最近、黒いカレー(ブラックカレー)が流行ってますね。あちこちで黒カレーを見かけます。
黒カレーがなぜ黒いかというと、店によって違いはあるでしょうけど、基本的には
- 何日も煮込んでいる
- 玉ねぎやスパイスなどのロースト色
といった理由があります。両者は似たようなことですが。
では、実際に黒カレーを作ってみたいと思います。ちょっと手間はかかりますが、メチャクチャ簡単です。
以下で2パターンご紹介します。基本的には同じなんですが、パターン1はオーソドックスに、パターン2はミキサーを使います。できれば両方参照してみてください。
黒カレー(1)の材料
- 玉ねぎ 4~6個
- 牛肉(or 好きな肉) 1kg
- カレー粉
- 小麦粉
- 塩
- コショウ
- ニンニク、ショウガ(お好みで)
- バター
黒カレー(1)の調理工程
1.肉を煮込む
好きな肉を好きなようにカットして煮込みます。写真は牛バラ。黒カレーはコクが重要なので、牛肉がオススメです。
お湯が沸騰したらまずは普通に肉を茹で、アクを取り除いたら圧力鍋のフタを閉めて煮ていきます。お湯は肉がギリギリつかる程度で。圧力鍋で30分ほど煮込めば、トロトロになります。私は30分煮込んだ後、トロトロになった肉をさらにヘラで潰してほぐします。
しっかり肉の形を残したいなら、ひと口サイズにカットして、表面に焼き目をつけ、普通の鍋で煮込みましょう。
ちなみにこの圧力鍋はパール金属の4.5リットル圧力鍋。超超活躍しています。これがないとやってらんない、それくらい重宝です。
2.玉ねぎ炒め
カレー(特に欧風)作りでもっとも重要なのが玉ねぎ炒め。甘み、コクを出してくれます。
玉ねぎは荒みじんで十分です。薄いスライスでもOK。少し多めのバターで炒めると焦げにくくなるはずです。水分があって湯気が立つうちは強火で、しんなりしてからは中火で。30分程度炒めると写真のようになります。飴色になるまで根気よく炒めましょう。
バターを使いたくないということなら、塩を振って炒めるのがおすすめ。水分が出やすくなり、炒める時間を短縮できます。
3.カレー粉、小麦粉炒め
黒カレーのキモはスパイスのローストです。これによってカレーが黒くなります。
カレー粉と小麦粉を別々に中火くらいで炒っていきます。ちょっと焦げ臭くなるかもしれませんが大丈夫。カレー粉は写真のように濃い茶色になったらOK。小麦粉はもう少し色が薄いです。カレー粉と小麦粉を別々に炒る理由は、次の工程を見ればおわかり頂けるかと。
今回使ったカレー粉はインデラ・カレー(ナイル商会)。某大手食品メーカーの有名なカレー粉は、いろいろ余計なものが入ってるので好きじゃないです(カレー粉自体に小麦粉も入っていたり)。
また、個人的にクミンが好きなので、クミンパウダーも混ぜました。そして、大量の唐辛子も。
ちなみに、カレー粉もガラムマサラも各メーカーが勝手にそう呼んでいるだけで、これらに明確な定義があるわけではありません。好みのスパイスミックスを使って下さい。
4.混ぜ合わせる
肉の入っている鍋に玉ねぎ、カレー粉を入れます。カレー粉は焦げ茶ですが、鍋に入れた瞬間、黒くなります。サラサラ系がよければ小麦粉はなしで。とろみがほしければ小麦粉を少しずつ加えて調整します。
小麦粉をそのまま入れるとダマになりそうですが、大丈夫。しっかり炒って、熱い鍋に少量ずつ加えていけばダマになりません
5.ひと晩寝かせ、味を決める
作った直後は焦げっぽさが強いです。食べられなくはないですが、ひと晩寝かせるとまろやかになりおいしくなります。
ひと晩寝かせたら、浮き固まっている余分な白い脂を取り除き、ひと煮立ちしたら塩を投入。意外と多めで大丈夫。なんか味がぼやける、いまいちパンチがない、そんな時はだいたい塩が少な過ぎです。塩分を控えたいということであれば、コンソメなんかを入れてもいいかもしれません。あとは好みですり下ろしたニンニクやショウガ、コショウなどを加えましょう。
おおよそ味が決まったら、適宜、煮詰めて好みの濃度にして下さい。
はい、完成。香ばしくて味わい深い、甘くて辛い黒カレー。
玉ねぎを炒めるのが少々手間ではありますが、とても簡単です。
もちろん具材は好きなものでOK。こちらはナスを入れました。肉は豚肉。
ある日の黒カレー2日目はスープカレーぽくしてみました。
黒カレー(2)の材料
- 玉ねぎ 3個
- にんじん 中1本(お好みで)
- カレー粉
- 塩
- コショウ
- ニンニク、ショウガ(お好みで)
ハンバーグ黒カレーを作ろうとしているので、上記材料に肉類を挙げてません。もし肉を入れたければ、お好きな肉をご用意ください。
黒カレー(2)の調理工程
野菜類を炒める
玉ねぎのスライス、すりおろしたニンジン、ニンニク、ショウガを炒めます(塩を小さじ1)。私はカレー作りにはだいたいニンジンを入れます。甘みが出ていいんです。
まだまだ。
10分後。まだまだです。ずっと強火。
途中で冷凍保存しておいた鶏皮を入れました。うまみを増やすためです。もちろん入れなくてもOK。
20分後。水分がほとんどなくなってきたので、焦げ付かせないため、そしてフライパンのフチや底についたもの(うまみ)をこそげ落とし溶かすため、水を少し足します(デグラッセ)。
2、3度水を足しては煮詰めを繰り返し、炒め始めから30分後にはこんな感じになりました。これでいいでしょう。
炒めたものをミキサーにかけてペーストにします。
フライパンは洗いません。そのまま使っていきます。うまみがついてますから、洗うのはもったいない。
ペーストをフライパンに戻します。これでペーストは完成です。
もし肉を入れたければ、フライパンで肉を焼き(or煮込み)、そこにペーストを戻してください。
次にスパイスのローストです。今回はこのようなミックススパイスを使いました。
火をつける前にフライパンにスパイスを出します。
最初はこんな感じ。中火で煎っていきます。
最初はさほど色は変わりません。けど、スパイスの水分が飛び切ったら、一気に色が変わり始めます。そうなったら火を最弱にして、場合によってはフライパンを火から離して煎ります。
ちょっと焦げ臭くなるかもしれません。けど大丈夫。
煎ったスパイスと野菜ペーストを混ぜ合わせます。
弱火で両者をなじませ、塩で塩分調整。塩は思ったよりも多めになるはず。味がぼやけてるなぁと思ったら、それは塩分不足。塩のほか、ソースや鶏ガラスープの素を入れてもOK。
水分が多ければ煮詰め、少なければ足し、好みのゆるさ・濃さに調整したら完成です。
ひとつだけ注意点を。水分量が多ければ、その分、色合いは薄くなります。ブラック感を出したければ、水分量は少な目がいいでしょう。
ハンバーグ黒カレーにしてみました。
「こだわりオヤジが作るクセつよカレー」ってあるじゃないですか。ロッジ風の店だったりするんですよね、そういうのってw そんなカレー。香ばしくて奥深い黒カレーになりました。
1日目でもおいしいです。けど、黒カレーは2日目に化ける。
おまけ:黒カレーが余ったらカレーうどんに
カレーが余ったらカレーうどん・カレーラーメンに。飽きずに食べられます。
作り方は簡単。ダシ、醤油、水を入れるだけ。