名代 富士そば 学芸大学駅前店の無慈悲なかつ丼セットは酔っ払いに回避不能/富士そばの歴史、富士そばの外観が物語ること

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学芸大学で飲み歩いていると、名代 富士そば 学芸大学駅前店の話がよく出てきます。東口商店街の立ち食いそば・かしわやの名前とともにw 駅前に富士そばができたことで、かしわやがやばいんじゃないかと。どうでしょうね。

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学芸大学駅の西口、駅の真向かいにある名代 富士そば 学芸大学駅前店。2019年2月24日にオープンしました。運営はダイタンイート株式会社(詳細後述)。

24時間営業ですが、深夜から早朝にかけてのある時間帯は閉まっていたという情報も。もしかしたら清掃時間などが設けられ、1時間程度閉まっていることもあるかもしれません(行政の指導により多くの店舗が3:00~3:45の間は閉店)。

名代 富士そば 学芸大学駅前店の最大の特徴は乱切り蕎麦です。当記事執筆時点で東京23区の103店中8店が乱切り蕎麦。乱切り蕎麦についても後述します。

とりあえず店内に入りますか。

食券購入から退店までの流れ

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富士そばあるいは食券機のある飲食店自体に馴染みのない方もいるでしょう。最初に名代 富士そば 学芸大学駅前店の流れを。

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  1. 食券機で食券を購入
  2. 奥へ進み食券受付でスタッフに食券を渡す
  3. メニューによって「そばorうどん」「温かいor冷たい」「かけorもり」を伝える(聞かれます)
  4. 半券をもらい席で待つ
  5. 番号が呼ばれたらカウンターへ取りに行く
  6. 食べる
  7. 食べえたら食器類を返却コーナーに返す

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食券機が2台ありますが、基本的には同じです。対応してる紙幣が異なるだけ。トッピング類(揚げ物)は厨房前の食券受付でも注文することができます(現金払い)。

食券機のボタンが黄色いものは「温」、黄色と水色の2色のボタンは「温・冷」が選べるものです。「そばorうどん」「温かいor冷たい」「かけorもり」は食券を渡す際に聞かれますが、ツウは聞かれる前に「もりで」などと言いながら食券を渡しますw

富士そばと言えばかつ丼セット

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最初に余談を。私は身長170cm、体重60kgです。約15年前、最高で85kgありました。太った原因は暴飲暴食。歌舞伎町でベロベロに酔っ払い、吉野家→松屋→天下一品と連続してハシゴしたことも。そして、当時よく食べていたもののひとつが富士そばのかつ丼セットでした(恵比寿南交差点の代官山店)。

かつ丼セットは太ると言いたいわけじゃありませんw 単に私の食生活がイカれていただけ。何が言いたいかというと、それだけそそる魅惑のメニューだということです。そして、富士そばのかつ丼セットには思い入れがあるということ。

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2019年3月16日、06:17。もうね。自分でも呆れるしかないのです。

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こちらが数えきれないほど食べて来たかつ丼セット。

食感が楽しい乱切り蕎麦

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乱切り蕎麦が押し出されている瞬間(左奥)。ヘラのようなものでカットしようとしています

富士そばのそばは紀州屋製麺もしくは興和物産の麺です。普通は麺状で各店に配送され注文ごとに店内で茹でます。

乱切り蕎麦も紀州屋製麺もしくは興和物産なのですが、麺でやって来るわけではありません。練られた生地がブロック状でやって来ます。これを押し出し式の製麺機でところてんのごとく押し出し、麺状にして茹でます。

製麺機には穴が開いていて、そこからにゅる~っと麺が押し出されるわけですが、この穴が一定じゃない。いろいろなサイズ、形状があるため、そばもいろいろな形、太さになります。

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乱切り蕎麦は初めてだ。まずはそのままひと口。

す、すごい。手打ちそばのコシとはまったく違うのですが、単なる機械麺とも違う独特の弾力。ムチッとしています。そばの太さ、形状がバラバラなので、食感が楽しい。

富士そばのほとんどの店舗が小麦粉6、そば粉4という割合です。ここ名代 富士そば 学芸大学駅前店も6:4でしょう。そばはさほど香りませんが、これはこれでおいしいです。

次にツユ。うわっ。からっ。しょっぱ。店舗によって違うのでしょうけど、ここまでからい富士そばに私は出会ったことがありません。ドボッとつけてしまうと大変なことになるので、そば先をちょいとツユにつける程度で。

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こちらは別日に食べた富士山もりそば(3玉)、600円。もり(1玉)だと300円、特もり(2玉)だと500円なので、単品なら富士山もりそばがお得です。ただ、写真ではわかりづらいですが、かなりの量。腹ペコの昼時や晩御飯としてはまだいいですが、飲み終えたあとの明け方はやめておいたほうがいいかもしれません。ということを身をもって知りました。俺のばか。

甘くてパンチのあるかつ丼

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かつ丼セットのかつ丼は単品のかつ丼と同じです(ミニかつ丼もあり)。いつだったでしょうか、ある時期にかつが小さくなりました。そして約5年ぶりに対面した富士そばのかつ丼はご飯の量も減っているような。

できるだけ値段を上げないように量を減らすというのはよくあるパターン。もし仮に以前と比べて量が減っていたとしても、まあ時代の趨勢。致し方なし。

とんかつは揚げられた状態で店にやって来て、注文ごとに卵でとじます。黄身と白身が分かれているのは丼物の基本。チェーン店ながらしっかりしてます。もしかして、あらかじめ黄身と白身を分けておいて、時間差で白身と黄身を加えているかも?

味はわかりやすく甘いです。濃くてパンチがある。ただ、しょっぱいということはない。これくらいの強い味が飲んだ後にいいんだよね。

かつは薄からず厚からず、硬からず柔らかからず。どないやねんw けど、この平凡な感じがいい。駅前に店を構える、誰もが知っているチェーン店で、妙な独自性や過剰なこだわりを見せつけられてもねw 大手チェーン店には安心できる味が求められるのです。とはいえ、チェーン店のかつ丼としては上出来すぎでしょう。やっぱ富士そばはかつ丼だね。

カレーかつ丼セット

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2019年3月17日、07:02。もうね。自分でも呆れるしかないのです。

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富士そばでかけそば(温かいそば)を食べるのは3回目くらい。そもそも人生においてツユをはった温かいそばを食べること自体がほとんどありません。なぜなら好きじゃないからw そばは圧倒的にもりそば。断じてもりそば。

かけそばは関西人が食べたら卒倒しそうな濃さ。繊細なそばにこの濃さは好かん。バランスが悪い。これがうどんならいいんですけどね。富士そばのコロッケうどんは大好き。

乱切り蕎麦はもりに比べて柔らかめに感じます。もりそばで感じた食感の妙味が、かけそばになると軽減されます。やっぱりかけそばは好きになれないなぁ。

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カレーかつ丼。富士そばのカレーライスを食べるのは初めて。

富士そばが普通のカツカレーを提供しない理由はかつが揚げたてではないから。衣のサクッと感がないので、いっそのこと卵でとじ、ツユで煮ることを前提にしようと。このあたりの割り切りはさすがです。

とにかくまあ甘い。しかも甘めのかつ煮が乗っているので、甘さが一層増します。

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たるいので、こうしちゃいました。けど、さほど効果があったようには……。

このカレーライスは私が嫌いなタイプ。富士そばでカレーライス類は二度と頼まない。かけそば(温かいそば)も絶対頼まない。

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ベロベロに酔っ払った朝。二日連続で名代 富士そば 学芸大学駅前店に吸い込まれてしまったわけですが、これでわかったのは、富士そばはかつ丼セット(もり)の一択ということ。そばならね。

一択ではありますが、そのひと振りの太刀はあまりに痛烈。無慈悲。千鳥足をバッタバッタとなぎ倒す。私は二日連続斬られましたし、今後も斬られること必至。どう避ければいいのか研究せねば。

くっそ。富士そばめ。学大に余計な物を作りやがってw

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追記。やっぱりコロッケうどんはうまい。くっそ。富士そばめ。追記以上。

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追記。私が目黒区議会議員に当選したあかつきには「目黒区における富士そば新規出店規制および既存店の強制閉店に関わる条例(富士そば禁止条例)」を通します。くっそ。富士そばめ。追記以上。

DATA
店名名代 富士そば 学芸大学駅前店
住所東京都目黒区鷹番3-8-5
電話番号03-6276-3525
営業時間24時間
定休日無休
URL公式サイト

名代 富士そばの歴史

1966年、不動産業を営んでいた丹道夫氏が渋谷に「そば清」をオープン。これが富士そば1号店です(文化村通り、109の隣のくじら屋の向かい。2016年閉店)。1972年、ダイタンフード株式会社を設立して、立ち食いそば業に専念。そば清を富士そばに改称し、24時間営業を始めます。その後、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県で店舗を増やしていき、2016年時点で113店舗を展開しています。

丹道夫氏といえば作詞家・丹まさととしてもお馴染みです。富士そばで必ず流れている演歌は丹道夫氏が作詞。演歌歌手のポスターが貼られているのもよく見かけますよね。

深夜、いや早朝、酔っ払いつつ、そばができるのを待つ。その間に耳に入ってくる演歌。これがいいんだよねぇ。

名代 富士そばのグループ内競争

名代 富士そばはダイタンホールディングス株式会社のブランドですが、各店舗は7つのグループ会社が運営しています。

  • ダイタンフード株式会社
  • ダイタン企画株式会社
  • ダイタン食品株式会社
  • 池袋ダイタンフード株式会社
  • ダイタンイート株式会社
  • ダイタンミール株式会社
  • ダイタンキッチン株式会社

たとえば渋谷。道玄坂店はダイタンイート(株)、明治通り店はダイタン食品(株)、渋谷東口店は池袋ダイタンフード(株)、渋谷桜丘店・渋谷下田ビル店はダイタンフード(株)が運営しています。

各社は独立採算制を採っていますから、同グループではあっても、ある意味でライバル。互いに切磋琢磨することを目的に分社化したそう。

店舗にはある程度の裁量があり、店舗オリジナルメニューがあるというのも富士そばの特徴です。店舗ごとに味が違うというのもこのためです。物件を決めるのも各会社に任されているのだとか。

名代 富士そば 学芸大学駅前店ができるということは、ビルが建つ前、2018年5月には情報を掴んでいました。古いビルが解体されたのが2月なんですが、もしかしたらこの時点でもう決まっていたかもしれませんね。丹道夫氏は駅前、駅近の物件を抑えることが第一と言っていますし。ダイタングループ内で取り合いになっていた、とかだったりしてw

なお、2階は事務所として使われています。

名代 富士そば 学芸大学駅前店の外観から読み取れること

名代の意味

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名代は「なだい」と読みます。意味は名前を知られていること、評判の高いこと。自分で言うなよ、と思うかもしれませんがw、江戸時代に生まれた言葉だそうで、そばに限らず商売上の売り文句としてよく使われてきました。ニュアンスとしては「そこのお嬢さん、ほら、こちらが世に名の知れたあの美容クリーム!」みたいなw

そばに関連したことだと、そばの名産地でもある会津地方には古くから伝わる「蕎麦口上」というものがあります。地域によって多少違うようですが、結婚式などおめでたい席でそばを振る舞う(祝言そば)際に詠み上げられるのだとか。ここに名代という言葉が登場します。一例がこちら。

一つ 暇無しこの奴
二つ 蓋をばちゃんと取り
三つ 見事に盛り重ね
四つ 他所の村までも
五つ 五段の蕎麦なれば
六つ 無性にあがらんせ
七つ 名代のこの蕎麦を
八つ やたらと売り広め
九つ ここでのご相伴
十にとっくりとおあがり下されば
当家のご主人は申すに及ばず
買って奴を一同が
あな嬉しやとホホ敬って申す

転載元/会津大学:語学研究センター「蕎麦口上」

名代 富士そば創業者・丹道夫氏は福島県立磐城高等学校(いわき市)を卒業しています。会津とは離れていますが、同じ福島県ですから、蕎麦口上を知っていても不思議ではありません。もしかして、この蕎麦口上が店名をつける際のヒントになったとか?

生そばの意味

「生そば」にはふた通りの読み方があり、主にふたつの意味があります。

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ニューさがみや(下馬)の店頭にうっすらと残る前店の名残。「生そば」と書かれています

本来的には「きそば」と読みます。江戸時代、小麦粉を混ぜたそばが登場した際、従来のそば粉だけのそばを「生そば/きそば」と呼ぶようになりました。ただ、小麦粉を混ぜたそばもこれをマネしてすぐに「生そば/きそば」と名乗るようになります。

現在は昔の雰囲気を出すため、あるいは単に代々受け継がれているという理由で、看板や暖簾に変体仮名で「生そば」と載せていることがほとんど。ですから、「きそば(生そば)」という言葉自体に意味性はないというのが現状です。各店が好きに解釈して好きに謳っているだけ。なお、そば粉しか使っていないそばは現在、十割蕎麦と言うことがほとんどです。

もうひとつの読み方は「なまそば」です。以下は想像ですが、おそらく戦後にできた言葉じゃないでしょうか。乾麺に対して生麺(なまめん)という言葉があるのですが、そこから派生したのかな。あるいは「生そば/きそば」を「なまそば」と誤読し、意味も誤解され広がった? いずれにせよ、乾麺のそばではなく打ちたての生麺のそばですよ、蒸し麺や茹で麺ではなく生のそばをその場で茹でていますよ、というPRのために生まれた言葉だと思われます。

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毎朝、各店に直送される生そばを茹でたてにて提供しています。 立ち食いそばといえば、手間のかからない茹で麺・蒸し麺をイメージされる方も多いかもしれませんが、 「富士そば」では 一般の蕎麦屋さんと同じように「茹でたあとに水で洗ってそばをしめる」という手間をかけることで、美味しい生そばをお食べいただけます。

転載元/名代 富士そば:味へのこだわり

名代 富士そばの看板などに掲げられている「生そば」は「きそば」と読むようです。公式サイトのこの説明を読む限り、(原則的には)注文ごとに生のそばを茹でているということを言いたい言葉なのでしょうね。

「乱切り蕎麦」と掲げないワケ

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このふたつの画像は名代 富士そば 西小山店。すべてを調べたわけではありませんが、少なくとも23区内の乱切り蕎麦の店舗は看板や暖簾で「乱切り蕎麦」と大きく謳っています。ですが、私が見た限り、学芸大学駅前店では店外に「乱切り蕎麦」の文字は一切ありません。もしかしたら客の反応次第で普通のそばに切り替えることも視野に入れている? そうなった時に余計なコストがかからないよう「乱切り蕎麦」と書かないでおいている?

ちなみに乱切り蕎麦の店舗が登場し始めたのは2016年ごろでしょうか。特別な機械(押し出し製麺機)が必要で、また、同時に茹でられる量が限られる、乱切り蕎麦のほうが伸びるのが早いといったこともあり、どっと人が押し寄せるような大繁盛店では乱切り蕎麦の製麺機を導入しづらいということもあるようです。

ですから、単に評判を気にしているというだけではなく、客の入り具合、ピーク時の様子なども見ているのかもしれませんね。あくまでも想像ですが。

参考/【富士そばの秘密:第1回】お店によって麺が違うという噂は本当なのか、食べ比べてみた【東京ソバット団】

 

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