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ピッツェリア ジュリエッタ/PIZZERIA GIULIETTA(学芸大学)はピザ窯で焼くナポリピザと魚介がウリのイタリアン。どの料理も絶妙な味付けで感嘆させられました。

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ナポリの職人の手によるピザ窯

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学芸大学駅から徒歩12分。目黒通り沿い、Factory & Labo 神乃珈琲の並びにピッツェリア ジュリエッタ(PIZZERIA GIULIETTA)というお店があります。2024年1月25日にオープンしました。

オーナー(運営会社)や店主に関しては詳細不明です。店主はナポリで修行経験があるのだそう。もしかしたらSTELLA DI MARE(千葉県館山市)の出身? これは不確かです。違ったらすみません。

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店内はカウンター席とテーブル席が計28席。平日でしたが、テーブル席はほぼ埋まってました。坪数の割に席数が多いような気もするのですが、ピッツェリアはこれくらいのほうが雰囲気が出ていいですよね。

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厨房内には立派なピザ窯。ナポリからピザ窯職人を呼び、ピザ窯を作り上げました。

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これは致し方のないことなのですが、私たちの席からはピザ窯・ピザを焼く光景がまったく見えませんでした。ピザ窯のあるピザ屋で、ピザを焼いている様子が見えないなんて、ディズニーランドへ行って、ミッキーマウスに会えないようなもの。残念。カウンターが空いていたから、カウンターに座ってもいいか聞いてみればよかった。

余談ですが、画像左に見切れているのはアルファロメオ ジュリエッタ。他に「ロミオとジュリエット」のポスターも。また、ハーブリキュール・APEROL(アペロール)のポスターもあるのですが、APEROLを使った有名なカクテル・アペロールスプリッツが生まれたのはイタリアのヴェローナ。「ロミオとジュリエット」の舞台となった街です。

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ちなみに、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」にはキューピッド(およびその矢)がたとえとして頻出します。ピッツェリア ジュリエッタのロゴマークは矢がハート型のマルゲリータを射抜いて……いつものように余談が長い。

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最初にメニューの説明がありました。メニューは前菜、肉料理、パスタ、ピッツァに分かれていて、ピッツァ以外はかなり種類を絞っています。あくまでもピッツェリアですから、これで十分。

魚介のカルパッチョは絶妙な塩梅

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一杯目は生ビール・ペローニ ナストロアッズーロ(800円)。すっきり。

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本日の鮮魚のカルパッチョ(1500円)は鯛でした。

魚介もジュリエッタのウリのひとつだそう。すべてかどうかはわかりませんが、千葉県・勝山漁港から直送される魚介類を使用しているのだとか。

二人で行ったのですが、先にカルパッチョを口にした同伴者(女性)が声を上げます。

「おいしい!」

私もひと口。

「すごいねぇ」

鯛は淡白ながらもしっかりとうまみがあります。シャキッとした野菜とむちっとした鯛がいいバランスです。

けど、それよりなにより、秀逸なのがソースです。かすかな酸味、時折感じるフルーツのような甘味(何だろう)、ハーブの爽やかさ、控えめな塩味、これが絶妙。

ピザ嫌いもうならせる本格ピザ

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マルゲリータ(1800円)。直径は25cmほどでしょうか。それなりに大きいです。

「おいしい!」

対面の同伴者がまた声を上げます。

「ピザ嫌いな私でも食べられる」

あのなぁ……そういうことは言わないの。

そう、ピザが苦手という人間とピッツェリアに来るという暴挙に出ていたのです。ただ、こうなるだろうこともわかっていたので(いつもこんな感じ)、「いいからとりあえず行ってみよう」と誘いました。そうしたら案の定w

生地はもっちり。トマトソースはすっきり。おそらくは白糠酪恵舎(北海道)のものであろうモッツァレラは濃厚。バジルがいいアクセント。

うん、確かにこれはうまい。あーあ。焼いてるとこ見たかったなぁ。

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二杯目のグラスワイン(800円)で、次は私がうなりました。

「うわぁ。まじか」

芳醇な香り、ブラックベリー・カシスを感じさせる重厚なボディ。私が大好きなカルロロッシ ダークを彷彿とさせる味わいです。カルロロッシは1本600円程度の激安ワインなので、こちらのほうが"上等"ですが。

一瞬、銘柄を聞いてみようかとも思ったのですが、グラスワインの銘柄を聞くのはどうなんだろうと思ってやめておきました。本当はめっちゃ知りたいw

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ピゼッリと自家製ベーコンのクリームソース フジッリ(1800円)。ピゼッリはイタリアのグリーンピースです。初耳。

なんでしょう。なんでこうできるかね。答えはプロだからってことなんですが。

フジッリ自体がおいしいのですが、ソースの塩梅がまた絶妙。まったく重くなくて、すっきり。パンチはないのに物足りなさはない。自家製ベーコンも香り・塩味が強すぎなくて、だけどしっかり主張はあり、うまみがギュッと凝縮されています。

すごいなぁ。

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パスタを食べている間、スタッフの女の子がチラッ、チラッとこちらの様子をうかがっているのが、目の端に映っていました。

パスタを食べ終えると、せわしなさを感じさせない程度にスッと皿を片付け、「もも肉のコンフィです」。

なーるほど。2人テーブルはそこまで広くありません。こちらの食べるスピードに合わせて料理を運ぼうとしていたのか。フロアにもよく目が行き届いてるや。

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こうして運ばれてきた美桜鶏 もも肉コンフィ(2800円)。大きい。

普通にオーブンで焼くのとは違うからでしょうか。皮はパリッパリなのに、身はしっとりジューシー。そして、やはり表面の味付け、下味の塩梅が絶妙です。

一歩左によろければ薄くなり物足りなくなる。一歩右によろければパンチが出すぎてしまう。そんな綱渡りのような味付けによって、素材のおいしさが最大限に引き出されています。

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トリッパのトマト煮込み(1200円)。

「こんなにさっぱりしたトリッパ初めて。おいしい!」

と同伴者。私も同じことを感じました。

「いや、すごいよ。おいしいし、こういう方向性はマネしたくなる。けど、なかなかできないんだよねぇ」

素材を引き立てる王道のおいしさ

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会計は二人で12,300円でした。お酒をかなり控えてこれ。もう少し飲んでいたら、一人7,000円、8,000円といったところでしょうか。

正直、すこーし高いかなぁとも思わなくはありません。けど、最近の学大価格と言えば学大価格。それに、このクオリティを見せつけられては不満も言いづらい。

まあ、「この値段でも来てもらえる」という店主の自信が表れた価格とも言えるかもしれません。決して悪い意味ではなく。実際、両隣は何度も来ている常連さんでしたし。

この後に行った店でも、「おいしかった!」「久々のヒット!」と同伴者は興奮しっぱなし。ピザ嫌いなくせにw けど、そんな人間をも感嘆させる店だったということでしょう。

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どの料理も奇をてらうことのない王道。少し抑え気味な塩梅が素材のよさを引き立て、その巧みさに驚かされました。

もうすでに人気店になっています。行かれる際は必ず予約を。

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