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学芸大学・清水稲荷通り商店街の宮川商店で鳥の唐揚げとメンチカツを買って食べてみたのですが、買った3時間後に宮川商店の恐るべき実力を知った

いつものことではありますが、今回も自身の無知・未熟さに気づかされたというお話です。

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学芸大学駅から徒歩15分弱ほどでしょうか。目黒通りの目黒四中交差点から北へ伸びるのは中央中通り(清水商店会、中央中通り商店街)。南へ伸びるのは清水稲荷通り共栄会(清水稲荷通り商店街)です。

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その清水稲荷通り商店街を入ってほどなくすると、左手に宮川商店という鳥肉をメインとして扱う精肉店・惣菜店があります。目の前はちゃんぽんでお馴染みのスナック・サンライズ

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その日、宮川商店に着いたのは13時頃だったでしょうか。どれもおいしそうなのですが、鳥の唐揚げ(100g)とメンチカツをお願いしました。

「こちらはどれくらいになるんですか?」

「ここに来て……44年?」

「44年! すごいですね。ここに来て、ってことは、他でもやってらっしゃったんですか?」

「あっちで長くやってたんだけど、建て替えがあって、ここに移って来たの」

「そうなんですか」

「その間に旦那、死んじゃったけどね(笑)」

「いやいや。ははは」

笑っとけ笑っとけw

「410円ね。はい、100円のお釣り」

「ありがとうございます。またうかがいまーす」

「ありがとうございましたー」

比較的近くの中央緑地公園へ行き食べることにしました。

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まずは鳥の唐揚げ。色の濃さからわかる通り、パンチのある味付けです。肉自体にもしっかりと下味がついています。濃厚。若い人なら、これで白米をバクバクいきたいところでしょう。

次にメンチカツをひと口。衣がカリッ。揚げたてのような食感です。パン粉が立っています。表面はまだ温かいので、揚げてまだそれほど長くは時間が経っていなさそう。昼前に揚げたのかな?

タネは鳥。牛・豚に比べてさっぱりです。ただ、衣がガッツリ。このコントラストが強すぎて、おいしくはあるのですが、少々、重たく感じます。そのまま食べましたが、できたてを食べるなら、ソースをかけたほうがいいかも? ソースの酸味が衣のコテコテ感を和らげてくれるかもしれないからです。

つーか、このメンチでかいな。写真を撮っていても気づかなかった。手に取ってようやく気づきます。普通のメンチの1.5倍は優にあります。しかも油がキツめ。ひとつ食べ切ると、それだけでもう胃袋はいっぱいいっぱい。残っていた鳥の唐揚げ2個は家に持って帰り、夜にでも食べることにしました。

さて、仕事に戻り夕方になりました。小腹が減ったので、先の唐揚げを食べてみます。

驚愕。

おいしいんです。さっきより。冷めてもおいしい、ではないんです。冷めたらさらにおいしいんです。しかも、普通は温かいうちに食べるべきとされる料理。なのに、冷めたらおいしい。

なるほど。たとえば、朝、仕事へ行く際に買って、昼に食べる。昼過ぎに買い物に出て買い、晩ご飯に食べる。この時間差をちゃんと考えて作ってるんだなぁ。

正直、昼に食べた時はおいしんだけど少しくどいとも感じました。けど、今はちょうどいい。冷めた時がベストになるよう計算されて揚げられている鳥の唐揚げ。これはすごい。味が落ちつき、角が取れ、少ししなった衣も逆にいい。惣菜的唐揚げとしては理想の形。きっとメンチカツも時間を置いて食べたら、もっともっとおいしかったんだろうなぁ。

揚げ物は揚げたてのほうがうまい。

どこかで聞いて、なんとなくそう思っていることって多いんだろうな。けど、そのデタラメにハタと気づかされます。そして、自分の無知に恥じ入るのです。いい店に出会うと。

ぜひ試してみて下さい。昼に宮川商店へ行き、唐揚げを買います。ひとつだけすぐに食べます。そして、残りは晩に。その時、レンジでチンはしないで下さいね。冷めたままを食べて下さい。驚くはずです。その差に。そして、街の何気ない惣菜店なのに、ここまで考え尽くされているのか、と。

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