
今回は島原手延そうめん ノンオイル。北海道の原材料にこだわった北の恵みシリーズ(葵フーズ)のひとつです。

食品館あおば 自由が丘店で購入しました。259円/250g。一般的なそうめんの量・300gに換算すると310円。手延べそうめんとしては普通の価格です。

販売者は有限会社葵フーズ、製造所は有限会社狩野製麺(製造所固有記号:K)。これは想像ですが、狩野製麺が製造しているわけではなく、南島原のどこかの製麺所がこの手延べそうめんを造り、狩野製麺が取りまとめていると思われます。


島原手延そうめん ノンオイルの最大の特徴は手延べそうめんであれば通常使われる食用植物油が使われていないということです。
手延べそうめんを作る上で、油はとても重要な役割を担います。麺同士がくっつくのを防ぎ、乾燥を防ぎます(=じっくりと熟成が進みコシが強くなり、風味がよくなるとも)。
油を使わない手延べそうめんはまったくないわけではありません。有名なのが稲庭そうめんでしょう。稲庭うどんも同様なのですが、これらは切り麺ではなく手延べ麺の一種で(稲庭では手綯いという)、油を使いません。
南島原にも油を使わない手延べそうめんを作っている生産者がいくつかあるようです。私が調べた限り、有限会社藤田製麺の寒製美味、田中製麺のしらゆりがあります。
素人が想像するだけでも、油を使わず延べていくのは大変だろうなぁと。
余談ですが、機械麺そうめんは油を使いません。

開封。麺の形にバラつきがあります。手延べであればよくあること。また、小麦の甘い香りがしますが、油を使っていないからといってどうこうということもありません。

一番、違いを感じるのは麺のしなやかさ。一般的な手延べそうめんはしなやかで、よくしなります。一方、島原手延そうめん ノンオイルはしならせようとすると、すぐにポキッと折れます。
すぐに折れるそうめんはたいがいおいしくないのですが、これはノンオイルという特殊な麺なので、一般論からは外れるかもしれません。

表示通り2分半茹でました(2分ではまだまだだった)。

おー。稲庭そうめんと同じタイプです。
麺を箸で持ち上げるだけでも弾力が箸先に伝わります。口へ運ぶとトゥルンと吸い込まれていき、噛むとプリンと穏やかな跳ね返り。そして風味豊か。
太さは普通。優しい弾力ではあるのですが、一本一本がしっかりと主張するので、口当たりがとても気持ちいい。
まったく違いますが、イメージしてもらいやすいよう、あえてたとえるなら、極細のところてん。そんな優しい弾力と清涼感・透明感を感じさせてくれます。

いやーおいしい! おいしいけど、私のドストライクではないので、星4。
ただ、人によっては評価が逆になることもあるでしょうね。私が大好きな細くてブチブチと強く歯切れる三輪素麺は星4、こういう弾力のそうめんのほうがむしろ好きだから星5、と。私の連れがそんなタイプです。

いずれにせよ、心苦しく星4をつけた私であっても、積極的にお勧めできる逸品です。普通の手延べそうめんとはちょっと違った、面白い吸い心地、舌触り、コシをぜひ一度。
小豆島のちょっと太めの手延べそうめんや、半田素麺が好きって方にもいいんじゃないかなぁ。
名称 | 島原手延そうめん ノンオイル |
原材料名 | 小麦粉(小麦(北海道産))、食塩、でん粉 |
販売者 | 有限会社葵フーズ |
製造者 | 有限会社狩野製麺 |
メモ | 正確には狩野製麺は製造所 |
評価 | ★★★★☆ |