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東紅苑/とうこうえん(学芸大学)は学大住人みんな大好き。丁寧な仕事が施された肉、料理の数々は家族や友人たちとの特別なひと時に花を添えてくれます。

学芸大学駅界隈を地元とする人たちが家族や友人たちと特別な日を過ごすとなると、特別なお店に集います。たとえばサンライズとかすし屋の芳勘とか。

こういうお店に指名されるのはとても名誉なことです。歴史があって、昔から地域の人たちに愛されていて、おじいちゃんから孫まで一同に会せて、スペシャル感のある贅沢を味わえる。これだけの条件をそろえているお店はそうそうありません。

特に、この界隈のご年配方は舌が肥えてらっしゃいますからね(金もあるw)。時代も時代。うまいもんをいっぱい食べてきて、それでもなお通うお店ってのはすごいですよ。

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学芸大学駅から徒歩1分。西口商店街の一本裏にある焼肉屋・東紅苑(とうこうえん)もそんなお店の内の一軒です。

正確にはわかりませんが、30年ほどの歴史だそうです。肉の卸もやっているといった情報もありますが、こちらも直接聞いたわけではないのでよくわかりません。

私は行ったことがあるのですが、連れはまだ一度も行ったことがありません。ですから、二人の予定が合いやすい週末に何度か二人で行ってみました。けど、毎回「今日は予約でいっぱいで」「9時からなら」と言われて断念。口開け早々に行っているのに、です。いやはや人気だ。

こうなると意味不明な意地が発動します。なんとしてでも予約を取らずに行ってやりたい。先々週も先週もだめだった。さて今週は。

「7時半まででしたら大丈夫です」

やったねw 連れと二人でほくそえみます。

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店内にはテーブル席と奥は座敷だったかな? 歴史が長いのにとてもキレイなお店です。

まずはつまみ系から。

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白菜キムチ、サラダ菜ムンチ(ごま油と醤油のドレッシング)。胃を活性化させ食欲を増進させる二品。サラダのドレッシングが超おいしい。

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白センマイ。これもうまいんだよなぁ。もともとはねずみ色のセンマイですが、たぶん皮を剥いでるんですよね。こうすることで独特のクセが軽減されて、食感もわずかに柔らかくなる。酢味噌のようなタレをたっぷりつけて食べるんです。コリコリでうまーい。大好き。

さて、肉です。以下はすべて一人前ずつです。

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カルビとロース。東紅苑の肉はその時によって仕入れが変わります。この日は常陸牛、山形牛、仙台牛などなど。並のカルビ・ロースがどの牛だかはわかりません。わかりませんが、だいたい並でも十分。というのが幾度か東紅苑へ行って得た経験則。もちろん上も特上もおいしいんですけどね。

ロースは赤身肉のうまみがしっかり出ています。ササッと表面を炙る程度で頂きます。ロースは焼き過ぎが一番いかんのです。

カルビは脂がしつこくない。両サイドに脂がついていますが、肉にはサシがそれほど入っていません。ですから、脂と肉のバランスがちょうどいい。いや、カルビにしては肉の味わいが強い。脂の甘みではなく肉のうまみがしっかり味わえる両者です。うまっ。タレもおいしいなぁ。

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実は東紅苑では初めて頼んだかも。ハラミ。漬け込んでません。つまり、ハラミの味がするんです。何を当たり前のことを、と思うかもしれませんが、ちゃんとハラミの味がするハラミってそう多くないんですよ。だいたいタレに漬け込んで、タレのうまみで食わそうとしますからね。

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そして忘れちゃいけない、この仕事。ハラミもそうなんですが、写真だとこっちのほうがわかりやすいので、写真はカルビにしておきます。

丁寧に包丁が入っています。だから柔らかい。ロース、カルビもそうなんですが、ハラミでそれを一番感じました。

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奥はお子さんの誕生日パーティーをしてるのかな。2、3家族が合同で「お誕生日おめでとー」みたいにやってます。隣はおじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、お父さん、子供が二人。超絶大きな皿にロースが一気に五人前! 壮観。写真を撮らせてもらいたかったくらいw いいねぇ、祖父母と孫が一緒に焼肉。幸せそうだ。

こちらは二人。ですから、頼む量は少しずつ。そして、特に並を頼む際は一人前ずつ頼むようにしています。なぜならね。

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追加で並カルビを一人前。どうですか? 上の最初に頼んだカルビと明らかに違うでしょ? カルビといっても部位によって、あるいは同じ部位でも場所によって、サシの入り方、脂のつき方が違います。場合によっては牛自体も違うかもしれません。こうしてバラけて出てくる可能性が高いので、私は一人前ずつ頼むようにしています。あくまでも並の話ね。

先ほどのカルビより全体的に脂が乗っています。こちらのほうがコッテリ。同じカルビなのに二度おいしい。ふふふ。

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〆のユッケジャンクッパ。改めて食べてみて、ちょっと驚きました。深みがあってうまみがあって、とてもおいしい。だけど、もう少し複雑なコクを感じさせます。香ばしいような感じ。これは想像なんですが、牛肉をしっかり焼いて煮込んでるんじゃないかなぁ。余分な脂を落としつつ、メイラードのうまみをガッツリ出しているような気がします。

サラダのドレッシング、肉の飾り、白いセンマイ、ユッケジャンクッパのコク、すべてにおいてそうなんですが、ああ、手をかけているなぁという印象です。きっちりと仕事が施されている。

もしかしたら、あまり気づかれないかもしれない。普通に食べて普通に「おいしいね」で終わるような、地味と言えば地味な焼肉と思われるかもしれない。でも、しっかり目を凝らせば、あちらこちらに店の肉・料理に対する真摯な姿勢が垣間見えます。職人なんだなぁ。

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会計をしてもらう際に食後のアイスクリームがサービスで出てきました。バニラ、抹茶、レモンだったかな? 私はバニラ、連れは抹茶をチョイス。おいしっ。

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普段使いはもちろん、何かの記念日やお祝いでも利用できます。ご年配から子供まで誰もが喜ぶ、地元の人たちはみんな大好き東紅苑。ありったけの敬意を込め、当ブログ、学芸大学タグ300件目の節目となる記事にしてみました。

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