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わたる商店 学芸大学(現・Wine no Wataru)の大山鶏料理のボリュームのよさ、各料理のコスパ、もろもろのサービスに本気を感じました~1年間ずっと一杯目100円というのはかなりお得!

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※追記:2018年5月30日、Wine no Wataruも閉店しました。その後、まったく別の運営による千本ラブという京都串カツの店になりました。

※追記:2018年4月9日、わたる商店 学芸大学はWine no Wataruにリニューアルしました。ワインとカジュアルな創作料理のお店だそうです。ですから、現状と下記内容は異なっています。ご了承ください。追記以上

学芸大学駅東口商店街沿いにある立ち食いそば店「かしわや」の路地を入ると、その先には十字街と呼ばれる一帯が広がっています。その名の通り、十字に筋が交わっていて、何十軒という飲食店が軒を連ねています。

2017年4月、十字街のど真ん中に新しいビルが建ちました。学大十字街ビルです。1階、2階は飲食店可物件で、2017年4月24日現在、1階4軒分はすべて、2階は1軒分が埋まっています。

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今回訪れたのは、学大十字街ビルの一画に2017年4月18日オープンした、大山鶏料理がウリの居酒屋「わたる商店 学芸大学」。運営はワタベフードサービス(有)で、大井町に「わたる商店 本店」「大井町のひもの屋」を展開しています。

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縦長の店内には4人掛けテーブル4つ、2人掛けテーブル4つ(?)、奥にはカウンター席もあります。物件がスケルトンの状態から店ができあがっていく様子をずっと見てきていて、「この広さでテーブル席って大丈夫か?」と思っていたのですが、実際に座ってみると何気に狭さは気になりません。2人掛けテーブルの背中合わせになる部分が少し窮屈かなと感じる程度です。

さて、ドリンクを注文した直後。

「こちらからひとつお選びください」

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おおう。マジか。十数種の小鉢からひとつ、お通しが選べます。これだけ用意するのは手間のはず。店のやる気を感じさせます。

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一杯目はわたる割り(390円)。桑の葉と青汁がベースだそうです。青臭さはありません。飲みやすくて、体によさそうな味w

どんどん料理を頼みましょう。

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漢が作るとこうなるポテサラ(380円)、やみつき!!小葱のちょいサラダ(280円)。写真ではわかりづらいですが、どちらも大きいです。予想の2割増し。

ポテサラはじゃがいもの形が少し残っていて、あえてそうしているのかどうか、皮がほんのわずかに混ざっています。この皮がシャクっとした食感を生み出していて、とても面白い。もちろんおいしい。

葱サラダに関しては後述します。

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「わたる商店」の鶏は鳥取の銘柄鶏「匠の大山鶏」(プレコフーズ)です。串以外にもいろいろ食べてみたいので、とりあえず一本、王様のレバー串(250円)を頼んでみました。

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ネギがレバー全体を覆っていたのですが、撮影用にどけています。適度なトロみを残した焼き加減です。味付けはあっさりめ。これも大きめに感じました。

続いて本気の鶏から揚げがやって来ました。

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「マジか」

「大きいね」

これも写真ではわかりづらいですが、超巨大な唐揚げがドーンドーン。メニューは私が選びました。連れはメニューをしっかりとは見ていません。

「これいくらだと思う?」

「うーん…580円くらい?」

「380円」

「マジ?」

ちょっと不安になります。というのも、「大山鶏のもも焼き・揚げ 各680円」というメニューもあったからです。一応、スタッフに確認してみました。

「すみません、これって『本気の鶏から揚げ』ですよね」

「はい」

「すごい量ですね」

「そうですね(笑)」

カリッとした皮、大ぶりでジューシーな肉。下味はついているのですが、しつこくない。添えられたマヨネーズをつけてもおいしいです。この量でこの値段、うん、確かに本気だ。

「わたる焼きお待たせしました」

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「マジか」

「ははは」

もうね、笑うしかありません。唐揚げ大のもも肉が金串にギッチリ刺さっていました。普通の焼き鳥に換算すると4本分、いや、5本分はあろうかというサイズです。

まずはひと口。大ぶりの肉がじっくり焼き上げられているので、しっとりジューシーです。印象的なのがこのタレ。なんだろう。甘辛で少しピリッとするんですが、甲殻類、いや、オイスターソース? そんな風味がします。メニューをもう一度見返すと、エビの香りなんだとか。かなり独特な味です。

鶏自体はおいしいです。この大きさで出すというプレゼンテーションもいい。塩でも注文できればいいんだけど。

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※追記:再訪した際、塩でお願いしてみました。

「すみません、無理を言って」

「いえ、お客様においしいと思って頂くのが一番ですから。柚子こしょうもお付けしておきました!」

一番の目玉商品に対して、こんな無茶を言ってしまったわけですが、笑顔で対応して頂けました。ありがとうございました。そして、とてもおいしかったです。追記以上

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わたる商店にはドリンクパスポート(100円)というものがあります。オープン記念だからでしょうか、私たちは無料で頂けました。普段は100円で購入します。このドリンクパスポートは1年間有効で、来店時に提示すると最初の一杯がなんと100円。1年間何度でも利用することができます。つまり、もし再訪するなら、絶対に買った方がお得です。

巨大な鶏の唐揚げとわたる焼きで、二人ともかなり満腹。この2品で半羽分以上あるんじゃね?w ただ、二杯目のうまいハイボール(290円)がまだ少し残っています。軽くつまめそうなものをもうひとつ頼むか。

「このキャベツの塩昆布和えって、やみつき!!小葱のちょいサラダと味付けは似たような感じですか?」

「そうですね」

なるほど。まあいいか。なぜこれを聞いたかは後述。キャベツの塩昆布和え(280円)をお願いしてみました。

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「ぶっ」

「まあ、この流れだとこうなるよねw」

大きなすり鉢にざく切りキャベツ。そして想像通り、先ほどの小葱サラダと同じ塩ダレがかかっていました。バリバリ、ワシワシとかき込みます。

これも好みの話なんですが、この塩ダレがなぁ。焼き肉にも似たような塩ダレが使われていることがよくあります。ヌルッとトロミのあるあの塩ダレ。

そもそも好みの味ではないのですが、これがかかっていると一気にチープ感が出ちゃうんですよねぇ。化調を使ってもいい、ごま油&塩とかでシンプルに仕上げてくれるとありがたいなぁ。いや、原価とかそういうのもわかるんですけどね。

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私たちが口開けだったのですが、7時ごろになると、席はほぼ埋まりました。そして、私の斜め前に座ったお二人と店主とのやり取りに耳がダンボ。内容をそのまま書くのはアレなんで、かいつまんで書きますと。

お客さん(ご夫婦?)はお二人ともそれぞれ、界隈の青年部とか町会とかそういう類の長の方。「わたる商店」の店長は「学大はしご酒祭」に参加したいらしく、男性が「胡蝶」の晴美さんを紹介していました。

また、店長は学大はしご酒祭に限らず、いろいろ参加させてもらったり、何かお役に立てることがあれば、みたいなこともおっしゃっていました。

いやぁ。いい話が聞けたなぁ。

ちょっと前に界隈の某商店会の会長さんと飲んだ際、新しい店ができても最近はなかなか組合/商店会に入ってくれなくてと嘆いてらっしゃいました。

フラットに言えば、組合/商店会等に所属しなきゃいけないってことはありません。メリット・デメリットがあるでしょうしね。けど、組合/商店会に所属するかどうかはさて置き、他所から新たにやって来た商店店主がこの地域に積極的にコミットしようとしてて、以前からいる人たちと一緒にこの街を盛り上げたいと言ってくれるってのは嬉しいじゃないですか。

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品数はそれほど頼んでいませんが、二人でこれだけ食べたら、結構お腹がいっぱいになりました。それぞれ2杯ずつ飲んで、会計は4000円強。安い。

選べるお通し、100円のドリンクパスポート、想像以上のボリューム、この街と関わろうとする熱意、メニューブックに散見される「本気」という文字……。

なるほど。確かにこの店主は、この店は本気だ。そして、その本気がこちらにもちゃんと伝わって来ます。とても気持ちがいい。

わたる商店が本気だとわかったから、こちらも本気になって、あえて辛口なことも書いてみました。けど、気になるメニューはまだたくさんあります。100円チケットも使いたい。またぜひ行ってみよう。

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