バジリコではなくセロリでペースト作り
バジリコ(バジル)のペーストは日本ではジェノベーゼペーストと呼ばれ、これを使ったパスタはジェノベーゼと呼ばれています。ただ、これをジェノベーゼと言っているのは日本人だけ。正しくはペストです(ペストという名称のペースト)。
日本人の99%が誤解している現状において、検索対応として忸怩たる想いでタイトルに「ジェノベーゼ」と入れていますw 以下、当記事においては正確にペストと記していきます。
ペストと言えば、一般的にはバジリコのペストを指すことが多いのですが、絶対にバジリコでなければいけないというわけではありません(もともとpestoは叩く・すり潰すといった意味)。イタリアにはいろいろなペストがあります。その内のひとつがセロリのペストです。
イタリア語ではPesto di sedano(sedanoはセロリ)。日本語に翻訳するとセロリのペスト。イタリアの料理サイト・料理ブログを参考に作っていきます。
参考/「Pesto di sedano」のGoogle検索結果
セロリペストの材料
- セロリの葉
- ピーナッツ
- にんにく
- 塩
- オリーブオイル
- 粉チーズ
セロリは葉の部分(&枝分かれしている細い茎部分)を使います。もちろん太い茎を加えても大丈夫です。
セロリ1本分の葉で2皿分のペストパスタが作れます(ざっくり)。
バジリコのペストは松の実を使うのが一般的ですが、松の実は買いづらいですし、使い回しづらい。ですから、私はいつもピーナッツで代用しています。実際、イタリアでも松の実の代わりにナッツが使われることも多いようです。
ピーナッツなら安いし、他の料理にも使えます(カレーや担々麺、サラダなどに利用)。私は業務スーパーのバターピーナッツを買っています。
チーズはパルミジャーノレッジャーノが使われるのですが、いわゆる粉チーズ(パルメザンチーズ)で十分です。緑色の円柱の容器のあれです。こちらのほうが安いですしね。私は家にあったペコリーノ・ロマーノを使いました。
セロリペストの作り方
セロリの葉を適当な大きさにカット。
今回はこの葉の量に対してこれだけのピーナッツ、にんにくを使いました。割合はお好みでどうぞ。
※パンチを出したければ、セロリの葉1本に対してニンニク2片。普通は1片で十分のはず。女性向けには0.5片でもいいかもしれません。
本来はすり鉢で叩くようにすり潰すのですが、ちょっと大変なのでフードプロセッサー(ミキサー)を使います。
セロリの葉、ピーナッツ、にんにく、少量の塩、オリーブオイル、水をフードプロセッサー(ミキサー)に入れます。私はミキサーなので、ミキサーを回すために水を加えています。必要がなければ入れなくてもいいでしょう。
ここでチーズを加えてもいいのですが、フードプロセッサー(ミキサー)にチーズを入れると回りづらくなります。また、チーズが容器内にへばりついて洗うのも大変ですし、チーズが残っちゃうのはもったいない。ですから、私はあとでチーズを加えるようにしています。
塩は少量で。ここでバチッと塩味を決めようとしなくて大丈夫。むしろ、しょっぱくなり過ぎるのを防ぐために少な目で。最終的な塩味はペストとパスタを和える際に調整すればOK。のちのちチーズも加わりますし。
フードプロセッサー(ミキサー)を回します。しっかり回して滑らかにするもよし、細かいみじん切りくらいになる程度に回すもよし。お好みでどうぞ。
みじん切りにしたセロリの葉を包丁の腹ですり潰して、別途加えるのもアリ(もちろんすり鉢があれば、すり鉢で)。
これで一応のセロリペストの完成です。「水分がちょっと多かったかな?」と思うくらいでも大丈夫です。冷蔵庫でしっかり冷やせば締まります(オリーブオイルやナッツの油分があるため)。
こちらはセロリの葉の半量を包丁で細かく切って加えたバージョン。最近はこうすることが多いです。
ペストはパスタ以外でもいろいろな料理に利用できます。そうめんに和えたり、サラダのドレッシングにしたり、肉・魚にソースのようにかけてもおいしいです。
セロリペストのパスタの作り方
ボウルにセロリペスト、茹でたパスタを入れ、チーズをふりかけ和えます。チーズの量もお好みで。たっぷり加える方が私は好き。
しっかり和えたら味見をして、塩味が足りなければ塩も加えます。ちょっとパサつくなと思ったらオリーブオイルも追加しましょう。
セロリペストのパスタ(Pasta con pesto di sedano)が完成しました。材料をフードプロセッサー(ミキサー)にかけて、パスタと和えるだけ。簡単。
味はセロリですw ただ、ピーナッツ、チーズ、オリーブオイルが加わっているので、爽やかながらもまったりとしたコクもあります。
バジリコのペストに比べるとパンチには欠けますが、逆に、人によってはバジリコよりもセロリのペストの方が食べやすいと感じるかもしれません。
残りがちなセロリの葉も余すことなく食べられる。食物繊維がたくさん摂れる。特に夏は食欲がなくても、さっぱりとしていて食べやすい。
大好きなのでよく作っています。みなさんもぜひ一度。