ひゃんでそうめん（松代そば善屋）はまるでそばのような食感。そうめんらしさはないのですが、乾麺としては面白おいしかったです。

株式会社松代そば善屋が製造者、有限会社ヨシヤフーズが販売者のひゃんでそうめん。

オオゼキ碑文谷店で購入しました。96円/240gでした。一般的なそうめんの量・300gに換算すると120円です。機械麺そうめんの中でも安めなのですが、購入した9月7日はそうめんシーズンが終わる時期なので、オオゼキが安く仕入れることができたのかもしれません。年がら年中この値段だとは思えない。

製造者の松代そば善屋（まつだいそばよしや）と販売者のヨシヤフーズは関連会社です。本社所在地も同じ（新潟県十日町市松代3652番地12）。その社名通り、そばが主力商品で、ふのりを使ったへぎそば（※）も作っています。

なお、松代は地名なのですが、この地域に松代そばというものが広くあるわけではなく、「松代そば／まつだいそば」は松代そば善屋の登録商標で、同社だけが松代そばという商品名のそばを作っています。

※へぎそばは十日町市とこれに隣接する小千谷市を中心とした新潟県南部の名産。へぎそばを考案したのは小嶋屋総本店（本社：十日町市）とも言われている

「ひゃんで」は新潟県五泉市の方言で、「すごい」「とても」といった意味です。

松代そば善屋のある十日町市と五泉市は随分と離れているのですが、なぜ「ひゃんで」という言葉をブランド名にしたのでしょう。興味深い。

食品表示法に基づく食品表示基準が改正され、製造所もしくは製造所固有記号を表示しなければいけなくなりました。とは言え、これを守っていないメーカーもまだまだあるというのが現状です。

そんな中、松代そば善屋は販売者≒製造者ではあるものの、しっかりと2ヶ所の製造所およびその製造所固有記号を表示しています。しかも、その内の1つではそばを含む製品を製造していると、製造所による差も明記しています。

ここまで丁寧に記載しているそうめん（商品）は珍しい。こういう所に私はメーカーとしての信頼性、ひいては商品の信頼性を見たい。

開封。小麦の甘いような香ばしいような香りがとても強いです。

ほんのり茶色みがかっていて、全体的にザラザラしています。そうめんというよりも、乾麺のそばを彷彿とさせます。「これは更科そばの乾麺だ」と言われても、疑うことはなかったでしょう。

ゆで過ぎを防ぐため、数本を流水で冷やしてご試食しながらゆでてください。

いやいやいやｗ　そうめん茹では秒単位で時間との勝負です。さすがにこんな悠長にはしてられませんぜ。

そば・うどんと同じ説明を使い回しているため、こうなっているのでしょう。そば・うどんならこうできるかもしれませんが、そうめんでは無理っすｗ

ゆで時間は2分となっていますが、2分では少し足りない気がしました。2分15秒で上げました。

ひと口。

あはははは。

思わず笑っちゃいました。うん、これはそうめんではないｗ

モソっというほどではないのですが、それこそ乾麺のそばのような、乾いた食感がします。少なくとも機械麺そうめんに期待する、ツルッ、ムチッとした舌触り・弾力はありません。

風味が強いのですが、これもそうめんの風味というより、ザ・穀物！という感じの滋味深さがあります。食感も風味も全粒粉そうめんに似てるかな。

以上の感想は決してネガティブなものではありません。ここに不快感のようなものは覚えませんでした。むしろ、そうめんを食べ慣れている人間からすると、面白さを感じます。

そうめんらしさはないので、そうめんとしてはお勧めしづらいです。ただ、ひとつの乾麺としては面白おいしいので、これはこれでありかと。

そうめんとしての評価は星2.7といったところでしょうか。ですが、乾麺としてはおいしかったですし、面白かったです。そして、食品メーカーとしての姿勢にも感服させられました。星0.3を上乗せし、都合、星3とします。