祐天寺駅から徒歩5分。学芸大学駅から歩いても15分。昭和通り(昭和通り商交会)沿いにある居酒屋・魚菜料理 いちょう。ずっと以前からとても気になっていた居酒屋です。あることがきっかけとなり今回、行くことができました。
店に入ってビックリ。外から見ているだけではわからなかったのですが、とても広いです。テーブル席、カウンター席、奥には座敷。シックな色合いで統一された落ち着きのある……って写真があればいいんですけどね。内観を撮り忘れたw
最初は男2人、途中で女性4名が合流しました。どの子もかわいくてね。23歳のお穣ちゃんにかわいいはいいけど、10ほど年上の女性に「子」だとか「かわいい」だとかってのも失礼……かな?w
まずは刺身盛り合わせ(小)。
なんかいいなぁ。キッチリしてる。きれい。けど、気取ってない。いい店は、いい料理は変に飾らない。
刺身と一緒に頼んだ日本酒。ひと口でこれはかなりのものだとわかりました。銘柄を聞いたら獺祭の三割九分と。そうでしょうねw
オーセンティックな居酒屋料理の数々。メニュー構成も奇をてらわ……え?
なに? オムレツコロッケ? どういうこと? もちろん頼んでみます。
いやぁ。コロッケ2個を卵で包んでるのか。この発想はなかったなぁ。どこから着想を得たんだろう。面白い。スプーンでふたつに割ってみます。え? まじか。
単にコロッケが包まれてるだけじゃありませんでした。中には千切りの野菜も入っています。そしてケチャップ……いや、待てよ。これは単なるケチャップじゃない。トマトソース?
よくあるメニュー群にたったひとつだけ異彩を放つ創作料理。ありそうでないこの発想もすごいし、野菜、トマトソースを入れ込む工夫もすごい。そもそもなぜこれをメニューに入れたんだ!? 驚きの連続。
このもつ煮込みも実はすごい。味自体はオーソドックスなのですが、もつと一緒に煮込まれたごぼうがとんでもない。親指と人差し指で輪を作ってみて下さい。それくらいの太さ。乱切りされてはいるのですが、ひと目で尋常ではない太さがわかります。
帰りしなに聞いてみました。この季節はごぼうが太くなるのだそう。にしても、これほどのものは見たことがありません。具体的には聞きませんでしたが、独自に仕入れているそうです。
煮込みのごぼうなんて、普通にスーパーで売られてるものでもいいはず。けど、もしかしたら気付かれないようなことかもしれないのに、こだわる。これすなわち職人。
揚げギンナン、揚げ出し豆腐。この揚げ出し豆腐がまたね。シンプルながらもうまい。
鳥だんご鍋。このダシ見て。しっかりダシを取ってます。甘みがあって、うまみがすごい。
この鳥つくねも変なことを一切してない。シンプルで、だからこそおいしさがダイレクトにわかります。これができるのはセンス。
参ったな。すごい。
単に居酒屋というだけでも興味がありました。けど、それだけじゃありません。界隈の寄り合いでよく利用されているという噂を前々から聞いていたんです。そういう店は絶対いいに決まってる。だから気になってました。
そしてもうひとつ、昭和通り商交会という商店会/商店街があるのですが、これにもひじょーーに興味がありました。
魚菜料理 いちょうはもちろん「ばん」も加盟している(していた?)商店会です。おそらくですが、商店等の加盟率がとても高いんじゃないでしょうか。そしてこれも想像なのですが、おそらくはこの地域を盛り上げようという機運が高いからこそだと思います。
そのあたりの話を詳しく聞いてみたかったのですが、この日はテーブル席でしたし、連れて来て頂いている身でもあったので、お話しできませんでした。次に行ったら、いろいろ聞いてみたいな。
それはさて置き、魚菜料理 いちょう。今年で創業24年目だそう。あまり話せませんでしたが、マスターもフロアの女性もとても素敵な方です。ごくごくオーソドックスな居酒屋に見えますが、如才ない恐るべき手錬れの店でした。ぜひ一度、「魚菜料理 いちょう」をのぞいてみて下さい。そして、ぎゅっと目を凝らして、その技を堪能してみて下さい。こういう店がいい店なんですよ。
SHOP DATA
- 魚菜料理 いちょう
- 東京都目黒区五本木2-15-2 多田ビル1F
- 03-3760-5151
- 公式