今回食べてみるのは池田食品工業株式会社(福島市)の奥州路 手揉み式製法 爽めん(そうめん)。
Ozeki(オーゼキ) 祐天寺店で購入しました。192円/360gでした。一般的なそうめんの量・300gに換算すると160円。機械麺そうめんとしては普通の値段です。
ちなみに手延べそうめんは300円前後が平均的な値段で、280円以下だとかなりのお手頃価格です。一方、機械麺そうめんはものにもよりますが、200円を越えていると買う気をなくします。レポート目的で買うことはありますが。
※すべて300g換算の値段
池田食品工業はうどん、きしめん、そうめん、ひやむぎ、そばなどの乾麺を製造しています。
メインの商品には「手揉み式製法」という文句がパッケージに記載されています。
同社公式サイトによると、
Q.手揉み式製法とはどんな製法ですか
A.弊社独自の製麺法で、手打ちの技法を研究し機械で手打ちの食味食感を再現いたしました。
原料粉(小麦粉、そば粉)に多めの食塩水を瞬間的に加水し(水回し)、よく捏ねた生地を厚麺帯にまとめ、熟成し(多加水熟成)、縦横に押し延ばすように圧延し麺線に切り出した後、乾燥した乾麺です。
とのことです。
開封。
香りは穏やかです。太さは機械麺そうめんとしては普通くらいでしょうか。
一本をクイっと指で曲げてみたのですが、とてもよくしなりました。機械麺そうめんとしては珍しいです。しなやか。加水率が高いためでしょうかね。
私は基本的に一回で150g=一般的なそうめん50g/1束だと3束食べます。この爽めんは1束が90gなので、1.5束=135g食べてみることにしました。2束=180gだとちょっと多いような気がしまして。
表示通り、3分茹でました。
茹で上がりはほんの少し太めに感じますが、これも機械麺そうめんとしては普通のこと。そして、少し太めの方が機械麺そうめんはおいしいことが多いので、ちょっと期待が膨らみます。
まずはそのままひと口。
ぷにっとした優しい弾力です。風味も優しい。
印象的なのが麺の詰まり具合と言いますか、何と言いますか。なるほど確かに一般的なそうめんよりも多加水なんだろうなと思わせます。水分がしっかりと小麦粉をまとめています。
ですから、粉っぽさがなくて瑞々しい。もったりした感じがわずかながらありはするのですが、不快というほどのものではなく、食感は悪くないです。細い麺としてはなかなかいいんじゃないでしょうか。
ちなみに1.5束=135gでちょうどよかったです。
機械麺そうめんとして、これが最上だとは思いません。けど、最低限、これくらいのクオリティではあってほしいと思わせます。それはギリギリ及第点という意味ではなく、機械麺のスタンダードとして積極的に評価したいところ。星3。
もちろん手延べそうめんを食べていただきたいですが、安いものがいい、けどまずいのは嫌ということでしたら、爽めんは断然ありです。おすすめできます。
それにしても。
播州、讃岐、島原は手延べそうめん産地なんですが、これらの機械麺そうめんはまずいものも多いです。
一方、東北のメーカーが作る機械麺そうめんはおいしいことが多いような気がします。今田製麺所(山形県西村山郡河北町)のそうめん、はたけなか製麺の北海道そうめんは機械麺そうめんながら星4を獲得しています。この爽めんもなかなかおいしかったです。
たまたまなのか、何か理由があるのか……(ひとつ理由は想像できるのですが、長くなるので略)。
余談ですが、はたけなか製麺も「もみ延べ」という製法を強調していますね。
名称 | 奥州路 手揉み式製法 爽めん |
原材料名 | 小麦粉(国内製造)、食塩 |
製造者 | 池田食品工業株式会社 |
評価 | ★★★☆☆ |