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麺LABOひろ(学芸大学・五本木)の清湯ラーメンは事件です。濃厚な鳥と風味豊かな魚介のスープ、コシのある麺、うまみが凝縮したレアチャーシューはどれも極上。このラーメンには人を惹きつける何かがあります。

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学芸大学駅から徒歩7分。祐天寺駅からは徒歩10分。五本木交差点の少し先、五本木通り(三宿通り)沿いに2016年12月5日にオープンした麺LABOひろ。オープン前後からラーメン業界では噂になっていたラーメン屋です。

※2019年8月4日に閉店しました

店主は武蔵小山の焼き鳥屋・やきとり まさ吉にいらっしゃった方。やきとり まさ吉はミシュランのビブグルマンに3年連続選ばれたお店です。そしてやきとり まさ吉の名物がラーメンでした。このラーメンを作っていた方が独立して、五本木にラーメン屋・麺LABOひろを出店しました。

この物件はもともと曼陀羅家という中華料理屋で、その後、らぁ麺 ゆかりというラーメン屋が営業していて、ほぼ居抜きで麺LABOひろが入りました。

開店5分前、11:25頃に到着。店が開くのを待っていると、一人、二人とやってきて、開店待ちの列ができました。みなさん完全にラーメンマニアですな。見た感じが完全にプロw

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暖簾がかけられ、「どうぞ」と促され入店。店内はカウンターとテーブル席。2階もありますが、おそらく使うことはないと思われます。券売機で食券を買い、カウンター席につき、券を渡します。

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やってらっしゃるのは男性二人。坊主の方が店主でしょう。店主はスープ、もうお一人が麺担当。タイミングを見計らって、声をかけあい、ラーメンを完成させていきます。

ラーメンは鶏そば(醤油)と鶏そば(塩)がメイン。澄んだスープ=清湯スープのラーメンです。他にチャーシューが増えるLABO鶏そば(醤油/塩)(鴨チャーシュー含む)、やきとり まさ吉でも名物だったフォアグラそばなどがあります。

現在のところ、月水金が塩、火木土が醤油だそうです。私が行ったのは金曜日。塩でした。

最初、特に香りはしませんでした。しかし、店主が丼にスープを注いだ瞬間。フワッと魚介の香りが漂ってきます。きっと口開け一発目だからこそ感じられる香りの目覚め。よかった。口開けに来られて。

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透き通った黄金色のスープ、力強い麺、妖艶さすら感じさせるピンクのチャーシュー。見た目がもうやばい。

まずは香り。やはり魚介が強いです。いろいろ使っているのでしょうけど、節系が強い? 

スープをひと口。ふぉ。鳥や。思いっきり鳥。濃厚。そして油がズッシリ。ただ、それは決して嫌なものではなく、スープに奥行きを出しています。塩味(えんみ)がしっかりしているのもいい。そしてスープを飲み干すと魚介が顔をのぞかせます。魚介、鳥、油、魚介。なんという多重奏。極上。絶妙。

茹でる前は茶色っぽかった麺ですが、茹でられると白くなります。この色は加水率が低いことを表しているような気もします。

麺をひとすすり。しっかり主張します。コシが強くしこしこ。ストレートですがスープがよくからみます。濃厚なスープを従え、引き連れやって来る麺の口内行脚。至福。この麺は京都の麺屋 棣鄂(ていがく)(有限会社瑞穂食品工業)の麺だそう。

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豚と鳥の"チャーシュー"は低温でじっくり火を入れられているのでしょう。しっとり柔らかい。肉のうまみがガッツリ感じられます。この火の通し加減、下味の加減、見事としか言いようがありません。

柚子、三つ葉、山椒は濃厚なスープへのカウンター。味の変化はおいしさを助長し、そして口を楽しませてくれます。

普段、それほどラーメンは食べません。ラーメンの経験値自体も高くはありません。ですから、あまり大きなことは言えないのですが、でも、この一年で一番おいしかったラーメンだと思います。衝撃的。

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確かにやきとり まさ吉出身というのはキャッチーです。いい肩書。けど、なんて言うんだろうな、そんな肩書はどうだっていい。オーラというか雰囲気がある。ああ、この人はやるぞ、と。このラーメンはえげつないぞ、と。この店、この店主、このラーメンには人を惹きつける何かがある。

はぁ、こんな店が学芸大学にできちゃいましたか……。

このラーメンは事件です。

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