田靡製麺株式会社(たなびきせいめん)の塩分ゼロ 極細素麺。イオンスタイル碑文谷(学芸大学)で購入しました。
開封して香りをかいでみたところ、ほぼ無臭。とても細く、張りがあってしなるのですが、機械麺にあっては珍しいタイプです。
表示通り1分半茹で、まずは何もつけずにそのまま食べてみます。
……味がない。塩は含まれていないので、塩味がないのは当然。けど、小麦の味すらしない。ついでにコシもなくムニッとしています。もったり。ごわついているのも気になるなぁ。
続いて麺つゆにつけてみます。麺つゆの味しかしません。
「水を食べてるみたい」
と連れ。なるほど確かに。いやぁ、こんなにまずいそうめんも久しぶりだ。
ここで「あれ?」と思うかもしれませんね。味がないのにまずいとはこれいかに。けど、決して矛盾することじゃありません。おいしさは味だけで決まるわけではないからです。たとえば歯ごたえ、舌触り、大きさ、形状、硬さ、温度。こうしたものもおいしさに影響します。「冷めたらまずい」ということを誰しもが一度は経験しているでしょう。
このそうめんも、しっかりとした強いコシがあれば、もしかしたらまだましだったかもしれない。けど、コシもなけりゃ味もない、そんなものを口にしてもまずいとしか。
「塩分ゼロ」「減塩」といったことを大きく謳っているそうめんをたまに見かけます。だいたいおいしくないですし、このそうめんでもそれが実証されました。
※塩を使わず小麦粉だけで作っているそうめんは珍しくありません。機械麺ではよくあること
なお、塩を使っているそうめんの塩分量(茹でたあと)はそうめん100g(2束)中約0.5gです。厚生労働省は成人の一日の塩分摂取量の目標値を7、8gとしています。WHOは5g。一食で0.5gというのはまったく気にするような塩分量ではありません。
ですから、「塩分ゼロ」「減塩」といった謳い文句を健康に紐づけてアピールするのはトンチンカン、的外れ。もっと言えば、ない不安を煽るわけですから、消費者を騙しているとさえ感じます。
このそうめんは健康云々とは表記していません(健康というタームを使うのは法的に問題がある場合も)。ただ、国立循環器病研究センターの「かるしお」というプロジェクトに乗っかっています。どうにかして他社製品と差別化を図りたいということなんでしょうけど、消費者に誤解を与えかねない宣伝文句を引っ提げ、クソまずいそうめんを作るのですから世話がない。
「食塩なしでもこんなにがんばって作ってみました!」
はいはい、無駄な努力乙。
田靡製麺の早ゆで素麺 極細 播州素麺もおいしくなかったしなぁ。そしてもっと言えば、播州そうめんはここなんですよね。おいしいものはそれなりなんですが、まずいものが結構ある。
おいしいそうめんの選び方という記事にも書いたのですが、そうめんの味(アベレージ)は、
三輪>>>>島原>播州
三大素麺の中で播州が一番劣る。揖保乃糸に注力しているからそうなるのかも?
まあとにかく、塩分ゼロ 極細素麺を二度と買わないのはもちろん、田靡製麺のそうめんも私は二度と買いません。よくまあそうめんをこんなにまずく作ってくれたなぁ。腹が立つ。
名称 | 塩分ゼロ 極細素麺 |
原材料名 | 小麦粉 |
製造者 | 田靡製麺株式会社(たなびきせいめん) |
評価 | ★☆☆☆☆ |