「タケノとおはぎ」(学芸大学・祐天寺)はオシャレでインスタ映えするおはぎなんだけど、見栄えだけじゃない。おばあちゃんの優しい気持ちも受け継がれた、まるで料理のようなおいしいおはぎです

学芸大学駅、祐天寺駅から徒歩15分弱。中央中通りに「タケノとおはぎ」というおはぎの店があります。2018年2月7日にオープンしました。もともとは「イトシン電気」(2017年2月閉店)だった物件です。ガラス張りのキレイな店舗なんですけど、正面のスーパー「つかさ」がどうやっても写り込んで……w

2010年、桜新町にデリカテッセン「エプロンズフードマーケット(APRONS FOOD MARKET)」をオープンさせた小川寛貴さん。2016年には同店の隣に「タケノとおはぎ」をオープンさせました。そして2018年、学芸大学にも「タケノとおはぎ」がオープンしたというのが流れです。

タケノは小川寛貴さんの祖母の名前。小さい頃、おばあちゃんにおはぎをよく作ってもらっていたそう。ちょうど日本的なものを何か発信していきたいとも思っていて、おばあちゃんから引き継いだおはぎをお店として出すことにしたのだとか。

学芸大学店の内外観は桜新町店同様、とてもシンプルです。装飾は一切なく、木のカウンターが置かれているだけ。看板すら出ていません。世田谷通り沿い、世田谷線世田谷駅近くの「わたほろ製パン店」をお手本にしたデザインだそうです。

学芸大学店には桜新町本店で作られたものを運んでいます。おはぎは全部で7種。つぶあんとこしあんは定番として必ずあります。それ以外の5種は日によって替わったりします。

1個用の小さな四角い箱、3個、5個、7個用の曲げわっぱが用意されています。もちろん、好きな個数で大丈夫です。2個でも4個でも6個でも。ただ、区切りがいいのはだめというのが小川寛貴さんのおばあちゃんの教えだそうw

参考/CAKE.TOKYO:世界一でも特別でもない。桜新町「タケノとおはぎ」が伝える家庭の味。

容器は8種のマスキングテープから好きなものを選んで留めてもらえます。こういう細かいところに凝るというのもまたオシャレ。

買って来たのがこちら。

つぶあん(180円)、麻の実ときな粉(250円)、ナッツ(280円)。ゴルフボールより少し大きいくらい。できるだけ買ったその日の内に食べて下さいと告げられました。また、硬くなってしまうので冷蔵庫には入れないようにとも。

まずは定番のつぶあん。しっとり、もっちりとした米(うるち米? もち米?)は、かすかに形を残す程度。比較的しっかりとつかれています。

餡が甘いのはもちろん、印象的なのは中。中にも甘みがあっておいしいです。一般的なものよりつぶあんの甘さが抑えられてるんじゃないかな。あまーいおはぎが苦手な私でも、とてもおいしく頂けました。

麻の実ときな粉、ナッツも割ってみました。こちらは中にも色がついています。小さな黒い粒も見えます。何かの穀物かな? 色はあづきでつけているのでしょうか。あるいは赤米? どうなってんだろう。いずれにせよ、つぶあんと中を変えてるってのも凝ってます。

香ばしい麻の実ときな粉もおいしいのですが、秀逸なのがアーモンド、ウォールナッツ、カシューナッツ、ピスタチオが使われているナッツです。これはやばい。ザクザクでモチモチ。香り高く甘い。いろいろな味、香り、食感が混ざり合っていて、多幸感があります。おいし楽しい。これならなんぼでも食べられそう。

バルやデリをやってる(やってた)という小川寛貴さんの経験も関係してるんだろうな。おはぎの固定概念にとらわれず、いろいろなものを取り入れて、おいしいものを作ろうという想いが見て取れます。スイーツ職人じゃない。やっぱ料理人なんだね。料理人が作るおはぎって感じ。それがなんかいい。

ここで再びつぶあんを口にしたのですが、ナッツを食べた後だと物足りなく感じてしまいました。逆に言えば、つぶあん(こしあん)は相当繊細に味が調整されているということなのかもしれません。もし数種買い、その中につぶあん(こしあん)があるのなら、最初に食べることをお勧めします。

「えー、最初にあんこを食べちゃうとその後が……」

てことはないです。「タケノとおはぎ」のつぶあん(こしあん)はたるくないから、最初に食べても大丈夫。

余談ですが、つぶあんを乗せているのは「器々~kiki~」(学芸大学)の美濃焼・不動窯の平皿、麻の実ときな粉、ナッツを乗せているのは能作笹プレート。笹のプレートは錫100%。手で湾曲させることができます。どちらもかわいいw

スタイリッシュな店舗。マスキングテープが貼られた曲げわっぱ。そこに詰められたかわいいおはぎ。どれもこれもオシャレです。けど、「タケノとおはぎ」はインスタ映えするというだけじゃない。食べればわかります。よくできてる。本当にうまい。それはおそらく、子供たち、孫たちにおいしいおはぎを作ってあげようというおばあちゃんの気持ちもまた、タケノのおはぎに受け継がれてるからで……あっ!

そうか。単におばあちゃんが作ってたおはぎを再現しましたってことじゃない。受け継いだのはタケノさん"の"レシピではなく気持ち。曲げわっぱに詰められているのは、おいしいおはぎ"と"タケノさんという優しさなんだ。だから「タケノ"の"おはぎ」じゃなくて「タケノ"と"おはぎ」か。

後日、手土産としても購入。上の3つに加えて、ココナッツとレモンピール、ゴマとあんずをチョイス。大変喜ばれました

ちょいと高い気がするというのは否めません。でも、たまにの贅沢なおやつとしてもいいですし、手土産としても絶対に喜ばれます。また、甘い物が苦手という人でも、これならきっとおいしく食べらるはず。ぜひ一度。

あー、酒に合わせてみたらよかったなぁ。そこまで我慢できず、夕方に全部食っちゃったw

DATA
店名タケノとおはぎ
住所東京都目黒区中町1-36-6 伊藤ビル1F
電話番号03-6413-1227
URLFacebookページ

中央中通りの移り変わり

駒沢通りの祐天寺二丁目交差点(スーパー三和のある交差点)から目黒通りの目黒四中交差点へと続く中央中通り。目黒区役所(ザ・目黒 四季レジデンスの場所)があった頃、目黒区役所以南は区役所通りと呼ばれていました。

目黒区役所が現在地へ移転したのは2003年。もう15年前か。以来、他所からの人出が少なくなり、商店街の活気が失われていったという話をよく耳にします。

最近になってもその動きは顕著です。2016年から魚みつ、目黒ホシノ模型店、イトシン電気、野々山精米店、都賀三河屋と老舗商店がポンポンポンと閉店しました。私の周りの中央中通り界隈に住んでいる人は、その様を嘆いています(ご年配方は諦念といった感じも多いんだけどねぇ)。

だからこそ、はくてん食堂(すでに閉店)、ル・ビリーヌDans la Poche(ダンラポッシュ)、タケノとおはぎと新しい店のオープンをことさら喜んでるようにも見えます。

土日の昼には行列ができていることも

一軒何かができたってだけじゃなかなか難しい。そう簡単なものじゃないってことは重々承知なのですが、「タケノとおはぎ」という人気店がせっかく来てくれたんですから、これをきっかけに新しい店がポンポンポンとできて、界隈が盛り上がるといいですね。

それにしても、なんで「タケノとおはぎ」はここに出したんだろなw

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