後藤ひろし（ひろぽん）
学芸大学駅から徒歩3分。東急東横線高架下の学大横丁という飲食エリアに魚潮（うおちょう）という寿司居酒屋があります。2010年8月26日にオープンしました。
もともと魚潮を立ち上げたのは、いくつかの飲食店を運営する株式会社スタジオニーズでした。けど、時期は不明ですが現店主が魚潮を買い取り、現在は店主の個人経営だと聞いています。
席にはメッセージカード。字がきれい。このあと紹介するメニューの文字もそうなのですが、女性スタッフの手によるものなんだとか。
店内はカウンター席とテーブル席。初訪なので本当はカウンターに座り、店主とも話をしてみたかったのですが、今回は複数人で来ているので、テーブル席につきました。
魚潮は寿司屋というイメージだったので、もっとシックな雰囲気を予想していたのですが、カジュアルでアットホームな居酒屋といった趣です。
メニューもそう。基本的にはつまみがメインです。居酒屋風の寿司屋というよりも、寿司もある居酒屋と考えた方がいいかもしれません。看板にも「大衆鮨居酒屋」と書かれていますしね。
と言いつつ、お通しは本鮪の握り。脂の乗ったとろけるようなまぐろです。シャリは酢がしっかりきいています。
お造り盛り合わせ（二人前）。墨烏賊、炙り〆鯖、鯛、本鮪、かます（？）。かます（？）は肉厚で、ジュワッと脂があふれ、皮が香ばしい。〆鯖は塩が強め。いくらはたっぷり。どれも風味が濃厚です。
醤油はかつおか何かのうまみががっつりと加えられていました。もちろんおいしいのですが、魚自体のクオリティが高いので、私はシンプルな醤油のほうがいいかな。同伴者の一人は「濃いめの味付けが好きだから、これくらいがいい」と言っていましたが。
生イクラの茶碗蒸し。イクラがどっさり乗った贅沢な一品です。茶碗蒸しもダシと塩味がしっかり。
余談ですが、同伴者がすべて注文しています。私は自分の酒以外に何も選択していません。自分では頼まなかったであろうものが出てくるので、楽しいっちゃあ楽しいｗ
一人で調理をしている為、料理が前後する場合や、お待たせをさせてしまう場合がございます。予め、ご了承下さいます様お願い申し上げます。
メニューブックにはこのような記載がありました。確かに少し時間はかかっていましたが、私はさほど気になりませんでした。こういう店はこれくらいが普通だと思います。
舞茸と生ハムのかき揚げ、秋刀魚塩焼き、新里芋の唐揚げ、おまかせ5貫と細巻き。
寿司も一品料理も何気にパンチがあります。ですから、量の割に食べ応えを感じさせると言いますか、満足度が高いと言いますか。お酒が進みます。日本酒もおいしかったなぁ。
じゃあ魚潮ってどういうお店なんだろう？ 競合を挙げるとするならどこだろう？ と考えてみたのですが、すぐにピンと来なかったので、魚を出す和食屋・居酒屋を分布図（※）にしてみました。この図に自信はありません。自分でもどうかと思う部分があります。ざっくり見てください。
旬鮮和彩kou.（閉店）の雰囲気に似ていますが、料理はそこまでくだけてはいない。かといって、トクスエほどがっちりオーセンティックでもない。居酒屋と和食屋の中間なんだけど、どちらかというと居酒屋に近い。魚潮はそんな感じかなぁ（もちろん優劣の話ではありません）。図にしてみて、なんとなく魚潮の立ち位置がわかったような。
※松野、魚潮、魚浜と並べてみると、やはり魚浜の寿司屋感が強いので、図には含めませんでした。また、さいとう屋や大衆酒場レインカラーなどでも魚（刺身）メニューはありますが除外しています。その店のメニュー内における魚の割合やイメージを加味して、図に含めるかどうかを判断しました。
- 客層が若くて賑やかなお店は苦手
- 落ち着いた雰囲気のお店がいい
- かしこまり過ぎてもリラックスできないからカジュアルに
- しっかりとした技を感じさせてくれる料理が食べたい
- 寿司は軽めでいいので、つまみたい
- 日本酒と魚をゆっくり堪能したい
そんな方にちょうどいい"居酒屋"ではないでしょうか。焼酎のボトルキープもできるので、根城とする飲み屋を探しているという人も一度覗いてみるといいかもしれませんね。
