MEAT JOURNEY 2018

三軒茶屋の屋台風焼き鳥屋「ぶんた」ほど一見に優しい飲み屋はない!~焼き鳥とおでんは絶品で、ママさんも素敵でした

特に理由があるわけじゃない。知ってはいるし、行こうと思えば行けるけど、まだ行けてない。そんなお店がたくさんあります。先日行ったのもそんなお店。

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国道246号線と明薬通りが交わる世田谷警察署前交差点にあるマルエツ中里店。そのすぐ前に焼き鳥屋「ぶんた」はあります。屋台のような狭い焼き鳥屋です。10年ほど前から存在自体は知っていて、ようやく行けました。

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カウンター8席ほどでしょうか。それ以上になると店からはみ出して立ち飲み状態です。ご常連が率先して席を空けます。一見の私は奥の方へ。

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シンプルながらおいしいお通しをつまみつつ、中瓶を飲んでいると、隣の常連さんが話しかけてきました。

「どこかで見たことあるような。そうですか、初めてですか。ライターと携帯灰皿いります? たくさんあるんで、なければ言って下さいね」

焼き物に忙しそうなママさんの代わりに、この常連さんにお店のことも聞きました。

「もともとは持ち帰り専門のお店だったんですよ。あ、知ってます? で、この店になったのが7年前。常連がほとんどで、花見、クリスマス、年越しと、毎年ここでやってるんです。それですか? もしよかったら、書き込んで下さいね。今度、読んでおきます」

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カウンターの上には「ぶんた日記」というノートがありました。昔のラブホテルみたいw いや、今でもラブホにはこういうのあるのかな。お客さんがいろいろなことを書き込んでいます。

その常連さんとはいろいろ話していたのですが、「相棒を観る」と言って、ツケでお帰りになりました。

次に隣にお座りになったのも、この店ができた当初から通ってらっしゃる方。3人でいらっしゃってました。

「実はこの3人、同じ中学なんですよ。駒留中学。卒業してもう40年ですけど、こうしてたまに会ったりしてるんです。これ、当時の写真なんです」

たまたま中学時代の写真をお持ちでした。少しセピア色に染まった体操着姿の少年たち。ははは、面影が残ってます。

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そんな「ぶんた」を一人で切り盛りしているのは、50代くらい?のママさん。テキパキと動いてらっしゃいます。

「注文待ってます? いつでもどうぞ」

「じゃあ、モモと皮とつくねをお願いします」

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強火で豪快に焼いていきます。ちゃっちゃか焼かないと追いつきませんからね。こういうお店はこれでいいんです。

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少々焦げてもご愛敬。それもまた味。おいしい焼き鳥です。塩が薄めなのもいい。

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おでんも頼みました。大根、玉子、ちくわ。大ぶりで味がギュっとしみていて、こちらもおいしい。

右隣にまた常連さんが来られました。大盛況。

「こちら初めてですか。よろしくお願いします」

30代後半か、私くらいの歳かと思ったら、私より4つも上でした。

「みんなでハイキングに行ったりもするんですけど、私が一番年下。どうです? 今度一緒に。あ、もしよかったらどうぞ」

そういって、飲んでいたボトルから赤ワインを一杯ごちそうになりました。

「常連のみなさん、いい方ばかりですね」

「いやぁ、中にはクセのある人もいますよ(笑)」

お客さんが来るたびに、みんなで乾杯。なごやかな雰囲気です。ここまで温かく一見を迎え入れてくれる飲み屋さんはそうありません。我が身を振り返りちょっぴり反省。常連たるものかくあるべし、と。

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すっと足元を通って行く涼しい秋風。目の前の焼き台から伝わるほのかな熱。常連さんたちの一見に向ける温かい眼差し。心にしみるママさんの気遣い。香ばしい焼き鳥。味わい深いおでん。今の私にはこれ以上なにもいりません。

帰り際、「ぶんた日記」に書き込みました。

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読んでくれるといいな。

ぶんた
東京都世田谷区上馬2-26-20
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