ornis（オルニス）は世界各国のワインがそろっている学芸大学唯一のワイン専門店。プレゼント用のワインを探しに行ったら自分用も買ってしまいました。

デイリーワインから高級ワインまで数百種がずらり

学芸大学駅から徒歩15分。目黒通り沿い、清水交差点にornis（オルニス）というワインショップがあります。2024年3月現在、学芸大学で唯一のワイン専門店です（※）。

代表は久利真佑実さん。ワイン好きが高じて、2013年、会社を退職し同店をオープンさせました。

※少し離れたり、飲食店に併設されているパターンを含めると、野崎商店（世田谷公園手前）、aux nuages（駒沢公園手前）、lu lu wine shop and bar、リ・カーリカランドなどがあります。

右手、窓際には1000円台のデイリーワイン、奥の壁には定番ワイン。

カリフォルニア、フランス、イタリア、スペイン、アルゼンチン、チリと、世界各国のワインが数百種あります。

ワインのことはまったく知らないのですが、酒好きではあります。こんなにボトルが並んでると、見ているだけでもワクワクします。

「日本初輸入」のシールが貼られているワインもたくさん。ここでしか買えないワインなのでしょう。

一本一本に丁寧な説明がついているのでわかりやすい。

試飲もできます。福袋がかなりお得。

実はある方にちょっとしたお礼をしたくてワインを買いに来ました。「価格はこれくらいで、こんなワインがいい」などと相談をすれば、最適なものをセレクトしてくれると思います。ただ、相手の好みも知りませんし、味を聞いても意味がありません。今回はジャケ買いです。FELINO MALBEC MENDOZA（フェリーノマルベックメンドーサ）というアルゼンチン・メンドーサの赤ワインを選びました。プレゼント用なのでコルクのもの。

見ていると自分でも飲みたくなったので、自分用にも一本選びました。デイリーワインの棚にあったローヌのワイン・La Vieille Ferme（ラヴィエイユフェルム）。迷うことなく即決です。なぜかは後ほど。

価格はそれぞれ1,540円、2,750円。帰って調べてみたところ、ネット通販での価格（送料込）とほとんど変わりませんでした。

FELINOとLa Vieille Ferme

プレゼント用のFELINO MALBEC MENDOZA。インポーター・WINE TO STYLEの説明によると、

濃く黒みがかった色合い。ブラックベリー、サクランボ、赤系果実の香り。ミディアムボディでジューシーなタンニンを感じ、ピュアでたっぷりとした印象。

だそう。

プレゼント用の袋（15円）に入れて、差し上げました。どうだったかな。口に合っていればよかったんだけど。

自分用のLa Vieille Ferme。

la vieille fermeの意味は"古い農家"。昔飼っていたという鶏がラベルになっているのですが、にわとりはフランスの国鳥でもあります。おっと、店名のornisはギリシャ語で"鳥"なのか。

深く美しいチェリー色、輝きを持った透明感を持ち、熟したイチゴやチェリーの爽やかな香りとスパイスの複雑な香りに溢れた芳醇なワインです。口に含むと心地よいタンニンに包まれ、骨格のしなやかさ、奥行きのある豊かな味わいを感じられます。

とのこと。

説明よりもライトなLa Vieille Ferme

ボトルの裏ラベルにはフルボディのひとつ手前にマークがついていました。けど、私だったらライトボディのひとつ先くらいにマークをつけたいかな。比較的酸味が強くさっぱり。「豊か」というよりも華やかさを感じます。

ちなみに、ワイン評論家のロバート・パーカー氏は「世界一コストパフォーマンスの高いワインのひとつ」と高く評価しているそうな。

その時、家にあったものを適当につまみにしてみたのですが、この中でもっともよく合ったのはホワイトチョコレートでした。ホワイトチョコのオイリーな甘さがLa Vieille Fermeの酸味をほどよく抑えて、それこそ「芳醇」に感じられました。

さらに。

フランス人が見たら卒倒しそうな組み合わせ。キャベツ／きゅうり・マヨネーズ・豆板醤。だって、つまみになるようなものが何もなかったんだもんｗ

野菜自体とはさほど合いませんでした（まずくはない）。マヨネーズはそれなり。けど、驚いたのが豆板醤です。とてもいい。めちゃくちゃよく合う。麻婆豆腐なんかにも合っただろうなぁ。

私の好みからすると、すっきりし過ぎに感じたのですが、なかなかおいしかったです。

ローヌを勘違い

ところで。

20年ほど前の写真です。恵比寿にあった40Wというバー（現在は大泉学園）。

「コート・デュ・ローヌは外さない」

マスターのわたちゃん（写真左上）はいつもこう言っていました。だからいつもここではコート・デュ・ローヌを飲んでました。写真の右端に写っているのもコート・デュ・ローヌ。La Châsse du Pape Prestige Blanc（ラ・シャス・デュ・パププレステージブラン）。

実際、40Wで飲んでいたコート・デュ・ローヌ（Côtes du Rhône）は赤も白もおいしかった。それ以来、他所でもよくコート・デュ・ローヌを飲んできたのですが、確かに「コート・デュ・ローヌは外さない」。

けど、今回買ったLa Vieille Fermeはなんか違う。なんだろう……と思ったら、ローヌとコート・デュ・ローヌは違うのか。ローヌは地方名、コート・デュ・ローヌはA.O.P.（A.O.C）。私が買ったのは単なるローヌのワイン（産地表記なし）で、コート・デュ・ローヌではなかったのです。ちなみに上の画像がCôtes du RhôneのLa Vieille Ferme。

参考／フランス観光開発機構：知っておきたい美食の認証制度～AOC、AOPなどの用語解説