「松本商店の鮭がうまいんだよ。だいたい業者が買って行くみたいだけど、北海道の人がわざわざここで買って、田舎へ送るくらいだからね」
と教えてくれたのは、「グリルバー暖談-だんだん」のとみーさん。とみーさんに限らず、地元に昔からいる方はいろいろ知ってらっしゃるから、勉強になります。そういう方たちのお話を聞くのって楽しいな。
※2021年4月23日追記:2020年10月30日に閉店しました。約60年間、お疲れ様でした。追記以上
学芸大学駅の西口を出てすぐ目の前にある第一ストアー。その地下1階にある乾物屋が松本商店です。さっそく行ってきました。
店頭には乾物だけでなく、佃煮や漬物などが所狭しと並んでいます。どんなものがあるのかなぁと見ていたら、店裏で掃除していたお父さんが出てきました。
「いらっしゃい」
「こんにちは。そこの富田さんが、ここの鮭がうまいっていっつも言ってて」
「ああ、そうなの(笑)」
「どこにあるんでしょう」
「甘いのと辛いのがあって、どっちも1尾215円」
「何が違うんですか?」
「鮭自体が違うの。ウチでは甘い方がよく出るね」
「じゃあ、甘い方を2尾ください」
「ちょっと待ってね」
お父さんは奥の方から鮭を持ってきて、紙に包み始めました。
「鮭はここで漬けてるんですか?」
「辛い方は問屋。甘いのはウチで」
「ああ、そうだ。雨は大丈夫でした?」
「おかげさまで大丈夫」
「このビル、古いですよね。どれくらいになるんですか」
「50年。いや、50年以上だ。この界隈じゃ一番古いよ。ここの次にできたのが笹崎ボクシングジムのビルかな」
「丸花も古いですよね」
「いやぁ、新しい方だよ。40年いってないでしょ」
新しいんだw
「じゃ、430円ちょうどね。おためしくださ~い」
「ありがとうございまーす」
おためしくださ~いという言い方がとてもかわいいw いいなぁ。
さて、帰ってさっそく焼いてみました。ウチは魚グリル使用禁止令が出ているので、フライパンとバーナーで焼きます。
こんな感じの鮭が
こうなりました。
うん、おいしい。少し塩はキツめ。だけど、それがご飯にちょうど合います。鮭の味がしっかりしていて、身はしっとりジューシー。脂っこくないのもいい。ご飯が進む進む。
1尾215円というと高く感じるかもしれませんが、これだけ大ぶりにカットされてて、これだけおいしければ大満足。それに、毎日買うようなものでなし、時折買うくらいなら、この程度の贅沢をしたっていいでしょう。
いやー、うまかった。そして、松本商店のお父さんがいい人だったなぁ。また話をしにいこっと。
最後は…
鮭の香りに釣られてやって来ては追い払われを繰り返し、ふて寝する猫w
SHOP DATA
- 松本商店
- 東京都目黒区鷹番3-8-15 第一ストアーB1
- 03-3712-5488
- 公式