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蕎や 月心(学芸大学・祐天寺)の細挽せいろは、香り高い上品なおいしいそばでした

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学芸大学駅、祐天寺駅から徒歩10分。中央中通り沿いにあるそば屋・蕎や 月心(そばや つきごころ)。狭いですし、人気のあるお店なので、店頭に列ができていることもよくあります。行こうと思うと毎度混んでいて「まいっか」となるのですが、その日はたまたま空いていました。

カウンター8席ほど、4人掛けテーブル1席。土壁と木材が温かい雰囲気を醸し出しています。静かに流れるBGMはジャズ。厨房から時折聞こえる包丁の音もまた耳に心地いい。

月心といえば冷やかけすだち蕎麦。薄くスライスされたすだちが器いっぱいに敷き詰められている、冷たいかけそばです。気にはなりますが、今回が初訪。ここはやっぱりせいろでしょう。細挽せいろ(850円+大盛り350円)をお願いしました。

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きれいです。そばとせいろが同調しています。まずは香りを確かめるべく、何もつけずにそのままひとすすり。ふむ、九一との情報もあります。しっかりとしていますが、とても優しい香りです。上品。

次は歯ごたえ、喉越しを確かめます。プツっという小気味のいい歯ごたえは手打ちならでは。少し舌に触りますが、嫌なものではありません。これも手打ちでよくあること。ツルッツルの機械麺とはまったく異なります。だけど、喉越しはすっきり。

では薬味。何もつけずそばをすすり、わさびを口へ運びます。へぇ。なるほど。わさびだけを食べたらピリっといい刺激でした。けど、そばと一緒に食べるとそばの甘みで辛みが和らぎ、わさびの香りだけが残ります。こりゃ面白い。

こうして半分ほどを食べ終えると、ここからは汁の出番。あまり行儀よくはないのでしょうけど、箸先を汁につけ、ほんのちょっと舐めてみました。甘みと出汁の香りと醤油の風味が絶妙なバランス。なんだろうな。言い方は変ですが、最初からこういう液体がこの世に存在しているかのよう。何かが立ち過ぎたり、何かが前面に出すぎたりしない、まろやかで丸みのある汁です。上手に作ってるなぁ。

最後はそばにほんの少し汁をつけすすります。んー、おいしい。

そばを食べ終え、そば湯を頂きます。とろみのあるそば湯です。そば猪口にちょうど2杯分のそば湯。そば湯だけでも飲んでみました。口の中でもとろっとしていました。最後にそば猪口をのぞくと、そば粉らしきものがトロリと溜まっていました。打ち粉だけでここまでにはならないような。そば粉を加えてるのかな? いずれにせよ、とてもおいしいです。

この界隈では一番評価の高いそば屋です。食べてみて納得。確かにうまい。

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月と地球はお互いに必要なもの。客と店の関係もしかり。だから「月心」。というのが、店名の由来なんだとか。次は冷やかけすだち蕎麦を頂いてみようかな。いやあ、でも、手打ちそばをかけにしちゃうってのが、どうももったいない気がするんだよなぁ。貧乏症(^^;

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