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七宝麻辣湯 学芸大学店の麻辣スープ春雨は具材の量り売りが楽しくて、さっぱり食べやすい。なのに何気に満足度が高いです。

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学芸大学駅から徒歩2分。東口商店街沿いに七宝麻辣湯 学芸大学店(チーパオマーラータン)というお店があります。薬膳スープ春雨がメインのお店です。2022年7月28日にオープンしました(キャン・ドゥ 学芸大学店跡)。

七宝麻辣湯は株式会社カシュ・カシュのブランドです。代表はラーメン評論家でお馴染み、"神の舌を持つ男"こと石神秀幸氏

店舗運営はカシュ・カシュとマスターライセンス契約を締結した株式会社ダイニングイノベーション(代表:松宮秀丈氏、以下D社)。つまりD社によるフランチャイズ店ということです。ちなみにD社は焼肉ライク、ブルースターバーガーなどの独自ブランドを運営し、しゃぶしゃぶれたす、やきとり家すみれ、つるとんたんなどのFCを展開しています。

入店から退店まで

七宝麻辣湯のメインメニューは麻辣スープ春雨。そのほか薬膳麻辣火鍋もあります(※)。とりあえず最初に麻辣スープ春雨を注文する際の簡単な流れを。

  1. 40~50種の具材から好きなものを好きなだけチョイス
  2. 計量係に渡し、トッピングや辛さなどを選択
  3. 席で待つ
  4. 食べる
  5. バーコード付きの注文票を持って出口に向かいセルフ会計

詳しく見ていきましょう。

※2022年10月17日より薬膳火鍋コースもスタート。当面は予約制。詳細は公式サイト、SNS、電話等でご確認を。

好きな具材を選ぶ

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入口でビニール手袋、トング、ボウルを受け取ります。

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野菜、きのこ、点心、団子など40~50種の具材が冷蔵ケースに並んでいます。トングで好きなものを選びます。

2.9円/1gなんですが、画像右下にちょこっと写っている水色の計量機で計りながら取ることができます。とはいえ、一度取ったものを返すのもアレなので、取ったものが何グラムくらいかを見て、料金の目安を確認するという程度の使い方がよいかと。

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少しずつ彩りよく取っていくのがお勧めです。

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具材を選び終えたら、すぐ隣の計量担当スタッフに渡します。

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ちょっと見えづらいですが、私が取ったのはかなり少ない量です(チンゲン菜、赤水菜、きくらげ、はなびら茸、カラートマト、水餃子、えび団子)。これで81g=234円。

なお、これはオープン日でした。オープン記念で全品半額だったため、234円の半額、117円と表示されています。

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トッピング(任意)はフータマ(麩を揚げたもの)、鶏肉、羊肉、豚肉、牛肉、肉味噌、アサリ、ホタテ、イカ、エビ、パクチー、シュレットチーズ、モッツアレラチーズ、めかぶ、高菜、生卵、豆腐、納豆。各138円。

辛さは0~10辛で選べます(4辛以上は別料金)。スープはトムヤム、坦々、極薬膳、強壮に変えることができます(138円)。麺も中華麺、こんにゃく麺、海藻麺に変更可能です(138円)。

今回は羊肉・パクチーを選び、辛さは3辛でお願いしました(※これ以降の文章にちぐはぐな箇所があります。その理由は記事末で)。

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カウンター席、テーブル席、併せて20席。

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ニンニク、ショウガ、黒酢(鎮江香醋)、花椒、花椒オイルが据え置かれています。

麻辣だけどさっぱりで食べやすい麻辣スープ春雨

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選んだ具材をカットして調理していきます。出てくるまでちょうど10分かかったのですが、これにはちょっとしたワケがありそう。本来は5分から7分程度だと思います。長くかかった理由は最後までお読み頂ければわかるかと。

七宝麻辣湯のメイン画像・麻辣スープ春雨

なかなか大きな丼です。

まずはスープ。

3辛は麻辣がしっかりあるとはいえ、辛い物が大好きな私にとっては心地のいい辛さでした。ただ、辛い物が得意じゃない方にとってはかなり辛いと思います。

スープ自体は比較的さっぱりです。麻辣が活かされる塩梅の濃さ。中華系スパイスが香るものの、そこまで強くはありません。クセがないので広い層に受け入れられる味わいだと思います。

春雨は少し太目。プルンとしていて吸い口が気持ちいい。なかなか食べ応えがあります。

ひとつ面白かったのがトッピングの肉です。これは豚肉だったのですが、ひと口目に「本当に豚?」と思いました。というのも羊の香りがしたからです。どうしてだろう。勘違いかな。

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途中で花椒、黒酢、ニンニクを加えて味変。鎮江香醋大好き。

丼の奥に味玉が見えます。これは七宝麻辣湯のLINEアカウントと友達登録したらもらえるサービス。このようなサービスが今後もずっとあるのかどうかは不明です。詳細はスタッフに聞いてみてください。

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そもそも羊が食べたかったので、羊肉を追加注文しました(※どういうことかは後述)。

別で頼んだことで、トッピング肉の量がハッキリとわかりました。これで138円か。ちょっと少なく感じなくもなく。

もうひとつわかったことがあります。肉類はすべて同じ鍋で茹でられている? だから豚肉に羊の香りが移っていたのかも。実際にどうしているかはわかりませんよ。不確かです。けど、私はそう感じたので一応。

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逆に羊肉はあっさりです。スープと羊が一緒に炊かれていたら、スープにも羊の風味が移っていいのでしょうけど、たぶん肉専用鍋で茹でられているんでしょうね。いい意味での羊のクセも抜けていて、スープに羊感があるわけでもなし、羊好きとしては物足りないかな。

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麻辣スープにはご飯も合わせてみたくなります。小ライスをお願いしました。小ですが、結構な量です(お茶碗一杯分はありそう)。

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坦々などパンチのあるスープだったらもっとよかったでしょうけど、これはこれでおいしかったです。

いやはやボリューミーなランチになっちゃった。

セルフ会計のやり方

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注文票にはバーコードが印字されています。

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ちょっとわかりづらいですが、光が上から下へ向かって照射されています。注文票の印字面を上にして、機械のバーコード印のところへ持って行きます。そうするとバーコードが読み取られ料金が表示されます。

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支払方法を選択して支払いをします。

余談ですが、七宝麻辣湯の既存店(2022年7月21日現在までにオープンしている店舗)は基本的に完全キャッシュレスだそう。学芸大学店は現金も使えます。

2.9円/1gを実感してみよう

具材は量り売り、2.9円/1gです。と言われてもピンと来ないですよね。そこで試しに家で計ってみました。

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こちらがもやし15g。ということは2.9×15=43.5円。ざっくりと、このもやしの量で50円と思ってください。

となると、普通の野菜やきのこ類はトングでちょいとつまんで50円と考えておいていいんじゃないでしょうか。ちょいちょいちょいと4種つまんだら200円。

点心や団子、半熟味玉など重いものが入ればもう少し高くなります。ちなみに味玉は50g(=145円)くらいだそう。

私は野菜類をかなり控えめに取ったのですが、それで81g=234円でした。水餃子とえび団子が重たかったので。

七宝麻辣湯の値段感

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スープ+春雨=580円がスタートラインです。

上述くらいの具材(200円分)と肉を1種入れたら、580円+200円+138円=918円。ですから、七宝麻辣湯は1000円±100円くらいが平均かもしれません。

こう見てくると、正直、あと乗せのトッピング(138円)が割高に感じます。138円のトッピングは138円÷2.9円=47.5g分の具材と同じということですからね。あの量のトッピング肉よりも餃子&団子(45gくらい?)のほうがよく見えません?w

馬謖のごとくパクチーも切り、あと乗せトッピングなし、量り売りの具材のみ、肉感は餃子や小籠包、団子で補えばOKと割り切ったほうがリーズナブルに作り上げられるんじゃないでしょうか。

ちなみに、私の場合ですが、

580円+234円(具材81g)+138円×2(羊・パクチー)=1090円

これが麻辣スープ春雨の基本料金でした。

これで切り上げることもできたのですが、諸事情(後述)あって追加トッピングの羊・138円と小ライス・121円を足したので、会計は1348円でした。

追加トッピング・小ライスは余計だったかもしれません。そうするとやはり1090円だった、ということになります。

※実際はオープン記念で半額でした

七宝麻辣湯はこんな人にお勧め

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七宝麻辣湯はとにかく大人気。どんどん店舗を増やしています。なぜそうなるかというと、七宝麻辣湯のこのさじ加減(麻辣具合、スープの味)がちょうどいいから、多くの方にフィットする味だからでしょう。とても食べやすく、なるほど人気なのもよくわかりました。

気軽に麻辣な料理を食べられるお店はさほど多くありません。ですから、時々こういう刺激がほしくなるという方にとっては近所にあると嬉しい一軒だと思います。具材をあれこれ選ぶのも楽しいですしね。

また、普通のラーメンよりもサラッと食べられ、その割にお腹の満足度が得られるというのもポイントでしょう。昼にラーメンを食べると、晩御飯の時間になってもまだお腹が空かないということもしばしば(歳を取ると余計に)。けど、麻辣スープ春雨はもたれませんでした。なんとなくヘルシーな感じもいいですね(本当にヘルシーかどうかは知らんw)。

麻辣湯の意味と七宝麻辣湯の歴史

麻は花椒(ホアジャオ)による痺れ、辣は唐辛子による辛さを意味します。湯はスープという意味。

中国には燙(「湯」に「火」)というものがあります。意味は熱い(料理・調理)。湯に似ているのでスープのようなものを思い浮かべるかもしれませんが、炒め物、煮物、鍋など熱いものであればなんでも燙という料理(調理)になります。

20年ほど前、実際に私も北京で食べたことがあるのですが、中国・台湾には麻辣燙のお店・屋台がいっぱいあります。どちらかというとおでんに似ていると思います。並んでいる具材から好きなものを選び、辛いスープで煮込んでもらって、それをいただきます。

そんな麻辣燙に石神秀幸氏が出会ったのは2003年。シンガポールでのこと。これに感銘を受け、中国で200軒以上の麻辣燙を食べ歩き、そのうち2軒では自ら働き、研究を重ねてオリジナルの麻辣湯を開発しました。

その際、「燙」という漢字は日本にはないので、スープを意味する「湯」に置き換え、麻辣湯としました。鶏白湯(トリパイタン)の湯ですね。麻辣の熱いスープ。だから燙を湯に変えても意味は通じるし間違いはない。よし、麻辣湯だ、と。

そして2007年1月、七宝老街愛情麻辣湯(上海)というお店の暖簾分けとして、七宝麻辣湯 渋谷店をオープンさせます。その後、赤坂店、飯田橋店、恵比寿店、五反田店、池袋東口店(※)がオープン。2022年7月、学芸大学店がオープンしました。

本当は2003年に天香回味(テンシャンフェイウェイ)がオープンして、2006年に小肥羊(シャオフェイヤン)がオープンしたということも絡めて、日本における麻辣みたいなことも書きたいのですが、「なげーよ」という声が聞こえてきたのでやめておきますw

※池袋東口店は七宝麻辣湯のフランチャイズ加盟開発提携先である株式会社フードテックキャピタルとダイニングイノベーションが共同でオープン

※宝はピンインでbǎoだけど、日本人の耳にはパオと聞こえ……みたいな話は略

店のミスは悪いことばかりじゃない

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ちょっと変な文章だったでしょ?w できるだけ正確な情報を提供したいというタチなので、最後に蛇足的注意点を。

麻辣スープ春雨がやってきた際、「おや?」と思いました。ナスは選んでないけどな。どういうことだろう。とりあえずまあいいや。写真を撮り、ひと口スープをすすっていると……。

隣の女性客がスタッフを呼び止め、何やら話をしています。どうやら女性が頼んだものと私が頼んだものが間違えて運ばれていたよう。私の方が先に注文し終えているのに、隣に先に来ていたから、なんかおかしいなぁとは思っていたのですが。

女性も私も口をつけていますから、卓上でそのまま交換はできません。スタッフから謝罪を受けた女性は、促されて新たに具材選びからやり直し。

私はというと、何でもいいのですが、こうして記事を書くつもりだったので、正確なことがわからないと困ります。だから本当は作り直してほしかった。けど、それでは目の前の麻辣スープ春雨が破棄されます。それは絶対にイヤ。

「大変申し訳ございませんが、あちらから選び直して……」

「いや、これでいいですよ」

というわけで、隣の女性が食べるはずだったこのスープ春雨を食べ進めることにしました。

つまり、計量時の写真は私が頼もうとしたものです(チンゲン菜、赤水菜、きくらげ、はなびら茸、カラートマト、水餃子、えび団子&トッピングの羊とパクチー)。

運ばれてきたものは隣の女性が頼んだものです(春菊、ナス、まいたけ、しめじ、翡翠餃子、生姜入りとり団子?など&トッピングの豚とパクチー)。

おそらく女性が頼んだもののほうが高かったはず。きっと1200円分くらいはしていたんじゃないでしょうか。

ですから、計量写真のグラム数と運ばれてきたものの具材の乗り具合には齟齬がある、私が食べた麻辣スープ春雨の内容物に関する記述には不正確な部分が含まれている、ということはお知りおきください。

ちなみに、私はオープン日の7人目の客でした。行列ができてるようなオープン日ですから、こいうミスはありがちです。まったく悪い気はしていません。むしろ、羊肉を頼み直したことで、肉の茹で方や量、風味に関して「もしかしたら……」という気づきができてよかったとすらw

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