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とんかつLab(学芸大学)のロースかつは驚愕の柔らかさ!アボカドサンライズポーク恐るべし

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学芸大学駅から徒歩2分。西口を出てすぐ右手、線路沿いに歩いて行くと、東横線の高架下飲食街・学大横丁にとんかつ屋・とんかつLabがあります。読み方は「とんかつラブ」ではなく「とんかつラボ」。2020年8月5日にオープンしました。

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運営は株式会社Verdade(ベルダージ)。日吉で日本酒 いろり屋金魚、金魚 Bettei(別邸)、ベトナムの食卓 HOAHOA(ホアホア)を運営している会社です。

当初はNIHONSYU 金魚という店を出店する予定だったのですが、オープン前にとんかつ屋に業態を変更しました。このあたりの事情はまたのちほど。

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カウンター8席ほどと2人掛けテーブルがふたつ。

結局、私が本オープン後の客第一号になったのか。はは。

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  • ロースかつ
  • 上ロースかつ
  • リブロースかつ
  • ランプかつ
  • メンチカツ

それぞれ定食と単品があります。

ヒレに近いのがランプとのことでした。私は圧倒的にロース派。100gじゃ物足りないかなと思い、160gの上ロースかつにしました。ロースと上ロースは量の差?

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ソースもあるのですが、塩で食べてほしいそう。塩は5種。L'épice et Épice(レピス・エピス)のスパイスみたいでオシャレ。

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タイマーで計りつつ、2種の油で揚げていました。きっと温度差でしょう。低めでじっくり揚げて、高めでカリッとさせるという。

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幻となった新店・NIHONSYU 金魚の看板。2020年5月30日撮影

「当初は金魚というお店を出そうとしていましたよね。どうしてオープン前に業態変更したんですか?」

「日吉の金魚をご存じなんですか?」

「いえ、前は金魚という看板がついていたので」

「日本酒とおでんの店にしようとしていたんですが、こんな状況ですから、お酒を出す店が難しくなって、食事メインのお店にしようと。そんな中、サンライズファームさんと縁がありまして」

こんなことを呟いたしばらく後に看板がとんかつ屋に変わっていたからびっくり。なんというタイミングw

なお、サンライズファームはとんかつLabで使っているアボカドサンライズポーク(アボカドポーク)の生産者です。詳しくはのちほど。

「この前はどこかでとんかつをやられてたんですか?」

「いえ、初めてです。ですから、とんかつのことをこれからも研究していこうと思って、『とんかつLab』という店名にしました」

高温の油から取り出したとんかつを少し余熱で寝かし、計10分ほどで上ロースかつ定食がやってきました。

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みょうがの赤だし、キュウリとセロリの漬物、静岡産わさびの茎と醤油のもろみを和えたもの。

とんかつLabのメイン画像・上ロースかつ定食

100gにしていたら、4切れ分くらいだったか。やっぱ160gにして正解だ。あ、いや、ロースかつ定食100gにしておいて、メンチカツ単品を追加という手もあった?

もしくは味噌汁・キャベツはなしと割り切って、単品+ご飯というのでもよかったかも? そうしたら、たとえばロースかつ(100g)+メンチカツ+ご飯=1400円。ロースかつ定食と同じ値段。

というか、メンチカツ1個とキャベツ&味噌汁が実質的に同じ価格というのがそもそも……どうなんだ?w なんだか「マクドナルドのセットは本当にお得なのか?」的問題みたいw ま、深く考えるのはあとにしよう。

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肉は厚めで中心部がほのかにピンク。いやいやどうして、とてもいい火の入り具合じゃないですか。私はあとほんの少しレア目が好きですが、一般ウケを考えたらこれがベストでしょう。ピンク過ぎるのを嫌がる人もいますからね。

まずは塩でひと口。

ふおっ!?

笑いそうになりました。なんじゃこりゃ?

この上なく柔らかいのですが、もはや「柔らかい」どころじゃない。違う形容詞が必要。それくらい柔らかいw びっくり。

歯がサクッとした衣を通過したら、力を入れずに自然と閉じる口の動きで肉がほどける。肉を噛みしめるとジワッとうまみが溢れ出る。塩にパンチがあるので、相対的に肉の甘さが引き立つ……こりゃすごい。

ジャガードを入れたりもしているかもしれませんが、この尋常ならざる柔らかさは肉そのものの素性によるんだろうなぁ。

ちなみに、ランプはロースに比べると少し歯ごたえのある肉になっていると思います。たぶん。ただ、アボカドポークのランプですから、通常よりも相当に柔らかいはず。たぶん。

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数種の塩で試したり、オーソドックスにソース&からしで食べてみたり。

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端の脂身もおいしいなぁ。ぜんぜんくどくない。そしてパン粉が立っていてサクサクと気持ちいい。年のせいで食が細くなりつつある私でも、ご飯をおかわりせざるを得ませんでした(ランチ定食はご飯一膳おかわり無料)。クオリティ的にも量的にも大満足。

「いかがでしたか?」

「めっちゃうまかったです」

「ありがとうございます。またぜひお越しください」

「ごちそうさまでした」

※上記の「↓」は駅から少し遠いイオンスタイル碑文谷内のとんかつと釜炊きご飯 ゆきひらのこと

私は駅近に1000円くらいの庶民的とんかつ屋ができるのをずっと待ち望んでいました。本当は980円とかが嬉しいんだけど、現実的には学大価格で1200円かなぁ。そしたら週一でも行けるのに。

けど、できたのは一人前(150g前後)の最低価格が1700円というちょい高とんかつ。メインの客層になるであろう学大住民は、この価格帯をどう判断するんだろうなぁ。

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ただ、これだけはハッキリと言えます。クオリティは値段に見合うものでした。上ロースかつは驚くほど柔らかく、そしておいしかったです。

次回があるとするなら、ランプかつ単品(1250円)+メンチカツ単品(350円)+ご飯(100円)×2=1800円にしよう。私にとっては贅沢な値段なので、行くにせよ少し先になると思うけど。

これまで学芸大学にはなかったタイプのとんかつ屋・とんかつLab。一度試してみてはいかがでしょうか。

SHOP DATA

アボカドサンライズポークの柔らかさの秘密

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アボカドサンライズポークは株式会社サンライズファーム(千葉県香取市)が生産しているブランド豚です。一般の小売では販売されていません。飲食店にのみ卸されています。

「イベリコ豚以上に美味しいブランド豚を」

そんな想いで、2012年6月から生産が始まりました。

さて、気になるのがアボカドですよね。飼料にアボカドを使っているから「アボカド」サンライズポークなのですが、そもそもなぜゆえアボカド?

イベリコ豚の最上位ランク・ベジョータは広い場所に放牧され、どんぐりをエサにして育てられています。どんぐりにはオレイン酸がたくさん含まれているのですが、このオレイン酸と放牧という飼育法が上質な肉・脂を作り出していると言われています。

だったら、ウチでも同じことをしてみようと考えたのがサンライズファーム。どんぐりの代わりにアボカドのオイルを飼料に混ぜることにしました。というのも、アボカドに含まれるオイルはその75%以上がオレイン酸だからです。また、イベリコ豚にならって、通常の約3倍という床面積を使った放牧養豚も始めました。

放牧とアボカドオイルの飼料――これによってアボカドサンライズポークの柔らかくてうまみの強い肉・脂がもたらされている、ということだそうです。

参考/アボカドサンライズポーク3つの特徴

学芸大学の全飲食店リストバナー