MEAT JOURNEY 2018

「中国海鮮料理 華空間(はなくうかん)」は店名も建物もヘンテコリンだけど、料理は本格派・正統派。ランチのエビチリ炒飯はおいしくてボリュームがとてつもなかった~3年前、「華空間」で私の学芸大学生活はスタートした

学芸大学駅から徒歩15分弱。駒沢通りと環七が交わる駒沢陸橋交差点のすぐ近くに、なんともヘンテコリンな建物があります。

hanakuukan_01

石垣のような壁(万里の長城をイメージしているとのこと)、ドーム型の屋根。五階建てのこのビルの一階は中華料理店「華空間(はなくうかん)」です。一度、夜に行ったことがあります。3年ぶりの訪問はランチで。

hanakuukan_06

以前は二階も店舗でしたが、現在は一階部分のみで営業しています。広々とした店内にはテーブルがずらり。座ったこの席は3年前と同じ席でした。

常連と思しき親子連れ、昼休憩で訪れている様子の近隣で働いている方々、何十年と通っているであろうご年配夫婦、おしゃべりを楽しんでいる奥様方の団体。私が生まれる1年前、1972年創業の老舗は多くの人に愛されている店だとよくわかります。

hanakuukan_05

ランチの種類が豊富で目移りしてしまうのですが、外観も店名もヘンテコリンな店です。メニューもちょっぴり変わったやつにしてみます。

hanakuukan_07

まず先行して出てきたのは大根とにんじんの醤油漬け。ほんのり醤油に浸かっていて、おそらく酢は使われていません。少なくとも酸っぱくはない。ですから、お新香とは違います。野菜の甘みが出ていて、さっぱりとしてとてもおいしいです。

そしてエビチリ炒飯。ヘンテコリンってことはないか。けど、あまり見かけないしねw

hanakuukan_08

写真ではわかりづらいですが巨大です。優に普通の店の大盛りくらいはあります。まずはチャーハン部分だけひと口。品があって優しくて洗練された、”中華料理店の”チャーハン。エビチリも同様です。街場の中華の豪快な料理とは違う、丁寧に作り上げられた上等なエビチリ。

hanakuukan_09

チャーハンもエビチリも本格派。けど、このふたつを同時に食べると、いい意味でジャンク感が出ます。パンチのある中華メシ。わしわしかき込みます。うまいなぁ。

スープはおかわりできるとメニューに書かれていました。せっかくだしおかわりしてやろうと思っていたのですが、料理を食べ始めてすぐに断念。それなりにお腹が減っていました。私はそこそこ食べる方です。でも、腹パンパン。女性だと食べきれない人も多いんじゃないかなぁ。それくらいのボリュームでした。

hanakuukan_10

食後に出てきたコーヒーは小さめのグラス。よかった。大きなグラスだったら飲み干すのに一苦労していたはず。この腹具合なら、このグラスがちょうどいい。

フロアを担当している女性は優しい雰囲気。ベスト&蝶ネクタイの男性はピシッとしていてとても気持ちいい。ああ、ここはしっかりとした、本物のレストランなんだなぁと感じさせてくれます。

hanakuukan_04

賑やかな店内をボーッと眺め、ガムシロップとミルクで甘くなったコーヒーを飲みながら3年前のことを思い出します。

私が学芸大学に越して来たのは2013年8月。引っ越してきたまさにその日、多くはない私の荷物と、少なくはない連れの荷物を新居に押し込め、連れの両親と共に食事に出かけました。それがこの「華空間」。つまり、学芸大学生活の初日がここから始まったということです。

なぜこんなけったいな外観の店を選んだんだろう。まあ、連れの両親もいるし、中華あたりが無難かなと思って行ったのかな。でも、あえてここを選ぶってのも我ながら……と、ランチを食べながら思っていました。

ところが、エビチリ炒飯を食べ終え、こうして店内の様子をうかがっていると、思い直します。いや、ここでよかった。ここで正解だったと。

地元の人にこれだけ愛されている店。何かにつけ祝い事となったら「華空間」に来る、そんな家族もきっと多いはず。小さい頃からごちそうといえば「華空間」。

生まれた年もほぼ同じ。学芸大学で食事をした最初の店。ふむ、よくよく考えたら、このヘンテコリンな外観だって私にピッタリじゃないか。学大で300軒も飲み歩きしてるなんざ、周りから見りゃ十分ヘンテコリンなヤツだし。

この街の悲喜こもごもを見つめてきた「華空間」こそ、私の学大生活のスタートにふさわしい店だったのです。実際、私にとっても思い出の空間となっています。

3年前と同じこの席を立ち、入口近くのレジへ向かいます。

「970円です」

1000円札を渡しながら女性に伝えます。

「すごくおいしかったです」

「ありがとうございます」

「そして、すごいボリュームですね」

「ランチはね、みなさんどうしても(笑)」

「ごちそうさまでした」

「ありがとうございます」

hanakuukan_02

そうかぁ。そうだよなぁ。

料理屋がうまい料理を出すのは当たり前。けど、もしうまい料理を食べるだけなら自宅でもいいわけです。じゃあなぜ料理屋にわざわざ出向くかというと、自宅とは違う特別な何かがそこにあるから。

この店はそれを”華やかな気持ちになれる空間”だと考えサービスを提供しています。店名としてはヘンテコリンだけど、そこに詰め込まれた信念はまさに飲食サービスの基本であり原点。

40年以上の歳月をかけ、多くの人たちの特別な空間となった「華空間」。私にとっても学大食べ飲み歩きの第一歩目の店として特別な空間です。

もしかしたら、あなたにとってもスペシャルな空間として思い出の1ページを華やかに彩ってくれるかもしれません。おいしい特別な空間がご入り用でしたら、ぜひ一度。

中国海鮮料理 華空間(はなくうかん)
東京都目黒区柿の木坂3-3-1
03-3414-7562
食べログ

記事のシェアはこちらから

こちらの記事もあわせてどうぞ