実質、揖保乃糸?お手軽にゅうめんセット
今回ご紹介するのは「だし薫る にゅうめん」です。お湯を注ぐだけでできるにゅうめんと麺つゆのセット。こちらは3セット分ですが、1セットでも販売されています。
下馬一丁目にある「のむ天然おだし」の専門店・雅結寿(みやびゆいのじゅ)で購入しました。雅結寿に関してはまた後ほど。
麺つゆの製造者は有限会社田中醤油店、麺の製造者は揖保乃糸の生産者でもあるマルキ株式会社(※)。マルキ株式会社は「揖保乃糸 まるきにゅうめん」や「防災食 揖保乃糸」という商品を製造・販売していて、雅結寿のだし薫る にゅうめんの麺はこの同等品だと思われます。いわゆるOEMですね。
ただ、雅結寿のだし薫る にゅうめんは揖保乃糸と明記していません。揖保乃糸の製造者は兵庫県手延素麺協同組合。同組合とマルキの間の契約上の問題で、OEMでは揖保乃糸と謳えないのでしょう。あくまでも私の想像ですが。
※揖保乃糸は約400の生産者が作っていて、兵庫県手延素麺協同組合がこれを取りまとめています。詳細は以下の記事をご覧ください。
そうめん(乾燥)と麺つゆのセット。
一度茹でたそうめんを乾燥させています。ですから法律上(食品表示基準)、この商品はそうめん/手延べそうめんではなく、即席めん。
丼に即席めんを入れ、規定量のお湯を注いでラップをして3分待ち、麺つゆを加えれば完成です。
麺は柔らかめ、醤油がしっかり
麺は普通の手延べそうめんとほぼ同じです。ただ、柔らかめに茹でられていて、コシはほとんど残っていません。実情はわかりませんが、なんとなく柔らかい揖保乃糸という感じがします。
汁はさすが醤油メーカーの作る麺つゆです。醤油がしっかり。と言っても、カドが立っているわけではありません。まろやかな醤油の風味がとても深い。ここまで醤油の風味がしっかりしていてもまろやかに感じるのは、それだけダシも強いということなんでしょうね。
数口食べて、大葉を乗せてみました。出汁がおいしいので、あまりごちゃごちゃ入れ過ぎるのはどうかと思いますが、これくらいはトッピングしてもいいかもしれません。
後日、干しえびをちょっと入れて、油分もちょっと。これくらいでちょうどいい。
ところで、雅結寿のだし薫る にゅうめんを食べて思い出すのは、同じく即席にゅうめんの家庭画報のえびめん(雲仙きのこ本舗)です。
家庭画報のえびめんは単なるにゅうめんではなく、即席めんにした妙味が食感にあります。一方、雅結寿のだし薫る にゅうめんは普通ににゅうめん。それ以上でも以下でもない。なんなら、私の好みからすると、少し柔らかすぎる。これだったら揖保乃糸を自分でにゅうめんにした方がいいな。
味だけで言うなら、断然、圧倒的に家庭画報のえびめんのほうが上です。とは言え、家庭画報のえびめんは1食648円、雅結寿のだし薫る にゅうめんは1食307円。ここまで値段が違いますし、内容物にも差があるので、商品としてどちらのほうが優っているとは言いづらくもあります。
雅結寿のだし薫る にゅうめんは特に汁がおいしかったです。パッケージもきれい。プレゼントにいいかもしれませんね。柔らかめのにゅうめんが好きという方にもいいと思います。
ただ、そうめんマニアがそうめんという観点から見るなら、少し厳しく星3としておきます。
雅結寿はだし専門店
下馬一丁目の交差点のすぐ近く、三宿通り沿いに「のむ天然おだし」の専門店・雅結寿(みやびゆいのじゅ)があります。運営はボニートジャパン株式会社。
もう少し北、世田谷公園の入り口前で2015年12月25日に創業。2023年2月15日、現在地へと移転してきました。
出汁そのものもありますし、出汁を活用した加工品もあります。今回ご紹介しただし薫る にゅうめん以外にも、「これはプレゼントにいいな」と思うような商品がいっぱいありました。
どの駅からも遠いのですが、三軒茶屋、池尻大橋、祐天寺、学芸大学界隈にお住まいであれば、自転車ですぐ。機会がありましたら、のぞいてみてはいかがでしょうか。
名称 | だし薫る にゅうめん |
原材料名 | 麺の原材料:小麦粉(国内製造)、食塩、食用植物油 |
販売者 | ボニートジャパン株式会社 |
製造者 | マルキ株式会社 |
評価 | ★★★☆☆ |