※2021年10月10日追記:2021年10月9日、二葉フードセンターで最後まで営業していた玉川商店が閉店しました。追記以上
武蔵小山駅・西小山駅から徒歩10分前後、学芸大学駅からだと20分強。平和通り商店街の二葉フードセンター内に玉川商店という韓国惣菜店があります。二葉フードセンター正面入り口を真っすぐ進んだ先の角です。
玉川商店ができたのは2010年12月。もともとは大倉商店(2002年ごろ創業?)という名前の韓国惣菜店でした。2010年12月、大倉商店の方は武蔵小山駅前で韓国家庭料理 韓(KARA)というお店をはじめ、大倉商店の場所は友人に譲り、玉川商店となりました。その友人がおそらくは玉川商店をやっているお母さんでしょう。
余談ですが、韓国家庭料理 韓(KARA)は武蔵小山の再開発地域だったので、すでに閉店しています。他所へ移転したのかそのまま廃業したのかは不明です。
参考/品川経済新聞:武蔵小山に韓国家庭料理店「KARA」-家族で切り盛り、女性客多数
コチュジャン、チャンジャ、キムチのほか、チヂミ、チャプチェ、ナムル、もつ煮込みなどもあります。いつも中ではお母さんがせっせかせっせかと動いてらっしゃいます。すべて手作りでしょう。買っていく客が何気に多い。
野菜類は二葉屋からだろうなw てか、二葉屋が野菜を運ぶのを目にすることもあるし。すぐ隣で安く野菜が仕入れられるのはいいですね。
「このキムチの小と、あとこれも。ニラですか?」
「それは小松菜」
「あれ?」
「そっちがニラ」
つまり、白菜キムチ、カクテキ(大根キムチ)、ニラキムチ、小松菜キムチがあると。
「ああ、これとこれ違うのか。どちらが人気ですか?」
「ニラはおいしいってよく言ってもらうけど、同じよ」
「そんなに変わらないんですね(笑)」
少し韓国訛りのようなものを感じさせる、華奢でかわいらしいお母さんです。いろいろ話したかったのですが、この日(木曜日)も次から次へとお客さんがやって来ます。水曜日が青果の市場が休みで、明けた木曜日にどっと混みがちではあるんだけど、やっぱ二葉フードセンターすごい。
「600円ね」
おや? キムチ(小)は350円、値段は貼っていませんが、ニラのキムチもおそらくそれくらいのはず。まあいいやw と思ったら、私のあとに買って行った女の子にもキムチの小を300円で売っていました。なんだろうな。気分次第でサービスしてくれるのかね?w
ついでに二葉屋で野菜を買って行こうと思ったら、途中の藤海産に超立派なタコがありました。頭の中でバババーッと冷蔵庫内に残っているもの、キムチ、タコを並べて、ダダダーッと数日分のレシピをはじき出し、タコも購入。2万回くらい書いていますが、私の好きな魚介ベスト3はサバ・タコ・ウニ。
ふむ。今日は肉のますやへは行かなくていいか。
こちらが(白菜の)キムチ、ニラキムチ。
美濃焼の平皿に2種のキムチ。朱色のテーブル。いいね。いい絵だ。
まずは白菜キムチをひと口。
怒涛! 辛い、甘い、うまい! このうまいはおいしいという意味じゃなくて、うまみという意味ね。もちろんおいしいんだけど。
辛味、甘味、うまみが0.2秒差で次から次へとやって来ます。辛味はわかる。唐辛子。うまみもなんとなくわかる。きっとアミエビをメインとしたアミノ酸でしょう。けど、甘味がわからない。なぜここまで甘くなる? 白菜の甘味ももちろんあるんだけど、それだけじゃない。キムチには果物も使うことが多いみたいなんだけど、それかなぁ。
いずれにせよ、甘味とうまみがとても強いのですが、辛さも強いので、味にインフレーションが起こっているのに妙なバランスがある。
アンガ食品のキムチと比べるとよくわかります。アンガ食品は甘味とうまみが強烈でした。口にした瞬間、「うわっ! うまあまっ!」となる。一方、玉川商店のキムチはアンガ食品に負けず劣らず甘味とうまみも強いのですが、辛味があるため味がディレイする。辛っ、甘っ、うまっ、と。
ニラキムチは甘味が少し抑えられています。これは白菜とニラの違いでしょう。逆に言えば、ニラキムチのほうが辛く感じます。
いいキムチだなぁ。当然、スーパーで売られている量産品とはまったく違います。変にたるい甘味がない。ついでに酸味もない。いや、これはうまいな。すごい。
さて、アンガ食品のキムチを買ったときに気づいたことがあります。キムチは食材でもあり、調味料でもあると。今回は調味料としての側面を意識して、キムチをいろいろと使いまわしてみました。
まずは藤海産で買ったタコをぶつ切りにして白菜キムチと和えて数時間置いたもの。タコキムチ。
完全にキムチが勝っちゃうな。あらかじめタコに塩味を染み込ませたり、ガッツリ火を通して甘味を引き出した方がよかったかも? けど、タコのムチッとした食感がいいアクセント。おいしいです。
ニラキムチとネギのサラダ。切った長ネギをごま油、ニラキムチと和えます。
めっちゃうまい。ニラキムチがドレッシングのようになっている。こういうのを目指してたの。キムチをこう使いたかったの。やべぇな。二日酔いじゃなかったら酒が進んでただろうなぁw
あっさり目に仕上げた普通のチャーハンにキムチをトッピング。いいねぇ。ちょっとピビンパのようなニュアンスが出る。炒める際にキムチを加えるんじゃなくて、あと乗せがいい。キムチのおいしさも食感も最大限に楽しめるから。こりゃたまらん。
甘味やうまみを力技で抑え込む辛味――玉川商店のキムチ、辛いものが好きでしたらぜひ一度。食べれば一発でわかるはずです。あ、これはやばいなと。ぜんぜん違うなと。
SHOP DATA
- 玉川商店
- 東京都目黒区目黒本町5-32-13
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