙橋淳君。ファッションショップ・SHIPSで働いていたのですが、剛君に誘われ、SHIPSを辞めてバーの店主になりました。
手作り感あふれるポップな店だったのが、シックな雰囲気になりました。ソファー席があるので団体でも大丈夫。
チャージが500円。ドリンクはだいたい700円~1000円ほど。
「どうしてニューナポリと?」
「小さい頃、母親(おばあちゃん?)が働いていたデパートのレストランにナポリタンがあって、それをよく食べていたんですよ。以来、ナポリタンが好きになって。そんな話をしたら剛さんにナポリとあだ名をつけられたんです。ここを始めるにあたり、店名がそのままナポリというのもなんなので、頭に『ニュー』とつけました。なんか古い感じがしてよくないですか?」
「うん、レトロな感じがいいね」
学芸大学にはニュープラスワンというスナックがありました(現在は立呑み 鉄砲玉)。喫茶店あるいはラブホテルなどの店名で「ニュー」がついていると、どこか懐かしい感じがします。
「それにしても、よく仕事を辞めてバーをやれましたね」
「ずっとバーをやるのが夢だったんです」
基本的なお酒がひと通り揃っています。ZETABに似たラインアップ。中段の左から5番目、アールグレイのリキュールが大好き。ZETABでよく飲んでます。
ハイボールを飲みながら、いろいろ話しました。店名の由来について、SHIPSのこと、店を始める前に少しバーで修行したこと、トイレのディフューザーのこと(いい香り!)、そして私が好きな井戸のこと。
「ここのトイレもいい香りだけど、ZETABの香りもいいよねぇ」
「ZETABのトイレはタクティクスっぽいおじさんの匂いですよねw」
「あの香りは男を高揚させて、カラオケバーではそれがいい。ここのウッディーな香りは気分をグッと抑えてくれる。ガールズバーのトイレがだいたいこれ系。ここも落ち着いてもらわないと階段から転げ落ちるからw」
「ここを始める前、〇〇のバーでちょっと修行させてもらってたんです。バースプーンの回し方、シェーカーの振り方……」
「じゃ、ミキシンググラス使ってマティーニでも作ってもらおうかな」
「いやいやw」
「練習になるからこういう注文のほうがいいんだってw」
「twitter見てます。下馬の〇〇に井戸がありますよ」
「井戸好きだって知っててくれてたんだ。ありがとう。こんな風に人に教えられたことはなかったなぁw 今度見に行ってみるよ」
BGMで米米クラブが流れました。
「デンモク貸してー」
「カラオケないですw」
次はB'z。
「デンモク取ってーw」
「そういう気分になりますよね。ぜんぜん歌ってもらって大丈夫ですよw」
おじさんの耳にも馴染んだBGM、おいしいお酒、そして心地のいい会話……。1、2杯で切り上げようと思っていたのに、楽しくなって、ついついハイボールも3杯目。
「ハイボールでいいんですか?w」
「あ。マティーニか。忘れてたw」
3ヶ月ほど前、剛君と道端でばったり出くわした時のことを思い出しました。
「噂で聞いたよ。sideway跡でやるんだってね」
「よー知ってんなぁ。ナポリってわかる? 知らんか。ウチの常連で、こいつがめっちゃいい奴でね、バーやりたいって言うから任せてみようと」
なるほどね。確かに。ほんのちょっと話しただけでも、あの時、剛君が言っていたことがよくわかりました。
一見として来たバーでいきなりこれだけ飲んでこれだけしゃべるというのは、僕にしては珍しい。ほろ酔いだったということもあるのですが、それ以上に、ナポリ君の親しみやすい人柄がそうさせたのでしょう。
ご覧のようにかしこまるような店じゃありません。バー初心者でも来やすいはず。この日は女性客が二人いましたし、女性も来やすいかもしれませんね。一度寄ってみてはいかがでしょうか。
BAR PRETTY、Fin.、食堂ヴァイン、ニューナポリ。ビル内で何軒もはしごして、明け方、階段から転げ落ちる。そんな人も年に何人か出てくるんだろうなぁ。実際、この階段でケガをしたという人を何人も知ってます。
お気をつけてw
SHOP DATA
- Bar ニューナポリ
- 東京都目黒区鷹番2-8-21 プロヴァンスGU審美館302
- 03-5724-3011
- 公式