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BAR ALL's(学芸大学)は料理も豊富なダーツバー。友達の家で飲んでるような気分にさせてくれる居心地のいいカジュアルなバーです。

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学芸大学駅から徒歩10分。東口商店街を抜け、バス通り(都道420号線)をまっすぐ行くと、目黒郵便局交差点の手前にBAR ALL'sというバーがあります。焼酎BAR SSSの上です。

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急ならせん階段を上るわけですが、上り口にこのような看板が出ています。こういうの嬉しいですよね。入る前にだいたいどれくらいの価格かがわかるのはありがたいです。

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小さな2人掛けテーブルもあるのですが、基本的にはカウンターです。ダーツもあります。全体的にアメリカンな感じかな。

「はじめまして、ですよね」

「はい、はじめまして」

「こちらにはどうして」

「下のSSSにはたまに行きますし、隣の天ぷら カブにも行くので、ずっとこちらが気になってたんです」

店主は私と同い年くらいでしょうか。明るく親しみやすいマスターです。

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メニューがとても面白い。料理の種類の多さにも目が引かれますが、特徴的なのが価格です。ドリンクは50円刻みで550円~700円。料理はすべて下二桁が80円。計算しやすいし、釣り銭も用意しやすいw

価格設定も絶妙です。テーブルチャージが300円ですから、3杯飲むとしたら1杯あたり+100円という計算になります。多く飲んでもらえるとそれだけ"割安"になる、と。どのバーでもそうなんですが、ただ、550円という1杯の価格と300円というチャージがとてもいいラインを突いていると感じます。

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1杯目はジントニック。短いグラスなのですが、太めで氷もギッチリ詰まってないので、細いロンググラスと量は変わらないと思います。この気取らない感じがお店の雰囲気に合っているような。

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ジントニックを飲みながらバックバーを眺めます。ハードリカーからリキュールまで満遍なくそろっていて、バーボンが少し多め。やはりアメリカンな感じ。お、祝8周年という花があるぞ。

「そこに8周年とありますね。ということは……2009年ですか?」

「2010年ですね。SSSさんと同じくらいです」

この物件も隣の天ぷら カブの物件も、もともとは1階が店舗、2階は住居(オフィス?)だったんですが、背後の補助26号の拡張工事のため、削り取られることになり、それを機会に完全な店舗物件となりました(たぶん)。

「学芸大学にお住まいですか?」

「はい」

「じゃあ学芸大学駅の付近でよくお飲みに?」

「ええ」

「ふたつに分かれますね。学芸大学で飲む人と、学芸大学ではほとんど飲まない人」

「そうですか。ただ、来るお客さんは地元の方が多いんじゃないですか?」

「この辺りはそうですね。カブさんは違うでしょうけど」

いい店がこんなにある街に住みながら、それを最大限に享受しないってのは、私から言わせればもったいない限りw

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お客さんのお土産、牛タンせんべい。サクッとうまい

私のあとにやって来た常連さんはパスタを注文。小さなコンロでフライパンをガシャガシャ鳴らしながら作っているバーの料理って、なーんかうまそうに見えるよね。狭くてちょっとかがみながら料理する店主の後ろ姿を見てるのもなんか好きw

「ダーツはおやりになるんですか?」

「いえ。ハマった時期もあったんですが、結局うまくならなかったですねぇ」

「一応、ダーツを置いてますし、17年やってるんですが、彼には30連敗してますw」

「それだけうまいってことなんですね」

「いえいえいえ」(常連さん)

のちほど他所で聞いたのですが、マスターはここで店をやる前、学芸大学駅近く(高架下?)で働いていたこともあるとかないとか。移転? ちょっと不確かです。

2杯目は久々にあいつをいってみるか。

「ブラッディメアリーをお願いします」

「塩やコショウは入れますか?」

「コショウをお願いします」

「タバスコもありますがw」

「お願いしますw」

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ほぉ。自分で自分好みにできるのね。タバスコを10振り。普通は5滴ほどなのですが、辛いのが飲みたいときは10滴。

もう20年近く前になるかな。通っていたバーでブラッディメアリーを本当によく飲んだ。どれくらい飲んだかというと、ある晩、5滴から始めて、一杯ごとに1滴ずつ増やしていって、どこまで飲めるかを試したことがあります。結果、20滴まで行ったのですが、それはつまり15杯飲んだということ。辛さより酔いで参りましたw 若気の至りとはまさにこれ。まあ、それくらい飲んだ、それくらい好きだということです。

なーんてことを思い出したのは、このお店の雰囲気がなんかね。懐かしさを感じさせるんです。パーソナルな感覚なので、誰しもがそう感じるってわけじゃないでしょうけど。

なんでだろう。よくわかりませんが、とても心地いい。落ち着きます。もともとが住居だったからというわけでもないのでしょうけど、なんか家ぽいのかなぁ。友達の家で飲んでる気分?w

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それにしてもです。

学芸大学駅周辺にはググっても情報がまったく出てこない飲食店が5軒ほどあります。その内の一軒がBAR ALL's。これがとても不思議。

なかなかの人気店だと思います。9年目です。なのにネット上に情報が皆無。確かに、私が学芸大学に越してきた5年前、そういうお店もチラホラありました。けど、さすがに最近はそんなお店も少なくなりました。そして、他の4軒は情報がないというのも理解できるのですが、BAR ALL'sがそうだってのが摩訶不思議。客層は若くSNSなどもやっていそうなのに。こんなに居心地のいいバーなのに。

「ごちそうさまでした」

「帰りは感じ方が違うので、階段にお気を付けください」

年に何度か転げ落ちる人もいるんだろうなw

隣の天ぷら カブに一杯だけ顔を出し、学芸大学駅方面に戻って、よく行くバーへ。

「今日、カブの隣の2階のバー行ってきたよ」

「え……」

絶句するスタッフのMちゃん。

「こっそり帰りに寄ってたのに……」

なんだその言い方は。大丈夫だよ。邪魔しないよw

あ。

なーるほど。そういうことね。

おそらくお客さんの多くは中央町、目黒本町方面の住人。そして、駅周辺の顔見知りだらけの賑やかなバーではなく、家近くのホッと落ち着けるバーに寄る。ここは誰かに教えたりするような店じゃない。下手にあっちの知り合い、こっちの知り合いが来てもらっても困る……ということ? ネット上に情報がないというのもそういうこと? にしても、なさ過ぎだと思うけどねw

だとしたら、それだけ大切に思われてるバーだってことか。ごめんよ書いちゃって。ま、こんなブログで急に客が大勢押しかけるなんてこと絶対ないから安心してw

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All's bar.

誰でも気軽に寄れるみんなのバー。

All's well that ends well.

終わりよければすべてよし。嫌なことがあった日でも、ここに来れば、きっといい一日の締めくくりになる。

カジュアルでリーズナブル。親しみやすいマスターでお酒も料理もいろいろあって、ダーツもある。友達の家のリビングで飲んでるような感覚になれるBAR ALL's。帰りにちょいと寄ってみてはいかがでしょうか。

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