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田舎料理 あきた(西小山・武蔵小山)の女将さんの温かい気遣いが、名店を老舗にする

よさげな居酒屋はないかとフラフラしていてら……。

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こんな店を発見しました。居酒屋好きの心をくすぐる素晴らしい外観。入らざるを得ません。

西小山駅、武蔵小山駅から徒歩15分弱。学芸大学駅からは20分ほど。円融寺通り沿い、例の五叉路近くにある居酒屋・田舎料理 あきた。店内はL字のカウンターと小上がり。秋田を感じさせる調度品やメニューがたくさんあります。夕方の早い時間でしたが、すでに4人の常連さんがいらっしゃってました。

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お通しはコールスローでした。さっぱりとした味付け。ご年配の常連さんが多い店は薄味ですね。お茶割を飲みつつ、揚げ出し豆腐を注文しました。面倒くさい料理なので、一見がいきなり注文するのにはふさわしくないかもしれませんが、ちょうどイカゲソを揚げていたので、ま、ついでにいけるでしょう。

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揚げ出し豆腐のダシは結構濃い目。ミョウガと大根おろしがとてもいいですね。おいしいです。そうしたら……。

「これ、多く揚げちゃったから、もしよかったらどうぞ」

他のお客さん用に揚げていたイカゲソをこっそり出してくれました。なるほど。

イカゲソを揚げ始めてから揚げ出し豆腐を注文しました。イカゲソを揚げる時点で、気を遣ってちょっと多めに揚げてくれてたんですね。私の一品目の注文が遅かったから。

そう考えると、濃い目の揚げ出し豆腐のダシにも合点がいきます。ここまで気の遣える方。みんなが口にするコールスローはサッパリ目ですが、若い人には濃い目がいいだろうとの判断で、揚げ出し豆腐は濃い目に作ってくれたのでしょう(私の実年齢はそう若くないのですが)。ご年配の方にはもっと薄く作っていたはずです。細かいところにまでよく気の効く女将さんだ。すてき。

常連のお姉さん二人は快活で下町の人って感じ。男性3人は丁々発止で仲よくやりあってます。時折ボソっとつぶやくかわいいお父さんは、この中では一番上の方でしょうね。途中からやってきたアルバイトの女性も、とても元気で明るく、好感が持てます。

こうして田舎料理 あきたを紹介するにあたり、ネットで住所やなんやらを調べようとしたら、吉田類氏も「酒場放浪記」で来てました。くっそ。吉田類氏の来た店に行くと、なんだか負けた気分になるのはなぜ?w しかも、吉田類氏と同じ席じゃないか!w

吉田類の酒場放浪記:#290 西小山「田舎料理あきた」

昭和63年創業ということは、今年で27年ですか。こんなに素敵な女将さん、常連さんがいて、料理もおいしければ、そりゃ長く続きますわな。

最寄駅は西小山ですが、武蔵小山、学芸大学からも歩いて行ける距離。目黒通りより南にお住まいであれば、すぐ行けます。とても素敵なインディーズ居酒屋です。ぜひ一度、寄ってみてはいかがでしょうか。

――秋田の店なのに、秋田っぽいものは何も注文しなかったなぁ。今度行った時は、秋田らしいものを頼んでみよう。

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