小豆島手延そうめん 島の風。販売者は有限会社葵フーズです。パッケージに製造者は記載されていませんが、間違いなく小豆島手延素麺協同組合です。
ある種のOEMとでも言いましょうか。小豆島手延素麺協同組合の島の風を葵フーズが販売しているということだと思われます。なお、島の風は島の光の一種で、島の光の最高級品です。このあたりのことはまた後ほど。
小豆島の手延べそうめんの多くはごま油が使われているのですが、小豆島手延そうめん 島の風の裏には食用植物油と表示されています。
開封。
小豆島手延素麺協同組合が製造者として直接販売している島の風は金色の束紙で、束紙には「島の光」と記されています。一方、葵フーズが販売者となっている島の風は黒い束紙で、束紙には「葵麺」と記されています。
とても細く、また、つまんでみたところ、そうめんの断面が丸ではなくスクエアに感じました。このあたりは島の光に似ています。
逆に、甘くて香ばしい香りもしたのですが、これは島の光とは違う印象です。
表示通り2分ゆでました。
乾麺状のときは極細だったのですが、ゆで上がると想像よりも太めに。これも小豆島のそうめんによくあるパターン。
小豆島そうめんらしい、プリッ、プニッとした穏やかな弾力。ツルリと舌触り・のど越しがいい。風味がとても豊かです。
優しいそうめんが好きな方には断然おすすめできます。いいそうめんでした。
島の風と島の光の関係
裏面にはこんな説明があります。
瀬戸内の島・小豆島に手延素麺づくりの技が伝えられたのは、今から約四百年前の慶長三年と言われています。(以下略)
これは小豆島手延素麺協同組合がホームページや商品説明で使っている文章とまったく同じです。というわけで、製造者は絶対に小豆島手延素麺協同組合。もし違ったら法的に問題ですw
ちなみに、島の風は島の光の高級版。ちょっとややこしいのですが、島の光 金麦、綺羅の糸、島の風はそうめんを束ねる束紙が金色(金帯)なんですが、これらはすべて島の光です。つまり、綺羅の糸も島の風も島の光w 最高級品なので特別な名称が与えられているといった感じだと思います。
蔵仕込みの謎
ところで、気になるのがこちら。
「蔵仕込み」という言葉は初めて見ました。ただ、ちょっとばかり「もしかして」と思うこともなきにしもあらず。
1年熟成させたそうめんを古(ひね)/古物(ひねもの)と言うのですが、島の光の古/古物にはこんなマークがついています。
蔵枯し。「くらがらし」と読むんでしょうかね。いずれにせよ「蔵仕込み」という言葉は「蔵枯し」を彷彿とさせます。もしかしたら、古(ひね)が在庫として余って、これを葵フーズが安く買い取って安く売っているとか?
※法的にも規格的にも業界ガイドライン的にも、ひねものを「古」と表示する義務はありません。「古」と表示できる基準が規定されているだけです
葵フーズが自社サイトで販売している島の風は「アウトレット」としています。
業務スーパーで売られていた島の風は税込で190円でした。あまりにも安すぎます。本来は古(ひね)という高級品になるはずが、売れ残って、"アウトレット"価格で取引されている……かどうかは知りませんよw 島の風の古は見たことがありませんし。実情はわかりませんが、そんなことを妄想してしまいました。
まあ、このレベルのそうめんがこの値段なわけありませんから、何らかの事情はあるんでしょうねぇ。
名称 | 小豆島手延そうめん 島の風 |
原材料名 | 小麦粉(国内製造)、食塩、食用植物油 |
販売者 | 有限会社葵フーズ |
評価 | ★★★★☆ |