三軒茶屋駅からすぐの、国道246号線と世田谷通りに囲まれた一帯は"三角地帯"と呼ばれています。狭いお店が迷路のごとく集まっています。
三軒茶屋の交差点、"三角"の頂点から行くと、まずはエコー仲見世商店街がふた筋あり、その先に三茶3番街があります。今回うかがったのは、三茶3番街にある居酒屋 ときわです。
赤提灯がそそります。看板には「おかげさまで三十年」。毎年、その年数は増えていくわけですが、ガッツリ「30年」と印字しちゃうあたりがとてもかわいらしいw
店内は小さなL字カウンター。8席ほどでしたでしょうか。客は私一人です。瓶ビールを注文するとお通しが出てきます。
枝豆と、大根とホタテのサラダ。おいしいです。いいつまみ。メニューはこんな感じです。
オーソドックス。シンプル。だけど、これまたそそります。当然、「手作り」を攻めていきます。
「看板に30年とありましたけど」
「もう36年よぉ。最初は焼き鳥屋で、その次にスナックになって、今がこれ。随分、若い人の店が増えたわねぇ。ウチなんかぜんぜん暇よ。けど、ちょっと前、テレビで紹介されて、その直後はワーッと人が来てね。もう今はサッパリだけど」
きっかけはなんであれ、こういう店に来てみて、少しでも多くの人がこういう店のよさを知ってくれればいいんですけどね。
というわけで、揚がったようです。
手作りエビカツ。プリップリのエビがゴロンゴロンと入っています。とてもおいしいです。
手作りコロッケ。お母さんの作るコロッケという感じ。ニンジンが入っているのが特徴的です。こちらもおいしい。
壁には「氷屋さんのおいしい氷を使っています」という張り紙が。この辺だとどこに氷屋があるんですか?
「西友の裏に釣り堀があったでしょう。今はないけど。その隣に井上さんって氷屋さんがあるのよ。この辺の地主さんでね」
「このあたりは飲食店も多いですし、需要はありそうですね」
「いやぁ、みなさん製氷機使ってるんじゃないかしら。だけど、あそこ一日も休んだことないわねぇ」
話好きな、優しくてかわいらしいお母さんです。とても素敵なお店。
目の前にはブラジリアン食堂 BANCHO 1号店。小一時間ほどで居酒屋 ときわを出ると、日曜日の夕方でしたが、若い人たちで大賑わい。こういう勢いのある店が密集する中、ひっそりと街を見守り続ける老舗。できるだけ長く続いてほしいなぁ。
SHOP DATA
- 居酒屋 ときわ
- 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-9
- 03-3418-2370
- 公式