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BEX BURGER 学芸大学前店のシンプルなハンバーガーは素材を活かした自然なおいしさ。ファストフードとグルメバーガーの中間をうまく突いた価格・クオリティでした。

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学芸大学駅から徒歩2分。西口商店街沿いにBEX BURGER 学芸大学前店(ベックスバーガー)というハンバーガー店があります。2022年2月5日にオープンしました。

※2022年8月11日追記:2022年8月10日に閉店しました。追記以上

学芸大学前店というけったいな店名(※1)にムズムズするのですが、それはさておき、運営はベックスバーガー株式会社(代表取締役:花光雅丸氏)。吉祥寺店に続く2号店です(※2)。運営会社に関しては後述。

※1 普通に学芸大学店としておけばいいのに。あるいは学芸大学駅前店とか。ちなみに学芸大店という言い方もムズムズします。

※2 2021年11月~2022年2月、BEX BURGER ラボ店(南相馬市)も期間限定でオープンしていました。ロボットで調理をするという実証実験店。

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BEXはBest Experienceの略。「顧客に最大価値を届けたい」という想いが込められているそう。

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店内には壁際のカウンター席が8席、4人掛け×2、2人掛け×2のテーブル席があります。席数はそこまで多くありませんし、このご時世ですし、テイクアウトしていく人のほうが多いように見えます。

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メニューはいたってシンプル。わかりやすい。

ハンバーガーは6種あるように見えますが(実際に6種ではあるのですが)、結局、パティが1枚か2枚か3枚か、チーズありかなしかという組み合わせ(3×2=6)。これにお好みでトッピング(厚切りベーコン、エッグ、チーズなど)。セットにするならポテト、ドリンクのサイズを選びます。

サイドメニューはハンバーガー、フライドポテト、チキンナゲット。BEXバーガーとサイドメニューのハンバーガーの差は野菜(レタス・トマト)の有無かな?

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ドリンクはセルフです。

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注文したら、受付番号付のレシートをもらいます。席で待つこと約5分。番号が呼ばれたらカウンターへ。レシートの番号を提示して、商品を受け取り、氷入りの透明カップにコーラを注ぎ席に戻ります。

素材のおいしさが前面に出ているシンプルバーガー

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こちらがBEXダブルチーズバーガーセット(1000円)。

BEX BURGERのBEXダブルチーズバーガー

一瞬、「ちょっと小さい?」とも思ったのですが、バンズの直径はおそらくマクドナルド等と変わらないと思います。

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画像転載元/BEX BURGERインスタグラム

ひとつ面白いことに気づきました。学芸大学店の具材はパティが上、野菜が下。一方、吉祥寺店や公式の写真(メニュー写真)は野菜が上、パティが下。なんでだろ。バンズの形状からして、私が上下逆にしていたとは思えないのですが……。

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バンズはふんわりでほのかな甘み。パティは最低限の塩味で肉の味がしっかり感じられます。野菜はフレッシュ。

マクドナルドのようなジャンクで強いフレーバーはありません。かといってグルメバーガーのようなリッチな味わいでもない。とにかくシンプル。けど、バンズ、パティ、野菜、それぞれの素材のよさがしっかりわかり、ナチュラルなおいしさがあります。私は物足りなさを感じませんでした。

まあ、コショウなのか塩味なのか、あるいは何らかのソースなのか、もうちょっとパンチがあってわかりやすい"おいしさ"があれば、もっと広い層に受け入れられやすくなるかなとも思いますが、私はこれくらいでいいです。このあたりは好みですね。ちなみに私はマクドナルドも大好きです。

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BEX BURGERのフライドポテトは細め。私が好きなタイプです。印象的なのはじゃがいも自体のクオリティ。ちゃんとじゃがいものおいしさが出ています。端の薄くなった部分はカリッ、中央はふっくら。塩もビシッと決まってていい。フライドポテトもおいしかったです。

ファストフードだけどグルメバーガー

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マクドナルドのダブルチーズバーガーセットは640円です。学芸大学のグルメバーガーショップ、マーベリック ハンバーガー トーキョーのベーコンチーズバーガー(ドリンク&フライドオニオン付)は1320円。BEXダブルチーズバーガーセットの値段はまさにこの中間になります。値段だけじゃありません。クオリティもマクドナルドとグルメバーガーのちょうど中間。

運営者は「ファストフードだけどグルメバーガー」と謳っています。このゾーンにどれだけニーズがあるかという……。どうなんでしょうね。ジャンクとグルメの狭間を狙っているのはわかりますし、そういう意味ではよくできてるとも思いますが。

口コミで気になったこと

気になることが1、2点。

各種サイトの口コミを見てみました。テイクアウト勢からの評判がすこぶる悪い。その理由もわかる気がします。私は店内で作りたてをすぐ食べました。けど、テイクアウトして30分後に食べていたらどうだったか。口コミによく見られる通り、トマトからの水分がバンズをふにゃふにゃにさせていたかも?

ここで「あっ」と思うことがありました。テイクアウト専門の吉祥寺店は野菜・パティの順。イートイン/テイクアウト両方ある学芸大学店はパティ・野菜の順。ここか? 学芸大学店でもテイクアウトの場合は野菜・パティの順に挟めば、こういう不満はある程度解消されるんじゃね? そういうことじゃないのかな。

もうひとつ、「味が薄い」という感想も散見します。これも想像できなくはない。シンプルなハンバーガーですから、特にチーズなしだと薄味過ぎると感じる人もいるかもしれません。あるいはダブル・トリプルではなく、シングルのBEXバーガーだと、パティが少ない分、相対的に味わいも穏やかになるでしょう。

薄味が苦手ということであれば、風味・塩味の強い厚切りベーコンをトッピングするのがいいかもしれませんね。BEXチーズバーガーセット(750円)に厚切りベーコントッピング(150円)だと900円。さらにエッグ(半熟卵)を追加しても980円。

あ、BEXダブルチーズバーガーセットよりこっちのほうが魅力的じゃん。もし次回行くとしたらこれだな。

BEXチーズバーガーにベーコン・エッグトッピングの一択

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約1ヶ月後、BEX BURGER再訪。

連れが頼んだのはBEXチーズバーガー、マッシュルームトッピング(120円)。今回はトマト、パティ、レタスの順。インスタ等で他の人の写真を見てみても、順番はバラバラ。どうなっとんねん。

「マッシュルームはどこにあるの?って感じ。トッピングの意味がない」

と連れ。私も食べました。マッシュルームだけを食べたら、しっかりと味がついていておいしいです。けど、ハンバーガーと一緒に食べるとマッシュルームがほとんど感じられません。

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私が食べたかったBEXチーズバーガー、厚切りベーコン(150円)、エッグ(80円)トッピング。

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ベーコンのロースト香がもっとあればいいとは思いましたが、ベーコンのうまみ、塩味がパンチを出してくれます。そしてエッグによって食べ応えも出る。

こりゃうまい。先日食べたBEXダブルチーズバーガーより断然こっちのほうがいい。しかも値段はこっちのほうが20円安い。

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はい、正解が出ました。BEX BURGERではBEXチーズバーガーにベーコン・エッグトッピング。これ一択です。

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こちらも気になってたチキンナゲット(250円)。ソースはケチャップかマスタードが選べます。衣はパリッパリで、肉はしっとりで塩味もばっちり。鶏の味もちゃんと感じられます。いいねぇ。うまい。ちなみに、鶏の味なんてまったくないマックのチキンナゲットも大好きです。

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相変わらず評価は二分されてます。マイナス評価のほとんどはベチャベチャになるということ。この点を気にしながら食べてみたのですが、確かに想像はつきます。テイクアウトだとそうなるかもしれませんね。

店内で食べていても、最後の方は下のバンズが野菜の水分なのか肉汁なのかによって、グチョッとなりました。バンズがまた水分をよく含みそうな感じなんですよね。

ただ、私は嫌には感じませんでした。まあ、これくらいは別に……。

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あと、フライドポテトが焦げてるか、しなしなでまずいという感想も見受けられます。私が食べたフライドポテトは焦げてるってことはなく、前回同様、カリカリでジャガイモのおいしさがしっかりと感じられました。

なんでしょね。イートインかテイクアウトかの差もあるのでしょうけど、仕上がりにムラがある?

いずれにせよ、私は2回とも満足できました。また来たいとも思えました。連れもマッシュルームトッピングはナシだけどおいしい、1500円するグルメバーガーよりこちらを選ぶと言ってました。

みなさんはどうでしたか?

BEX BURGERができるまで

2001年、カフェ・カンパニー株式会社創業(創業者&現代表:楠本修二郎氏)。2006年、株式会社subLime創業(創業者:花光雅丸氏・現代表:奈良正徳氏)。2019年、両社の純粋持株会社としてGYRO HOLDINGS株式会社(ジャイロ ホールディングス)発足。楠本氏と花光氏が共同で代表に。

2021年5月15日、subLimeがテイクアウト専門ハンバーガーショップ、BEX BURGER 吉祥寺店をオープン。

2021年11月1日、資産運用会社・PAGが資本参加。楠本氏と花光氏はGYRO HOLDINGSの代表から引き、前者は引き続きカフェ社の代表として活動し、後者はベックスバーガー株式会社を設立。という流れです。

余談ですが、この物件はもともと魚角 学芸大学店でした。同店はsubLimeが運営していました(2012年、レインズインターナショナルより譲渡)。ですから、ざっくり言えば(ほぼ)同社による業態変更のようなものです。

飲食M&Aという観点からすると、学芸大学だとガーデングループ(肉寿司)、三光マーケティングフーズ(Dr.Meat)あたりが似たようなアレですね。

参考サイト

SHOP DATA

学芸大学の全飲食店リストバナー