学芸大学駅から徒歩2分。東口商店街方面の十字街に千本ラブという串カツをメインとした居酒屋があります。2018年8月8日にオープンしました。中目黒の居酒屋・京家 KARASUMA(EXILE TRIBE STATION TOKYOの2階)の姉妹店です。
センボン ラブは京都にあった商店街の名前なのですが、そのあたりのことはまた後ほど。
※2023年3月11日に閉店しました
デニムにキャスケット。あるいは黒いシャツにキャップ。串カツ屋のイメージとはギャップのあるユニフォームが面白いですね。
もともとわたる商店だった場所。手は加えられていますが、ほぼ居抜き。テーブル席が減ったせいか、前店よりも広く感じますが、やっぱり圧迫感があるのは否めません。長細いからか、壁・床・テーブルの色合いか、なんだろうな。
こちらがメニュー。串カツ、串揚げ、おばんざい、煮込みと並んでいます。フォントにメリハリがなく見づらいメニューデザインはオープン当初によくありがちw まだオープン4日目。内容ともども今後変わっていくことでしょう。
日本酒が結構そろってますね。
22時以降は深夜チャージがあります(いくらだ?)。居酒屋ではあまり見かけないシステムです。
串カツはこのように注文。串カツ以外も下に書いてくれと言われました。
京都名物白味噌モツ煮込み(480円)。入っていたのはセンマイ、ハチノスとあと一種くらいあったような。牛モツです。甘辛くて濃厚。ダシもしっかり。
自家製チャーシューと煮卵、煮じゃがのホクホクポテサラ(500円)。串カツ田中の自分で作るポテサラですな。
ジャガイモに甘み・うまみがあります。なんだろう。チャーシューもいいし、ボリューミー。
手羽中の甘辛揚げ(300円)。かなり濃い甘辛。
京都串揚げの大根煮(揚げ出し風)(250円)。確かに揚げ出しの味わい。超熱いので要注意。
豚串カツ(80円)、オクラ(100円)、茄子(80円)、玉ねぎ(120円)、ウィンナー(120円)。
ソースはいわゆる"二度漬け禁止"のタイプではなく、こうしてかけます。小ぶりで衣は薄め、サクッと軽い。油っこいものはあまり…という方でも食べやすいかもしれません。
最後にウィンナーを食べた瞬間。おや?となりました。これまでは感じなかったのですが、ウィンナーには衣にしっかりとした味がします。なんだ?
「衣に塩かなにかをかけてます?」
「ダシを混ぜてます」
なるほど。ただ、ウィンナーにだけ塩味(えんみ)のようなうまみのようなものを強く感じました。なんでだろう。私の感覚が鈍かったということか。……あ。
出汁を効かせた衣とソースで出汁のダブルパンチ!これぞ京都串カツ!
オープニングのチラシに書いてあったや。こういう説明、店内にはなかったよなぁ。
今回頼んだものがたまたまそうだったのか、あるいは全体的にそうなのか、味付けは濃いめでした。そして、ダシがしっかりしてるなぁという印象。おいしかったです。
ところで、串カツ田中はキャベツがおかわり自由です。串は大ぶりでガッツリで、チンチロリンもあるし、子供向けのサービスも充実。ソースに漬けるというアトラクション性も楽しい。
いちいち串カツ田中と比べられるのも本意じゃないかもしれませんが、現実的にそう見られるに決まってます。ポテサラはマネしてるしね。だとするなら、もっと「大阪の串カツと京都の串カツはここが違う」「ここが京都串カツのいいところ」「串カツ田中とウチはここが違う」といったアピールをしたほうがいいような。文言でも料理自体でも。
おそらく京都ラブ、千本ラブなのでしょう。ただ、ほとんどの人がセンボン ラブを知らないわけです。少なくとも私は初めて聞きました。だけど「千本ラブ」という店名の意味、そこに込められた想いが説明されているわけでもなく、料理にそれらしさが色濃く出ているとも感じられず、客としてはなんだかモヤッとした気分にさせられましたw
まあでも、重要なことは学大ラブになれるか、客ラブになれるかどうかでしょう。さて、いかに。今後どうなっていくか注目していきたいと思います。
SHOP DATA
- 京都串カツ 千本ラブ
- 東京都目黒区鷹番2-20-4 学大十字街ビル1F
- 03-6303-0800
京都西陣のセンボン ラブ
センボン ラブはかつての商店街の名前です。
西陣千本商店街振興組合(ラ・ヴィタ千本)
千本通は平安京の朱雀大路にあたる。西陣機業地とかっての歓楽街、上七軒、五番町を後背地にもち庶民的商店街として賑わった。昭和47年の市電撤去に伴いアーケードを完成。そのアーケードも平成六年、街並みを一新し撤去した。ちなみにヴィタとはイタリア語で生活・暮らしのこと(ラは定冠詞)。明るく健康的な街づくりを目指している。近くには西陣織のすべてがわかる西陣織会館がある。
出典/京都観光Navi
詳細は不明ですが、昭和47年(1972年)~平成6年(1994年)あたり、アーケードのあった頃の商店街がセンボン ラブだったのかもしれません。
現在の西陣千本商店街をストリートビューで見てみました。広い通りに交通量はあるものの、商店はまばらでシャッターの閉まっている物件も多く見られます。
活気のあった70年代~80年代ごろの故郷の商店街・センボン ラブへの憧憬の念が店名に表れているのでしょうかね。はたまた、センボン ラブに対してなにか具体的に強い想いがあるというよりも、70年代、80年代に対するふんわりとしたノスタルジーみたいなものを「千本ラブ」という言葉に店主が感じているのか……。
上のインスタの方は「トホホ」とおっしゃってますが、語感の妙な面白さ、楽しさはあると思いますけどねw