※追記:2017年2月10日、建物の取り壊し(建て直し)に伴い閉店しました。長い間、お疲れさまでした。追記以上

学芸大学駅から徒歩3分。東口商店街沿いにあるサンジュ(SANG JU)は2003年にオープンした韓国料理店です。

店内には4人~6人掛けのテーブルが5席ほど。木のぬくもりが感じられる落ちついた雰囲気です。韓国の古い民家といった感じなんでしょうかね。ご夫婦でやってらっしゃいます。

お通しは大根。ナムルでしょうか。柔らかく炊かれて冷やしたものだと思います。なかなかパンチがあってつまみとして最高。

一品目はキムチ。酸味と辛みがちょうどいい。変に甘くないのもいい。そして器が素敵です。

二品目はニラチヂミ。周囲がパリっとなっていて中はモッチリ。ちょうどこの大きさのフライパンor鉄鍋で焼いてるのかな。つけダレもとてもおいしいです。

三品目はチャプチェ。チャプチェは具材やダシのうまみをたっぷり吸っていて、適度なゴマ油の風味がします。こちらもおいしいです。

最後はチゲにしようと思ったのですが、数種類のチゲがあり迷ったので聞いてみました。
「チゲはどれがいいですかねぇ」
「チゲには厨房で調理してお出しするものと、ここで火にかけるものがあります」
「せっかくだし、ここでやりたいですね」
「たらチゲ、サンジュチゲが人気ですよ。量も少なめですし」
「少ないと言っても二人で大丈夫ですよね」
「お二人でしたらちょうどいいと思います」
「じゃあたらチゲをお願いします」
厨房へ行ったお母さんが戻って来ました。
「たらは韓国の乾燥させたたらなんですが、大丈夫ですか?」
「ええ」
「もし、いろいろな野菜が食べたかったらキムチチゲのほうがいいですよ」
いわゆる干し鱈ですよね。きっと。韓国に限らず世界各国でよくある乾物です。韓国のたらは食べたことがないので気にはなりましたが、わざわざこうおっしゃるんだから、たぶんキムチチゲにしておいたほうがいいんでしょうw
「じゃあキムチチゲでw」

小ぶりの土鍋にこんもりと野菜がきれいに詰め込まれています。具の種類もとても多い。唐辛子がたくさん振られていますが、スープ自体は赤くありません。けど、グツグツ煮て行くと……。

どんどん真っ赤に。うまそっ。
食べてみると、見た目ほどは辛くありません。スープのダシがいい。超うまい。具はもちろんスープもすべて飲み干しました。
全体的に感じるのは、二人でもちょうどいい量ということ。韓国料理って大勢じゃないといろいろ食べられないイメージってありません? 量が多くて。けど、サンジュは二人でちょうどいい量です。その分、メニューによってはほんの少しお手頃?
お父さんとお母さんの両方が厨房とフロアを行き来します。料理によって担当が違ったりしてるのかな? お父さんは寡黙、お母さんは明るい感じの方です。店名が気になったのでお母さんに聞いてみました。
「サンジュってどういう意味なんですか?」
「韓国の地方の名前なんです。プサンより北の山の中です」
「じゃあ、こちらの料理もその地方のものだったり?」
「いえいえ。料理は夫が小さい頃に食べていた家庭の味を再現しています。私も夫も韓国には行ったことがないんですけどね(笑)」
とても楽しいお母さんw
約1時間半滞在しました。料理はゆっくり出てきます。その日は私たちしかいなかったのですが、混み合ってるともしかしたらもっと出てくるのが遅くなるかも? 丁寧にひとつずつ作ってらっしゃるんでしょうね。


学芸大学駅界隈には韓国料理店が3軒あります。サランバン、マンナ、サンジュです(からしやはどちらかというと焼肉屋というイメージ)。3軒の韓国料理屋に行ってみて感じたのは、私なら人数で使い分けるかなぁということです。
一人ならサランバン。厨房前のテーブル席なら一人でも寂しくないからw 二、三人ならサンジュ。上述の通り少人数でもちょうどいい量で頂けます。四人以上ならサランバンもしくはマンナ。15人とかになるならマンナのほうが行きやすいかもしれません。貸し切りたいならサンジュ、サランバンがちょうどいいサイズ感じゃないでしょうか。
あとは好みですね。優劣というわけではなく。ここの味が好み、ここのスタッフと気が合う、などなど。
この記事をアップした約1週間後、10月15日に、学芸大学駅前にkollabo(コラボ) 学芸大学店という韓国料理・焼肉の店もオープン予定です。これで韓国料理店が4軒になるのか。この狭い街に韓国料理店が4軒。にわかに韓国料理激戦区となりますねw
SHOP DATA
- サンジュ(SANG JU)
- 東京都目黒区鷹番2-8-22
- 03-3760-8415
- 公式