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Sili Pailin/シリ パイリン(渋谷)のタイ料理は、実に細かく気の利いた心地よいリゾートホテルの接客を思い出させる

渋谷・センター街のほぼ突きあたり。ビルの3階にSili Pailin(シリ パイリン)というタイ料理屋があります。宇田川町でおいしいお店に出会ったためしなど…ゴホン。ですから、気持ちのハードルが低くかったのは事実です。しかし、いい意味で大きく予想を裏切ってくれました。

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タイ料理屋にもいろいろなスタイルがあります。屋台風、宮廷風、あるいは地域によっても味は微妙に異なります。Sili Pailin(シリ パイリン)はホテル風ですw

Sili Pailin(シリ パイリン)のメインシェフはタイのホテルで調理経験のある方だそうです。そんなシェフの料理は豪快で庶民的な屋台風でもなく、かしこまった宮廷風でもない。まさにタイのちょっといいホテルで出てくる洗練されたタイ料理、そんな感じなのです。

こういうと、中途半端に思えるかもしれませんが、そういうわけではありません。甘い、辛い、酸っぱいというタイ料理の基本をしっかりおさえていて、どの料理にもパンチがあります。決して”日本人に合わせた”的なものでもありません。

たとえば、「タイ風味のチキン揚げ、たっぷりハーブかけ(ガイ クア クルア)」。鶏のから揚げにタイ風の甘辛いソースがかかっている料理なんですが、よくあるソースではありません。数種のハーブ、そして粒状の山椒がまぶしてあります。この山椒がいいアクセントになっています。ソース自体も液体状のソースがタラッとかけられているわけではなく、全体的に薄く絡めている感じ。ですから、唐揚げ表面のパリッ感もそもままです。

一見、ごく普通のタイ風から揚げに見えるかもしれませんが、何気に凝った料理です。かといって、「ほら、こんなに工夫を凝らしているんですよ」と主張しません。タイのリゾートホテルのほどよく上品で、気の利いている心地よい接客。そんな料理だと思います。

店の接客もよかった。店内はとてもきれいで落ちつけます。コスパもいい。タイ料理店の多い渋谷です。すべてに行ったわけではありません。だけど、思い出せる5、6件の中では間違いなく一番いいお店でした。

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