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下馬にあるニューさがみや(祐天寺・学芸大学)のふぞろいなうどんはとてもおいしい。けど、そんなことどうでもいい。これは心に響くうどんなんです

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野沢通り沿い、下馬一丁目交差点近くにあるうどん屋・ニューさがみや。祐天寺駅から徒歩10分強。三宿通り近くの下馬あたりだったら徒歩5分~10分ほどで着くはずです。学芸大学駅からだと20分くらいかかるかなぁ。気になっている一軒だったので、時間を見つけて行ってみました。

※追記:2022年3月22日に閉店しました。店主は茅ヶ崎あたりで何かをやると言ってます。詳細はインスタで。なお、4月25日に居抜きで「まるけん」といううどん屋がオープンしました。追記以上

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青いテントにはフクロウのマークと「ニューさがみや」の文字。うっすらと「生そば さがみや」とも書かれています。もともとはさがみやというそば屋だった物件なんでしょうね。さがみやとニューさがみやが同物件という以外になんらかの関係があるのかどうかは不明です。

余談ですが、「生そば」は「きそば」と読みます。普通は「生蕎麦」と書くわけですが、テントに書かれている真ん中の文字は「そ」の変体仮名。「蕎麦」でなぜ「そば」と読むのか、みたいな話はまた別の機会に。ま、それはともかく。

開店時間の11:30ピッタリに店前に着きました。「営業中」の看板は出ていますが、暖簾は出ていません。外から厨房がのぞけるので、声をかけてみました。

「もうやってます?」

「はい、やってます。どうぞ~」

自転車を停めている間に店主が暖簾を出していました。店に入ると改めて「いらっしゃーい」。柔和な顔つき、優しい声。店の内外にはフクロウのイラストやオブジェがいっぱいあるのですが、なるほど、確かにフクロウのような店主だw

席につき「肉きざみ、大盛りでお願いします」と注文。ランチは大盛り無料なので。

「10分ほどお時間いただきますが、大丈夫ですか?」

「もちろん、ぜんぜん大丈夫です」

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店主はお茶とおしぼりを持って来てくれましたが、混雑時で人手の足りない時はセルフでお願いしますとメニューに書かれています。一人だったら大変だもんなぁ。

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窓と壁に向かってカウンター、テーブルが3つ。うどん、つまみ、酒と、メニューが所狭しと壁に貼られています。

待っている間に、次々とお客さんがやってきます。その内、店を手伝われているおばあちゃんがやって来ました。おそらくですが、店主との血縁はないんじゃないかな。やり取りを聞いている限りは。もしや、元祖さがみやをやっていた女将さんとか!?

「お待たせしました」

おばあちゃんがうどんを持って来てくれました。

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うわぁ。ダシのいい香り。うどんをひと口分持ち上げます。へー。少し平べったい細めのうどん。太さがバラバラです。素朴な感じがとてもいい。とりあえずまずはひと口。うん、うまい!

何うどんと例えればいいのでしょう。よくわかりません。コシというほどの硬さはなく、かといってフニャフニャでもない。プリっとした食感で舌触り、喉越しはトゥルンッとしてます。太さがまちまちだから、口内が楽しいです。

ダシも激うま。いりこと昆布だそうです。優しい味わいではあるのですが、ほんの少し塩味(えんみ)は強め。この加減もいい。豚肉、ネギ、アゲ、三つ葉がよく合います。箸がどんどん進みます。止まりません。もっと、もっと!

半分ほど食べたところで、テーブルに置かれている一休堂の黒薬味を投入。箸のギアがもう一段上がりました。まだまだ! まだまだ!

食べ終え、汗をひと拭き。うん、確かにうまい。超うまい。だけど、そんなことさえもどうでもよくなります。なぜなら、このうどんは、この料理は、心に語りかけてくるから。心に響くから。

丁寧に作られていることは見た目で、香りで、味でわかります。もはや、おいしさとかどうでもいい。店主の心が伝わって来ます。そして、私の心を震わせます。

「ごちそうさまでした」

「お待たせしちゃってごめんなさいね。ありがとうございました」

「ありがとうございましたー」

ふぞろいな、だけどキレイで心に響くおいしいうどん。何度でも行きたい。何度でも食べたい。そうだそうだ。香川出身でうどんには一家言あるらしい相方にも食わせてみようw

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