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橋本酒店(目黒区上目黒)の「Espresso Beer 目黒」はスモーキーでコクのあるエスプレッソのような黒ビール。昭和の蛇崩に思いを寄せて、ほろ苦いビールで晩酌なんていかがですか?

思ってもみなかったあれとこれがつながる快感。日常生活で時折あります。たとえば。

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昨年末、学芸大学のバー「HAFURI」で「Espresso Beer 目黒」というビールを初めて飲みました。こんなのがあったのかと思いながら裏のラベルを見ると、販売者は橋本酒店(目黒区上目黒)とあります。その場で住所をググってみたら、「あー! あそこ!」となったわけです。

住所はまさに蛇崩交差点でした。蛇崩交差点といえばガソリンスタンド、寿湯、橋本酒店。「Espresso Beer 目黒」はその橋本酒店が販売しているオリジナルビールだったのです。おいしかったので、何度か買いに行っています。そして先日も。

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何度も行ってますから、「Espresso Beer 目黒」が冷蔵ケースのどのあたりにあるかわかっています。店に入り一直線にビールを目指し、ビールを手にしてレジへ。

「こちらのホームページ面白いですね」

「ご覧頂いてるんですか。ありがとうございます」

「知らない時代の蛇崩の様子がわかって、こんなだったんだぁって」

「ありがとうございます。こちら底に沈殿……」

「あ、何度も買わせて頂いてるので、わかってます(笑)」

「すみません、ありがとうございます」

ふふ。ここのお嬢さんかな。お嬢さんても私よりたぶん年上なんでしょうけど。かわいらしい方だw

橋本酒店のこと、先ほどのホームページのことなどは後ほど紹介するとして、「Espresso Beer 目黒」を頂きましょうか。こいつがうまいんですよ。

ビールのラベルにはこう書かれています。

エスプレッソコーヒーを想わせる香りとコクのある苦味が魅力の黒ビールです。優雅なひとときをお楽しみください

また、瓶上部にはこんなシールも貼られています。

無濾過仕上げのため旨味成分が沈殿します。開栓前に瓶底を上にしてゆっくりと混ぜてからお召し上がり下さい。

冷蔵庫から出して、あえて室温で少し温度を上げます。このタイプのビールはキンキンに冷えているより、少しぬるいほうがうまい。ぬるすぎも嫌い。冷たいんだけど少しぬるいくらい。どんなやねんw

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説明にある通り、ビターです。そしてわずかな酸味も感じます。確かにエスプレッソのような味わい。喉にクッと来るようなキレではなく、スッと通っていくような滑らかな喉ごし。後味はスモーキーで香ばしい香りが鼻腔に充満します。

アルコール度数は8.0%とビールにしては少し高め。けど、ロースト香が強いので、アルコール感はそれほどきつく感じません。スイスイいけちゃいます。とてもおいしいです。

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さて、この「Espresso Beer 目黒」は販売者は橋本酒店ですが、製造者は新潟麦酒株式会社です。新潟麦酒は積極的にOEMをしていて、日本全国の酒店や各種団体にOEM供給しています。ビールに限らず、お酒のOEMは珍しいものではありません。居酒屋でオリジナルの焼酎や日本酒を置いているところがありますよね。あれです。

新潟麦酒のビールは栓がオシャレ。月の満ち欠けが描かれています。

次に橋本酒店について。橋本酒店は1934年(昭和9年)に橋本孝吉商店として創業しました。東京大空襲により店が全焼したり、一度はコンビニになったりと紆余曲折がありつつ現在に至ります。

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橋本酒店公式サイトより

そんな橋本酒店の公式サイトには、創業当時からの蛇崩を中心とした写真が多数紹介されています。これが面白いんですよ。

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「Espresso Beer 目黒」でつまみをやりつつ、橋本酒店の昭和写真館をながめ、当時の蛇崩に思いを馳せる。そんな晩酌はいかがですか? 上の写真のつまみについてはまた後日。

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