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おりぜ(学芸大学)のうどんは攻撃的で、まるでこちらを挑発してくるよう。天ぷらもおいしくて、しつらえも素敵で、ああもう!参りました

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板に「わ」で"沸いた"。今でも銭湯で見かける江戸時代の判じ物。ここの場合は釜のお湯が沸いた=営業中という意味か。ふむ、いい風情。

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学芸大学駅から徒歩10分強。ざっくり言うとイオンスタイル碑文谷(旧ダイエー碑文谷店)方面。もう少し詳しく言えば田向公園の近く。バーミヤンの脇を入ったあたりにある「うどん おりぜ」。私の記憶が確かなら、2015年1月ごろにオープンしたうどん屋さんです。夜も営業していて、お酒もあります。

※追記:2023年1月に閉店したかもしれません。追記以上

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一軒家を改装した店内へは靴を脱いで上がります。テーブル席と奥には座敷も。平日の昼時でしたが、家族連れが多いです。

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水屋にきれいな徳利、猪口。飾り障子にアンティークのテーブルと椅子。供されたお茶はうさぎのそば猪口。私の萌えポイントをことごとく突いてくる素敵なしつらえです。

今回が初訪。しっかりとうどんを味わいたかったので、かけうどんと天ぷら(ちくわ、まいたけ、なす)を注文しました。

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すり鉢状の深くて大きな器。少し濃いめですが透明感のあるツユ。細めのうどん。見ただけで歯ごたえまでわかりそうな天ぷら。見事。いい表情をしています。

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しっかりと香るダシ。ふっと漂う三つ葉の香り。そこでうどんをひとすすり。トゥルッとした滑らかな舌触り。ほどよい弾力。ツユは醤油が強めでダシも濃い目。うますぎ。

ふたすすり目で「おや?」となりました。改めて箸でうどんを持ち上げます。これは……。"より"をかけているのか!? うどんがかすかにねじれてる。うどんの表面は滑らかですが、よりがあることで、ツユがよく絡みます。この気持ちいい弾力もよりがあるからなのかな。よりがどうしてできているのかはわかりませんが。

うどんとツユを3口分くらい食べて次は天ぷら。

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なすには隠し包丁か。ニクイね。薄めの衣はサクっとしています。超うまい。やばい。続いて、スッとツユに浸して食べてみます。極上。

単にうどん好きが高じて始めたお店じゃないな。完全に料理人だ。絶対にどこかで和食をやっていた人だ。しかも相当の腕がある。すべてがパーフェクト。やられた。

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以下は決して悪い意味ではありません。いい意味です。

このうどんは攻撃的です。

「どうだ!」

挑発してきます。そして私はめった打ちにあいました。

このたとえがわかりづらければ、恩家と比べるといいかもしれません。恩家のうどんは優しい。こちらを包み込むようなぬくもりがあります。おりぜのうどんはその対極にあります。もちろん、どちらがいい、悪い、ということではありません。

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日本人にはなじみの深い麹。その歴史は1000年ともいわれています。麹を作るのは麹菌というカビ(微生物)の一種で、その代表格の学名が「アスペルギルス・オリゼ」(以下「オリゼ」)。みそ、醤油、 日本酒、みりん、酢など、日本の調味料の多くに使われている麹菌で「ニホンコウジカビ」とも呼ばれます。

gooヘルスケア:あすぺるぎるす・おりぜ - アスペルギルス・オリゼ - からだにいいコトバ事典より

店名のつけ方もシャレてるなぁ。何もかもがセンスいい。参りました。次回はカレーうどんにやられてきます。

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