学芸大学駅から徒歩2分。東口を出て線路沿いを都立大学方面へ。ひとつめの十字路、肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場 学芸大学店のある角を左折した先、ニイノマエの手前にMAYBE BAR(メイビー・バー)というバーがあります。もともと「Bar WELLSTONE」のあった場所です。
たまたま前を通りかかり、看板ができているのに気づき、ままよと入ってみた次第です。
コンクリートの壁、黒いカウンター・バックバーは前店のまま。ただ、前店に比べて物が少なくガランとしています。
カウンターに立っているのは私より少し上と思しき、おとなしそうな男性です。
「いつオープンしたんですか?」
「4月1日です」
「前の店とはなにか関係が?」
「いえ。オーナーがバーをやりたいと。オーナーも私も飲食は初めてで、だから店名を『MAYBE BAR』にしました。たぶんバーだよなぁ、と(笑)」
「差しつかえなければ、オーナーさんはどういう関係の仕事をなさってる方で?」
「美容室をやってます。私はカメラをやっていたんですが、お店をやらないかと誘われて」
「いきなりすごいですね」
「経験として、いろいろやってみたいなぁと思いまして」
一杯700円ほどがメイン。
チャージは500円で、好きなスナックが選べます。
とりあえず定点観測のジントニック。ぎこちなくはないのですが、決して慣れてるとは言い難い所作でジントニックを作っていました。
バックバーにはそれほど酒が並んでいませんが、ここからは見えないだけで、おそらくそれなりにあるのでしょう。
ジントニックを飲みながら、所在なげにグラスを拭いている店主に話しかけてみました。
「このあたりにお住まいなんですか?」
「いえ、○○です。だから、このあたりのことはまるでわからなくて」
「結構、遠いですね」
「ですから、ラストオーダーが22:30なんです」
よく見ると、メニュー表に17:00~22:30L.O.と書かれていました。
「いやぁ。そうですか。この街は遅いから、なんなら22:30くらいから客が入り出すんですけどねー。バーは」
「そうなんですか。今後、もしかしたら変えていくかもしれませんが、とりあえずこれでやってみます」
ジントニックを半分飲み終えた頃。
「これ、ボンベイサファイアのグラスなんですが、目のイラストが描かれてるんです」
「あ、ほんとだ。なんで目で、涙を流してるんですかね」
「どうしてですかねぇ」
その場で簡単に調べてみてもわからなかったのですが、いま調べてわかりました。詳細は後述。
さっとジントニックを飲み干し店を出ました。
ふむ。たぶんバーなんだろうな。店もそう言ってるんだしw 「店名はこうですけど、実際はabsolutely(完全に)バーです」と胸を張って言えるようになってる頃、そうさね、1年後?くらいにもう一度来てみるかな。メイビーw
SHOP DATA
- maybe bar
- 東京都目黒区鷹番3-3-12 石井ビル1F
- 080-3173-5678
- 公式
ボンベイサファイアのグラス
バーでよく見かけるメジャーなジンはゴードン、タンカレー、ビフィーター、ボンベイサファイア。そのボンベイサファイアはBombay Spirits/ボンベイスピリッツ社(バカルディ社傘下)というメーカーが作っています。
同社はデザインの分野にも強い関心があり、これまでさまざまなイベントや企画を催してきました。その内のひとつがthe Bombay Sapphire Designer Glass Competition(ボンベイサファイア・デザイナーグラス・コンペティション)です。デザイナーの卵がデザインしたグラスをコンペにして、毎年、賞を授与していました。
このイベントの一環として、著名なデザイナーにもグラスをデザインしてもらっていました。たとえば、日本では草間彌生、リリー・フランキーなどです。
上のグラスは2009年にリリー・フランキーがデザインしました。ボンベイサファイアをソーダで割り、レモンを添えるカクテル、サファイア・コリンズをイメージしてデザインしたものだそうです。
女性の瞳はレモンのかたちに似ています。そして、ボンベイ・サファイアの香りとボトルの色は涙の美しさに似ています。グラスにつたわるしずくが涙のように輝くようにデザインしました
なるほど。草間彌生のグラスいいね。超飲みづらそうだけどw