熊本と言えば南関そうめん(熊本県玉名郡南関町関村)が有名ですが、今回ご紹介するのは、熊本県熊本市南区内田町の麺舗 ゆきやぎが製造する「ゆきやぎ」という素麺です。「所さんの目がテン!」(日本テレビ)にも登場しました(「そうめん衝撃の新事実」2018年6月24日放送)。
「日本一細い」
スーパー(信濃屋)の素麺コーナーにそんなポップが書かれていた素麺・ゆきやぎ。約650円(250g)と超高額でしたが、素麺マニアとしては試さざるを得ません。買ってみました。
※揖保乃糸は300gで250円~280円ほど
パッと見ただけでも細いのですが、揖保乃糸と比べてみます。
ゆきやぎは揖保乃糸の半分くらい。直径0.4mmほどで針の穴も通ると言われているのですが、確かにそれくらい細いです。
ではさっそく食べてみましょう。
裏面の説明には「18~19秒位かき混ぜながら茹でます」とあります。すごいなこりゃ。表記通り、18秒茹でました。
さて感想は……
そのまま何もつけずに食べると、ごわつきます。細くて表面の水分が少ないため滑りが悪いのでしょう。最初のひと噛みは確かに歯ごたえがありますが、その後は口内で素麺が団子状になり、食感も団子のよう。ツルツルっとしません。
次に麺つゆにつけました。薄めの麺つゆにたっぷり浸すと、ツルッと吸いこめます。あるいは水にさらして盛れば、サラサラっと一本一本がほぐれた状態になり、箸で取り上げても素麺が適度な水分をまとうので吸いやすくなりました。温麺にしても吸いやすいでしょうね。
相当にこだわって作られていることはよくわかります。確かに細さが生み出す小気味のいい歯切れは気持ちいい。ただ、食べ方にコツを要し、食べ方が制約されるということに注意が必要かもしれません。
信濃屋が勝手に言っていることではあるのですが、「日本一細い」が本当かどうかはわかりません(景品表示法的に大丈夫?)。他にも糸のような素麺はありますしね。たとえば、三輪山本(奈良県桜井市)の手延べそうめん・白髪も細いことで有名です。
ゆきやぎは食べ方のコツを掴めば、確かにおいしいかったです。とても面白い素麺だとは思います。高額ですし独特ですから、素麺初心者の方に勧めづらくはありますが、素麺好きであれば一度試してみてもいいんじゃないでしょうか。
名称 | 肥後手延 ゆきやぎ |
原材料名 | 小麦粉、食塩、食用植物油 |
製造者 | 麺舗 ゆきやぎ(熊本県) |
評価 | ★★★★☆ |