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饂飩 すずらん(学芸大学・祐天寺・武蔵小山)のうどんは糸一本分のコシをピンと残した、朴訥ながらも繊細で奥深いうどんです

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学芸大学駅、祐天寺駅、武蔵小山駅から徒歩15分ほど。目黒通りの清水交差点と油面交差点のちょうど中間あたりに「饂飩 すずらん」といううどん屋さんがあります。それほど頻繁には通らないので、先日、初めて知りました。

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前を通りかかったのが11:45ごろ。ランチのオープンは12:00。せっかくだし寄ってみましょう。15分ほど近くをプラプラして時間を潰し、開店と同時に入ります。

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店内はとてもきれいな板張り。ログハウスのようです。一人用のカウンター席が5、6席、4人掛けテーブルが2つ。のちにわかったのですが、2012年5月にオープンしたそうです。

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うどん(600円)、ちくわ天(80円)、かき揚げ(120円)でランチセット(+250円)をお願いしました。

かすかにダシの香りが漂います。醤油の香りはほとんど感じられません。大鍋でグツグツしてないんだろうな。注文分のツユをその都度、雪平で温めてるのかな。

茹で上がったうどんを取り上げる音がしました。もうすぐだ。おっ。

ジャッジャッ。席からは見えませんが、音でわかりました。氷水で締めています。そしてもう一度、お湯へ。ほっほぉ。こだわってるんだなぁ。

「お待ちどうさまでーす」

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うーん。いい。一切けれん味はありません。実直。注目すべきは天ぷらですが、それはまた後ほど。

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まずはツユを頂きます。ほぉ。ダシはふくよかなんですがキツ過ぎない。醤油の角はなく、塩味(えんみ)も穏やか。なんて言えばいいんだろう。ツユというより和食のお出汁を頂いているような。上品で奥深い。

うどんをひとすすり。うわぁ。いや、念のためもうひとすすり。うん、やっぱり。こいつぁすげぇや。比較的細めのうどん。噛むとかすかに抵抗を感じるほどのムニッとした歯触り。けど、最後、上の歯と下の歯が噛み合う直前、紙切れ一枚分ほどの厚さでしょうか、プチっとコシを感じます。うどんの中にピンと一本、細い糸が通っているような。朴訥とした表情をしていますが、なかなかどうして、とても繊細。

続いて天ぷらです。なーるほど。天ぷらは別に盛られるのではなく、最初からツユに浸って供されます。その意味もよくわかりました。決して極上の天ぷらではない。でも、うどんに合わせることを考えて揚げられた天ぷらです。衣が厚めです。そのままだとモッタリしているはず。けど、この衣がたっぷりとツユを含みます。

あえて、あえて例えますが、学食や立ち食いうどんであるような、あの感じ。ツユを吸ったボリューミーな衣がジュルッっとなる。あれがうまいんですよ。でも、学食と違うのはネギ。九条ネギだから、ネギの風味がしっかりしてるでしょう。だから、この衣、この天ぷらによく合うんです。よくできてるや。

ひじきもうまい。炊き込みご飯もまあうまい。いいランチセットだ。うん。

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子供を連れたファミリーがどんどんやってきます。

「椅子出そうかぁ?」

「椅子高くするかぁ?」

お父さんはわざわざ厨房から出てきて、子供たち、親御さんたちに声をかけます。優しいな。けど、単に優しいってだけじゃなさそう。人が好きで……。ああ、そうそう、関西の気のいい営業のおっちゃん、そんな感じw 一緒に飲みに行きたくなるようなw

遅くまではやっていませんが、夜もやっています。お酒もあるし、つまみもあります。休日にランチで出かけてもいいですし、仕事帰り、一杯やりつつ〆にうどん、てのもいいですね。

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