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FIVE TREES(学芸大学)はオリジナルのクラフトビールが飲める、ブルワリーも併設したオシャレなショールームです

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学芸大学駅から徒歩4分。学大横丁を抜けたすぐ先、都道420号線沿いにFIVE TREESというお店があります。2020年7月7日にオープンしました。とりあえず便宜的にクラフトビールのお店としておきましょう。正確なことは後ほど。

運営しているのはこのビルのオーナーでもある、2階に本社を構える株式会社トーシンコーポレーション。エクステリアや住宅設備・建材の販売、景観緑化、リフォーム・リノベーションなどを手掛ける企業です。昭和27年創業という老舗。

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さすが空間造りのプロです。まずは扉がオシャレ。もし入る機会があれば気にして扉を開いてみて下さい。オシャレな開き方すんだよなぁw

扉の右手にあるのはホースがつないである木型の水栓柱と、水を受けるガーデンパン。左手にあるのは道標風の門柱。

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店内もスタイリッシュ。社長もスタイリッシュw 奥が代表取締役の杉本達也さん、手前は弟の杉本英樹さん。お二人ともイケメン。そして声がめちゃくちゃいい。とても楽しいご兄弟でした。

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ドアには海外でも活躍しているModern Twist Signs・中原真也さんによるサインペイント。

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ドアの向こうには自社製品の展示スペースやレンタル会議室もあります。

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右手に見える楕円状のものは犬をつないでおけるフープ ドッグステイ
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店内にあるものも、店頭に置かれたプランターも水栓柱も門柱もフープ ドッグステイも、何もかもがすべて商品です。

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そう、FIVE TREESがみずから「SHOWCASE」と謳っている通り、ここは単なるクラフトビール屋ではなく、トーシンコーポレーションのショールームでもあるのです。

「こんな風にオフィスをデザインするのはどうでしょう?」

「こういうスペースはこう活用してみてはいかが?」

「ご自宅の前をこんなもので飾るというのもいいいですよ」

カタログ写真だけではなく、実店舗でさまざまなアイデアを提案し、商品を具体的に見せ、そして販売につなげるというのが、このスペースの目的です。社長は「D to C(Direct-to-Consumer)」とおっしゃっていました。

ですから、夕方まではショールーム/展示場、シェアオフィス、コワーキングスペース、レンタル会議室といったビジネス利用がメインで、クラフトビールが飲めるバータイムは平日17:00~、土日13:00~です。

それにしても、少し毛色は異なりますが、C/NE(シーネ)も似たようなコンセプトでオフィスを開放しています。この一帯が妙にシャレていくw

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クラフトビールはみずから醸造しています。学芸大学でクラフトビールを自家醸造しているお店・ブルワリーはここだけです。

裏には約10基のタンクがずらり。1基で250リットルくらいを醸造できるそう。将来的には瓶での販売も予定しているようです。

クラフトビールの醸造や各種設備には横浜にある人気クラフトビール店・THRASH ZONE(スラッシュゾーン)のオーナー・勝木恒一さんが協力しています。ざっくり言ってしまえば、"THRASH ZONEプロデュース"的な。

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タップ(ビールサーバー/注ぎ口)は9個。うち3つはオリジナル、3つは他社製、3つはバッファー(予備)になるとのこと。

カウンターに立つのは小渕仁さん。実はジンさんはキリンの横浜工場、そしてTHRASH ZONEでも働いていた経験があります。だからこそ、この空間を作る際にクラフトビールもやってみようと考えたのだとか。ちょうどいい人材が会社にいましたねw

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オリジナルはインペリアル インディアペールエール「UNITE(ユナイト)」、スタウト「TK-1000」、セッション インディアペールエール「UN」の3種。

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クラフトビールの他はワインとソフトドリンクを出す予定です。フードはありませんが、ちょっとしたスナック・乾き物があります。

ちなみにメニューに描かれたこの絵はイラストレーターもやっていたジンさん作(多才!)。「トレーラーパークボーイズ」という海外ドラマの登場人物、ジム・レーヒー/Jim Lahey(ジョン・ダンズワース)。お酒好き。

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記事執筆時点では免許の取得がまだで、THRASH ZONEからインペリアル インディアペールエールを運んできています。FIVE TREESオリジナルの自家醸造クラフトビールが出せるようになるのは9月ごろとおっしゃっていたような。

※2021年2月中旬よりFIVE TREESオリジナルの自家醸造クラフトビールが飲めるようになりました。詳しくは後述

私が訪れたオープン日前日にあったのはインペリアル IPA。このグラスはハーフパイントです。クラフトビールを飲むのは久しぶりだなぁ。

ホップの苦みがしっかりありつつも、コクがあります。アルコール度数が8.5%と高いので、ガツンと来る。いやぁ、おいしいなぁ。ここで作られる3種を早く飲みたい!w 

※アメリカは1パイント=473ml、イギリスは1パイント=568ml

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右はおっぱいラーメンの貴子ちゃん(後述)

日が落ちて、ムーディーな照明がつきました。自然光で見るとスタイリッシュだったのに、照明ひとつでセクシーな雰囲気に。「FT」のネオン管もまたオシャレです。もちろん、これもまたひとつのプロモーション。「こんなネオン管どう? いいプランをご紹介しますよ」と。

いや、なんならこのバー自体もそうです。

「ブルワリーを作ってみました。いいでしょ? こんな風なお店をやってみたいという方、相談に乗りますよ」

自社サービス・商品のプロモーションとして、これほど効果的なものはないでしょう。実例を見せてくれてるんですから。

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「学芸大学にTHRASH ZONEがやってくる」との噂を耳にしたのは昨年末。ここにFIVE TREESという展示場を兼ねたクラフトビール屋ができると知ったのは約2ヶ月前。そして、この日の数日前、たまたま、おっぱいラーメンでトーシンコーポレーションの方々とお会いして、おっぱいラーメンの貴子ちゃんと共にプレオープンにお招き頂きました。ここでようやく、「ああ、THRASH ZONEが学芸大学にできるというのは、こういうことだったのね」と合点がいったという。少々、話が違っていましたがw

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最近、他でもよく話を聞いていたんです。「今度、そこにビールのお店ができるんでしょ? この前、社長さんがウチに来てくれたよ」と。対人の路面店をやるからには周りの人に挨拶しておこうということなんだと思います。街に溶け込もうとするその姿勢に好感が持てますし、この街を愛する人間としては、そういうお店を応援したくなります。

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2020年8月某日。クラフトビールが増えていました。Gohongi ALEは苦みがあってしっかり。会計はキャッシュオン。クレジットカード、各種電子マネーにも対応。

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2021年2月中旬、FIVE TREESオリジナルの自家醸造クラフトビールができたということを聞きつけやって来ました。

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FIVE TREES初仕込みのALE #01。香ばしい香り。味は苦みがあって、しっかりとコクがある。重厚感のあるビールです。

よくよく考えれば、これが学芸大学で初めて醸造されたオリジナルのクラフトビール。歴史的な一杯をゆっくりと堪能します。アルコール感もしっかりあって飲みごたえがあるや。ピチピチと弾ける細かな炭酸も気持ちいい。おいしいねぇ。

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もちろんクラフトビールを飲みに行くだけでもいいのですが、自宅やオフィスのことでお悩みのある方も、ちょっとのぞいてみてはいかがでしょうか。「あ、いいな」と思えるものがそこにあるかもしれませんよ。クラフトビールを飲みながら、あーでもないこーでもないと夢想するのも一興かとw

SHOP DATA

五本木の歴史と地名

FIVE TREESはもちろん地名の五本木に由来します。FIVE TREESがあるのは目黒区中央町ですが、ここはかつては五本木でした。

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出典/目黒区立図書館:目黒資料のページ:荏原郡目黒村全図(東京市15区近傍34町村番地界入 19) 東京都逓信管理局作成、逓信協会刊行 明治44年(1911年)年発行

トリケンの脇、C/NE・syncのある路地より北が五本木。南は五本木前、バス通りを越えたら三谷、鷹番。

そもそもなぜ五本木なのかというと、その昔(鎌倉時代ごろ?)、五本の大木があったからと言われています。江戸時代には五本木組という集落もありました。

※個人的には「五本の大木」説は微妙なところもあると思ってます。数字の五には「たくさん」「いろいろ」という意味があるのです。「五目チャーハン」「五万とある」が最たる例。ですから、具体的に五本の大木があったというよりも、たくさん木が生い茂っていたから、という可能性もあるような。ちゃんとした資料が残っているわけでもなく、実際のところはわかりませんけどねw

古い地名はその土地柄を表していることがよくあります。学大周辺だと、三谷、唐ヶ崎、清水、谷戸などなど。こうした地名はどんどん失われていき、新たなそっけない地名に取って代わられるということも多々あります。

そんな中、五本木という地名は約1000年という歴史を乗り越えてきました。そういうのって、なーんかいいですよねぇ。私は好き。だから、FIVE TREESと名付けたくなるのもよくわかりますw

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